株式相場見通し,経済対策の見直し買い局面
(写真=PIXTA)

日経平均予想レンジ 16,000~16,809円

今週は、早期米利上げ観測後退によるドル安・円高基調が嫌気され、方向感に欠ける動きのなか、週末発表の3月日銀短観悪化が市場心理を冷やした。日経平均は短期筋による売り仕掛けもあり、3/1以来16,113円まで売り込まれ、新年度入りから波乱含みの展開となった。

4/1発表の3月日銀短観は、大企業製造業・業況判断DIが+6と、12月短観(+12)から6ポイント悪化した。予想を下回る内容のうえ、先行きも+3(予想+6)と弱く、追加緩和など経済対策を催促する動きが強まっている。

一方、3/29に2016年度予算が可決・成立した。安倍首相は記者会見で、景気テコ入れのため予算を早期に執行することが必要だとしたうえで、可能なものから前倒し実施するよう指示した。5月の伊勢志摩サミット(5/26・27)に合わせ、経済対策などの議論が高まってくることが期待される。政局の焦点では、安倍首相は否定的だが、消費税引き上げの是非と、7月参院選に合わせた衆参同日選の議論が注目される。

米国では、FRBイエレン議長講演で、海外の成長鈍化が米経済に及ぼすリスクを指摘、追加利上げを慎重に進めることを強調した。これは、政策金利見通しを引き下げた今月下旬のFOMC後の記者会見の内容に沿った内容であった。

しかし、4/1発表の3月雇用統計で平均時給が大きく伸びれば、再び利上げの警戒感が強まってきそうだ。ただ、市場の関心は4月中旬から発表される2016年1-3月期決算に移ってくるとの見方が広がっている。

テクニカル面では、75日線と25日線のレンジ相場を下抜け、三角もち合いが崩れるなどチャート形状は悪化した。短期的には、3/2の16,388円から3/1の窓埋め16,099円が意識される。

一方、75日線と25日線のゴールデンクロス接近で中勢上昇転換への期待は残っているものの、売買エネルギーの低迷からはもち合い放れで相場の変わり目に差し掛かっていることは意識しておきたい。従って、当面は三角もち合い下放れにより、16,000円から17,000円のボックス相場となる可能性が考えられる。

以上、来週の相場は新年度入りで日銀の追加緩和、政府の景気対策、消費増税延期など経済対策の見直し買い局面と捉えている。日経平均のレンジとしては、上値は25日線の16,809円が意識され、下値は節目の16,000円が目処となる。

週間株式相場見通し4-4

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト