多くの金融資産が低迷する中で、金はこの10年余り、急上昇傾向にあります。金投資の魅力と、NISAを活用した金投資(金の現物投資ではなく金価格連動型ETFへの投資)について、検討してみましょう。実は、NISAでも金への投資は可能です。

目次

  1. NISAを活用した金投資について
  2. 長期的な経済低迷期にも上昇を続ける金相場
  3. 長期的には「安全資産」
  4. 金価格と為替の動きについては両面で得
  5. 金の売買益は譲渡所得で50万円以下は非課税
  6. NISA(ニーサ/日本版ISA)でETFを利用した金投資がおすすめ
  7. 金の現物を資産として保有するなら地金型金貨もおすすめ
  8. おわりに〜金という財産〜
  9. 実際に株式投資を始めてみる

NISAを活用した金投資について

金は古来より貨幣同様に、あるいはそれ以上に価値あるものとされてきました。そして、金は安全資産とも言われてきました。インフレになると金価格も上昇するために、インフレのリスクヘッジとなる資産だったからです。
ところが2001年以降、デフレにもかかわらず金価格は上昇を続け、リーマン・ショック後は石油とともに、金に大量の投機資金が流入しました。果たして金は「安全資産」なのか、値上がりが見込める魅力ある「投機対象」なのか。金融資産としての金に注目してみましょう。
また、2014年からスタートするNISAを活用した金投資の方法についても紹介します。

長期的な経済低迷期にも上昇を続ける金相場

1971年にドル紙幣と金との兌換停止を宣言したニクソン・ショック以降も、金価格は堅調に推移してきました。しかし1980年代に入ると、株や不動産など他の資産への投資が進み、金価格は低迷を続けます。同時期、日本国内でのバブルの到来にもかかわらず、金は値下がりを続けてきました。

ところがバブルが崩壊して経済の長期低迷期に入り、実質ゼロ金利となった2001年を境に、金は急速に値上がりを続けます。2001年当時のLME(ロンドン金属取引所)の年間平均価格は1トロイオンスあたり271.05ドルだったのが、2012年には平均1668.86ドルになり、なんと6倍以上に値上がりしています。日本国内の円建ての金価格は、2001年の平均が1グラムあたり1105円、2012年は4321円で3.91倍になっています(ドル建てに比べて上昇率が低いのは、円高が進んだからです)。
これは、金融危機や株価の低迷の中で、投資資金が金に流入したためです。過去30年間の金の値動きを見ていると、金は「あまのじゃく」な資産なのかもしれません。

長期的には「安全資産」

過去10年以上の急激な金価格の上昇が、今後も長期的に続くという保障はありません。リターンとリスクはつきものなのです。

ただ、それでも100年スパンで過去の金相場の動きを見る限り、1980年代の10年間を例外とすれば、10年単位で堅調に上昇を続けてきました。金相場は短期間で激しく上下動を繰り返しますが、長期的に見ると堅実に値上がりする資産である、と言えるでしょう。その点では、金を「安全資産」と位置づけることは、あながち間違いではないかもしれません。

金価格と為替の動きについては両面で得

金相場はドル建てで決まります。すなわち国内の金の価格は、円ドルの換算レートで決まります。つまり、円高ドル安の時は安い価格で金を購入できます。一方、円安ドル高に動けば、金価格は上昇します。円高ドル安の時には1円あたりに換算すれば多くの金を購入することができ、それを円安ドル高の時点で高い金額で売却して利益を得ることができるのです。
ただし、金相場も為替相場も短期間で変動しますから、必ず利益が出るとは限りません。金も為替も中長期的な視点でみるといいでしょう。

金の売買益は譲渡所得で50万円以下は非課税

個人で金を売買して利益を得た場合は、譲渡所得として課税されます。譲渡所得は、給料など他の所得と合わせて総合課税の対象になります。譲渡所得は50万円の特別控除がありますので、売却益が50万円以内なら、実質的に非課税です。また、保有期間が5年超の長期譲渡所得の場合は、50万円の特別控除の上に、さらに2分の1の金額が課税対象になります。金は、長期間保有している方が得なのです。
長期的な金価格の上昇と合わせて考えると、金は短期間に売買を繰り返すよりも、長期的に保有した方が、資産形成に役立つでしょう。

NISA(ニーサ/日本版ISA)でETFを利用した金投資がおすすめ

手堅く金に投資するなら金貯蓄口座から始めるのもひとつの選択ですが、金に「長い目で投資する」なら、ぴったりの制度がNISAです。年間120万円まで購入可能なNISA口座で購入した株式や投信の、売買益や配当金や分配金が非課税になるというものです。

NISA用の口座での取引は、年間120万円、最大5年間で600万円までの投資に対する利益が非課税になります。5年後の6年目は、そのうち最大120万円までを新たに設けるNISA(ニーサ/日本版ISA)用の口座に移すこともでき、その場合は10年間の長期にわたって保有、投資し続けることができるのです。

NISAは中長期の資産形成を促す政策だといえるでしょう。金地金の売買はNISA口座ではできませんが、金連動型投資信託(ETF)は対象となります。これは投資信託の価格が金価格に連動するもので、金相場を確認すれば現在の投資信託の相場を知ることができます(とは言え、金価格の推移に一致した価格で推移するわけではありません。あくまでも「指標」としての金価格です)。

NISAは中長期の投資に対する税制優遇なので、金投資でも効率的に利用してはいかがでしょうか。

金の現物を資産として保有するなら地金型金貨もおすすめ

金の現物を資産として保有するなら、一般的には地金を想像しますが、地金型の金貨も魅力的です。地金型の金貨は、金の価格に連動してプレミアムを付けて取引されるので、資産価値も良好です。地金型金貨では、オーストリアの「ウィーン金貨」や、カナダの「メイプルリーフ金貨」が有名です。
どちらもフォアナイン(99.99%)以上の純度で、「ウィーン金貨」はウィーンフィルをモチーフとしたデザインが秀逸、「メイプルリーフ金貨」は世界一の流通量を誇る金貨である、という魅力があります。地金よりもデザイン的に優れ、保有する喜びもあり、また、資産価値も高いのでおすすめです。なお、日本国内で発行されている金の純度が低い記念金貨は、コレクター向けのものなので、地金型通貨の資産価値と同一視しない方がいいでしょう。

おわりに〜金という財産〜

金は投機の対象となる金融商品であるとともに、貴金属であり、堅実な資産にもなります。世界経済の状況によって日々の相場の変動はありますが、長い目で見れば、金の価値が色あせてしまうことはありません。

金貨を貯めて子孫に引き継ぐのも素敵なことです。ぜひ、中長期的な視点での投資を促進するNISAの活用も視野に入れて、金による資産形成に注目してみましょう。

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