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上げ相場でも、下げ相場でも利益を出す方法

外国為替相場はどこまでいってもゼロサムゲームです。10億円勝つ人がいればその裏で誰かが必ず10億円を失っています。勝つのは約2割の市場参加者で、実は8割の市場参加者の売買損益は赤字だといわれています。私は外貨運用のコンサルタントを行う時に必ずこの事実から説明します。つまり多くの人が行くのと同じ方向に行ってはいけません。多くの額が流れるであろう方向を読み、それに対してどのような相場でも利益を出す手段(プロダクト)を持つ事が重要です。

上げ相場で利益を出す事は皆さん簡単に理解できると思います。例えば1ドル100円の相場から103円になったとします。そうするとご察しの通り3円の利益が出ます。103円−100円=3円。簡単ですよね。これに1億円投資していれば300万円利益がでる計算です。実は100円の相場が97円に下落しても利益をだせる方法がある事を皆様ご存知でしょうか。外国為替証拠金取引において売り(ショート)ポジションを持つ事で、これもまた同様に1億円相当額のドルを空売りした場合、同じく300万円の利益を下落相場でも確保できます。


差金決済と証拠金

では下げ相場でも利益を出せる方法をもつ外国為替証拠金取引は、どのような仕組みになっているのでしょうか。またショートポジションを持つという事は、どういうことなのでしょうか。先ずは関連する用語解説です。

外国為替証拠金取引を行うには、取引業者に口座を開設し一定のお金を担保として預け入れます。この担保金が「証拠金」と呼ばれるものです。外国為替証拠金取引はこの証拠金を基に差金決済で差損益を確定させます。差金決済とは買値と決済時点の売値の差額のみを授受する取引方法、または売りから始めた場合は売値と決済時点の買値の差額のみを授受する取引方法をさします。つまり投資対象とは別に担保をもって取引を行うため、実際にはもっていない米ドルの対円売りや、ユーロの対米ドル買いから取引を始めることが可能となります。