(写真=ZUU online 編集部)

クラウド型会計ソフト「MFクラウド会計」 をはじめとするビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」や、個人向け 自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」 などお金に関するプラットフォームを提供するマネーフォワード(Money Forward, Inc.)が4月末に開催した「MFクラウド Expo 2015」。MFの辻庸介代表取締役社長CEOや、今やIT分野の有識者と認められている堀江貴文氏に加えて、世界的なビジネスオピニオンリーダーである大前研一氏が講演するなど、最新のビジネス事情についての知見が共有された。

大前氏はその中で、経営コンサルタントとしての豊富な経験や、幅広い調査から、21世紀の経営者が踏まえるべきことや、使うべきツールを紹介。大前氏の講演 全体 を紹介している 前編 中編 後編 から今回は、中編として「21世紀の経営と企業家」についてのパートをお届けする。以下が大前氏の講演だ。


ビジネスの要諦は「ヒト・モノ・カネ」から「ヒト・ヒト・ヒト」へ

20世紀というのは、経営の要諦というのは3つあって、ヒト・カネ・モノとこういう風に言っていました。ヒト・カネ・モノですよと。ところが21世紀は、ヒト・ヒト・ヒトなんです。

要は、カネは今ではコモディティになっていまして、世界中1%以下でもってカネを調達できます。ですから、もはやカネは経営に必須のものではなくなっている。いい人がいて、良い事業計画があったら、カネは集まります。

モノも、特許なんかはなかなか難しい問題があったんですけど、カネを出したらだいたい使わせてくれます。お人好しのGoogle なんかは、アンドロイドを「どーぞ、ご自由にお使い下さい」とやっています。将来それを全部こうまとめて自分の商売をしようとしているんですけども、そんなことを知らないでみんな使っていますよね。タダになっちゃったわけですよ。

そういう風に考えてみると、ヒト・カネ・モノというよりも、そういうものを使い切る「ヒト」、これなんです。スティーブ・ジョブズに代表されるように、結構性格がきつい人です。土曜日や週末一緒に過ごそうと思わない人。これはやっぱり、週末くらいはもうちょっとリラックスしたいよねというときは、こういう人はやらないです。イーロン・マスクなんてあまりにも性格が悪くて、パートナーになった人はみんなもう勘弁してくれと言うんだけど、事業だけは一緒にやるかという感じです。まあジャック・ドーシーとかも、変わった人です。