ニュージーランド3

みなさんこんにちは。ニュージーランドにある投資銀行のプライベートバンキング部門で働いていますMWです。日本は徐々に冷え込んできたと伺いますが、南半球にあるNZは日本とは逆の順序で季節が巡ってきます。最近はだいぶ暖かく9月末には桜が満開となりました。

さて、前回・前々回とNZビザについてお伝えさせていただきましたが、ビザ関連の情報は今回の第3回で終了です。今回は技能移民カテゴリーについてお話させていただきます。

【参考】

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◉技能移民カテゴリーとは?


技能移民カテゴリーとは、ニュージーランドへの移住を希望する人で専門的なビジネススキルを持った人を対象とした永住ビザです。NZの永住ビザの中ではこのカテゴリーを通じて永住権を手にする人が最も多くなっています。

国別ではインド、イギリス、中国、フィリピンからの申請が全体の半数近くを占め、日本人の割合は例年1%前後です。「投資家ビザ」にも「起業家ビザ」にも該当しない働き盛りの方で海外志向の強い方はもしかしたらこのカテゴリーが最適かもしれません。


◉技能移民カテゴリーの仕組み


ニュージーランドの技能移民ビザでは、二段階の選出方式が取られており、自己申告によるポイント制で最初の選出が行われ、その後自己申告した内容を証明する書類を提出し本申請が行われます。
ポイントは、申請者の「年齢」「雇用」「職歴」「学歴」+「ボーナスポイント」で算出され、得点の高い人から本申請に進むことが出来ます。

「年齢」は若い人ほど高い得点が与えられ、20代は30点、30代は25点、40-44歳は20点、45-49歳は10点、50-55歳は5点となっています。
「雇用」について詳しくは後述しますが、該当する職業で内定を貰っている、または既に働いている人は50点、同様に12ヶ月以上働いている人は60点のポイントが付与されます。
「職歴」は、「雇用」に関連する職歴を指し、2年以上の経験で10点、4年以上で15点、6年以上で20点、8年以上で25点、10年以上で30点が加算されます。
「学歴」は、日本の大学の学部卒(学士)で50点、日本の大学院卒(修士)で60点となります。現在多くの日本の大学の学位がNZで認められていますが個別の確認が必要です。

これらに、さらに該当があればボーナスポイントを加算し、合計点で100点以上から申請資格が得られます。また140点以上の申請者は自動的に本申請に進むことが出来ます。
なおこのカテゴリーでの年齢制限は55歳以下となっており、英語能力についてもIELTS平均6.5以上という大学入学と同程度の英語力が求められます。
また上記の条件の他に申請者は健康診断、人物審査をクリアする必要があります。