ネット証券アプリ
(写真=HPより)

スマートフォンのアプリを利用した株取引もパソコン以上に便利に利用できるようになってきている。ネット証券の主要アプリを比較してみた。視点としてはまず取引できる商品、取引可能な手法、表示できる指数、利用できるテクニカルツールといった側面からの比較だ。


カブドットコム証券——特殊な注文機能や指標表示など何でもできる

カブドットコム証券が提供しているのは、「kabu.com for iPhone/Android」というもので、その名のとおりiPhoneとAndroid対応でスマホでもタブレットでも利用可能だ。この会社は日本株、プチ株、先物・OP、FX、CFD、投資信託、外貨建MMF、カバードワラントに対応しているため、証券会社で様々な商品に移行しながら売買をするタイプの個人投資家には非常に便利だろう。

特殊な注文機能としては逆指値、OCO、IFDOのほかにもリレー注文、±指値、トレーリーングストップ、時間指定などがあり、FXで利用できるものがそのままキャリーオーバーされているのでかなり使い勝手がいい。

指標関連ではJPX400はまだ実装されていないが、そのほかの日本株、NYダウの先物は表示が可能だ。業種、売買代金等のランキングもほぼすべて表示できる。テクニカル指標では、FXも実装していることからエンベロープやフィボナッチに加え、オシレータ系はほとんどすべて入っているので、テクニカルツールを見ながら取引したいトレーダーにはかなり魅力的なアプリといえる。

入出金も可能でNISAにも対応している。全体としては日本人が好きそうな“何でもできるオーバースペック感”の強いものとなっているがその分満足度はきわめて高いといえる。


SBI証券——上海総合指数の表示ができないのが残念

SBI証券が提供するのは「HYPER株アプリ」と呼ばれるものでFX、先物とは別個に設定されたiPhone、iPad、Android対応のアプリとなる。売買可能なのは日本株だけで注文機能としては逆指値、板入力のみ可能だ。

ランキングは市場、業種、上位、急増などすべて表示できる。テクニカル指標はMACD以外はほとんどオシレータ系のみ。

指数については、JPX400は実装されていないものの国内株はすべて閲覧可能で、海外も主要株価はすべて確認ができる。ただ最近市場に影響を与えることの多い上海総合は入っていないところは残念なチョイス。入出金もこの端末からできないところは不便に思う人もいるのではないか。NISAには対応している。


次のページ>>マネックス証券——JPX400は見られるが海外市場の指標は対象外