通勤ラッシュは住む場所を選ぶ際に、どれほどの影響を与えるのかを調査した結果が発表された。要さによれば、通勤電車の混雑が原因で「引っ越ししたい」と思った人は33.2%。3人に1人は通勤ラッシュが原因で引っ越しを検討しているという結果になった。

住まいに求めるものは、「広さ」よりも「通勤が楽」

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(写真=Bwnoist/Shutterstock.com)

調査を行ったのは、不動産情報サービスを行うアットホーム。首都圏在住で都内に電車通勤をしている会社員男女618名を対象にアンケートを行った。その結果、「住まいの場所は通勤電車の混雑を考慮して決めた」と答えた人は24.9%。また、「部屋の広さをとるか通勤の楽さをとるか」という質問では、「狭いけど通勤が楽」と答えた方は61.0%と6割を超えた。住まいに求めるものは、広さよりも通勤が楽である方が圧倒的に多いことがわかる。

満員電車での通勤は、ビジネスパーソンにとって大きなストレスとなる。今回の調査では1日に使う体力を100として、通勤に割く体力は平均で23.1%を占めるという結果が出た。2015年にリクナビネクストが行った調査では、「通勤を苦痛に感じる」と答えた首都圏在住のビジネスパーソンは56.0%に上っている。通勤は体力・気力を奪い、大きなストレスとなるものだ。

では通勤が楽だと感じるのはどのような状況だろうか。通勤時間と混雑具合を比較した質問では「満員電車で短時間通勤」と答えた方が76.9%と8割近い数字となっている。空いている電車で長時間郊外から通勤するよりも、満員電車に乗っても勤務先に近い都心に住みたいという考え方が圧倒的だ。都心は地価が高く、同じ家賃であれば住居スペースも狭くなることが多い。現代のビジネスパーソンが求める「住まい」は狭くとも都心で勤務先に近いということが大切なようだ。