株式相場見通し,政策期待
(写真=PIXTA)

日経平均予想レンジ 16,650~17,372円

今週は4日間立会いのなか、連休中の海外市場が上昇したことや、日経平均が先週4日続落した反動もあり、一時17,100円台まで買い進まれた。その後、米国株の上昇一服や円高を背景に業績低迷への懸念が強まり、17,000円近辺で膠着感の強い相場展開となった。

消費増税延期を巡る議論が活発化してきた。国際金融経済会合で、ノーベル経済学賞を受賞したクリーグマン米プリンストン大名誉教授は、「消費増税見送りと財政出動」を進言している。自民党内では7月の参院選を控えて消費増税延期に理解を示す声が広がっている。

一方、野党でも、延期には同調するものの「アベノミクスの失敗を認めた」として、首相の責任を追求する構えだ。安倍首相は「経済が失速では元も子もない」と述べており、経済最優先の姿勢を前面に打ち出し、5月のサミット前に経済対策をまとめる方針だ。金融政策から経済・財政政策に重点を置くことで、引き続き政策期待が日本株の下支え要因として機能することになりそうだ。

注目されるのは、日銀が年間80兆円増額した当座預金残高は月間7兆円ペースで増えてきた。しかし、足元では262兆円とほぼ横ばいで推移している。これはマイナス金利を嫌って資金が当座預金に向かわなかったと推測される。一方で、マイナス金利導入後の1カ月間で信託銀行が日本株を1.23兆円買い越したうえ、国内勢で外債・外国株を6兆円買い越している。

結果として、日銀が供給した金額に匹敵する資金が当座預金に行かず、ポートフォリオ・リバランスの動きを強めたとみられる。従って、国内機関投資家による新年度の新規資金の運用においては、こうした流れは継続する可能性は大きい。

また、3月期末配当権利落ち分は約130円。3/28最終売買日で、翌日が権利落ち日となる。早期に落ち分を埋め切ることができるかが、4月相場を占う意味では重要となってくる。チャート面では、当面75日線と25日線とのレンジ相場が続き、方向感を探る展開となりそうだ。

以上、来週の相場は新年度の新規資金流入に加え、3月月例経済報告(3/23)での景気判断下方修正を踏まえ、消費増税先送りや財政出動への期待感を背景に、膠着感の脱出を探る局面と捉えている。日経平均のレンジとしては、上値は75日線の17,372円が意識され、下値は25日線の16,650円が目処となる。

週間株式相場見通し3-28

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト