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(写真= VanderWolf Images / Shutterstock.com)

若者のクルマ離れが長く叫ばれているが今年の新成人はクルマに対してどのように考えているのだろうか。将来、日本の自動車市場を担うことになる新成人たちとクルマの関わりについて考えてみたい。

新成人はクルマを持つことに対して前向き?

ソニー損保が今年の新成人1000人に対してクルマに関するアンケート調査を行った。

運転免許の保有率は56.3%。そのうちオートマ限定は32.9%、残りの23.4%はMTも運転できる免許だ。さらに今後免許を取ろうと思っている人の割合は32.7%であり、80%を超える人たちが免許を取得する意思があるという結果となった。

現時点ですでにクルマを所有している人が16.8%、また購入の予定がある人が6.8%で多くはないものの、現在は購入する予定がないが、いつかは欲しいと思っている人が49.7%もおり、これらを合わせると新成人の73.3%がクルマの所有に対して前向きであるということが分かった。

免許の取得に関しては就職の時の資格欄に役立つこともあり必要条件になっていると言えるが、いざ所有ということになると数字はだいぶ下がってしまっているのは気になるところだ。もう少し深く見れば、所有率の地域格差も関わってくる。地方では19.5%たが、都市部では10.4%とかなり低く、公共交通機関の発達している都市部では自動車を持たなくても十分に生活して行ける場合が多いということを示している。

自動車の利用経験率では、マイカーの所有率が低い都市部ではレンタカーが37.5%、カーシェアリングが7.3%であり、地方ではそれぞれ25.9%と4.0%という数字が出ている。特に都市部ではクルマを持たなくてもレンタカーやカーシェアリングで済んでしまうということでもある。データにはなかったが、都市と地方では利用経験の走行距離数にはかなり差があるのではないだろうか。

新成人は免許を取って間もない人が多く、最初は運転への恐怖感を少なからず持っているだろう。カーナビが発達して昔よりもハードルは低くなったものの結局は、走行距離を伸ばし経験値を積んで慣れていく他はない。レンタカーなどでたまにしか運転をしないとなると、なかなか上達せず、運転することが億劫になっていくのではないだろうか。特に道が狭く、渋滞もあり、都会での運転はスキルが必要になるので、運転をする必要がなければ、ペーパードライバー化が進んでしまう恐れがある。

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