ウェアラブルテックロゴ (写真=ZUU online編集部)

9月に東京で開催されたウェアラブル技術に関する講演やディスカッション、最新技術のデモンストレーションが行われる「Wearable Tech Expo in Tokyo 2015」。AI(人工知能)やロボティクスの関連分野で豊富な知見を有するSNSファウンダー・堀江貴文氏(元ライブドア社長)と脳科学者の中野信子氏、さらにはソフトバンクの人型ロボット・ペッパーを開発者の林要氏が同イベントのパネルディスカッションに参加し、意見を交換した。

モデレーターとして加わったITジャーナリストの湯川鶴章氏の発言も加えて、前回に引き続きAIとロボットの最新動向を紹介する( 第1回 第3回 はこちら)。前回は「AIは人間を超えられるか」という質問を皮切りに、人工知能やコンピューターがどれだけ人間に近づけるかという点にまだ及んだ議論を紹介したが、今回は人工知能の人々のワークスタイルを変えてしまうほどの潜在力を指摘する発言から取り上げる。

「はたらき方」さえも変えてしまうAIの潜在力

中野信子: 人間にとっては、仕事を奪われてしまうようなAIが出てきては困ります。そういう要請のほうが大きいですよね。

堀江貴文: その話題になると「はたらき方」の話になってきます。すでに僕らは遊んで生活しているわけです。確かに、遊んでいることが辛く苦しい労働者、この仕事がなければ生きていけないって思っている人がいて、そのように仕事をしないと食っていけないと思い込んでいます。そういう保守的な人が 今は過渡期で、 多いのですが、実はそうでもないのです。
タイの話をまた例にします。タイのお坊さんは痩せているというイメージがあるじゃないですか。でも、それは大きな誤解です。実際は、みんなデブで肥満が社会問題になっているんです。(体型のせいで)座禅が組めないという状況になっています。なぜかというと、経済発展したために、お坊さんがお布施でもらうお菓子が高カロリーになってしまっているからです。「お布施だから食べなきゃっ」と必死に食べたあげくに、糖尿病が社会問題になってるんですよ。
「仕事がなくなったら食っていけないじゃないですか」と言われたらタイでお坊さんやればいいじゃないか(笑)って。 食えるんですよ。