年収850万円超の人は1月1日から増税に

プチ富裕層に増税の逆風
(画像=leolintang/shutterstock.com,ZUU online)

近年、働き方改革の影響などから、正社員と同じような働き方をしながら、個人事業主やフリーランスとして請け負う人が増加しています。2018年度の税制改正では、こうした働き方の多様化をふまえた制度改正が行われ、実際に、2020年1月1日から、「基礎控除の引き上げ」「給与所得控除の引き下げ」「公的年金等控除の引き下げ」が実施されます。改正発表が一昨年だったため、あまり認知はされていませんが、収入の高い人には大きな影響がありますので、内容を確認していきましょう。

そもそも所得控除とは?

所得控除とは、所得の合計金額から要件に合致した場合に差し引ける金額のこと。納税者の不公平をなくすことを目的に設けられ、基礎控除、配偶者控除、扶養控除など全部で14種類あります。

税額は、収入から控除額を差し引いた課税対象額に税率を乗じて決定されるため、控除額が増えると、結果として税負担が軽くなるのです。 たとえば、子供がいない人に比べて子供がいる人は養育費や教育費などの必要出費がかさみます。その分の不公平を取り除くため、子供がいる人などには扶養控除が適用され、税負担が軽減されます。

1月1日から「基礎控除」が一律10万円アップ

基礎控除は、他の所得控除とは違い、控除を受けるための要件がないため、納税者全員に適用される所得控除です。会社員であろうが、自営業者であろうが、扶養家族の有無など関係なく、納税者すべてに認められた所得控除です。