「カレンダー投資法」 木村佳子氏が提唱しているこの投資法は忙しくて投資に時間を割けない人にピッタリの投資方法だ。第4回目の連載は「カレンダー投資法」が生まれたきっかけと、その内容について紹介していこう。

木村佳子の「元祖カレンダー投資入門」(1)

現在、上場企業の3社に1社は株主優待を実施している。その株主優待に注目した投資はすっかりお馴染みとなっていますね。忙しく売買するデイトレードの対極として優待をもらいながらゆったりと株式投資を楽しむのは「急がば回れ」で意外と投資成果が良好なものです。

さて、そんな株主優待投資ですが、ここに「失敗しにくいポイント」を盛り込み、「カレンダー投資法」と名ずけたユニークな投資方法があるのをご存知ですか?

1997年に私が編み出し、雑誌等で発表したもので、今では優待好きな投資家にすっかり定着しています。最初は日経マネーに寄稿し、その後、一大ブームになってムックにもなりました。以来、18年。知る人ぞ知るこの投資法ですが、今回は改めてじっくりそのやり方をご紹介しますね。

目次

  1. 木村佳子の「元祖カレンダー投資入門」(1)
  2. 「カレンダー投資法」を編み出した背景
  3. 逆転の発想から導き出した投資法
  4. 大きく下げたあと横ばいで推移している銘柄を探す
  5. 倒産しないビジネスモデルか確認する
  6. 権利確定日・チャート・事業内容の3点をチェック

「カレンダー投資法」を編み出した背景

私が「カレンダー投資法」を編み出した背景には、個人投資家が株式投資で失敗する例をたくさん見てきたからでした。従来の株式投資は「買って」「売って」のタイミングをどう判断するかが難しく、うまくできないと「売るに売れない塩漬け株」をたくさん抱えることになります。

そして、損を回収しようとして、相場がどう動くのかを張り付いて観察することになり、株価を動かす要因の研究にも時間をとられることに。すると旅行にもいけないし、そもそも忙しい人には無理ということになってしまいます。

また、個人投資家のほとんどは株式投資のプロセスではリッチなのですが、結果的には株式投資をする前よりも資産を減らしているというケースも多いのです。

逆転の発想から導き出した投資法