中国,富裕層,消費
(写真=PIXTA)

中国人富裕層が海外での「爆買い」の姿がよくニュースに出るなど、中国人の購買力が世界の注目を集めている。各国の有名な観光地や商品街には、中国語の看板やチラシなどが目立っている。確かに世界経済不振のなかで、中国人の驚異的な消費力を見逃してはいけないとの認識が観光業界・高級品業界でだんだん深まっている。中国の富裕層が最近どんな消費に目を向けているのだろうか。

最もお金を使う4大領域は健康、旅行、不動産、教育

中国人富裕層はどこにお金を使っているかについて公開された2015年度の調査結果「中国富裕層報告」(得高社)によると、健康、旅行、不動産及び教育が消費項目のトップ4位を占めている。それ以外にはグルメ、スポーツ、お酒鑑賞、骨董品、SPA/美容などが挙げられている。

健康については、食品安全、大気汚染など生活環境面での影響があるが、富を手に入れるまでにハードな仕事状況、長期間に渡るストレス、睡眠時間の過不足など心身両面の残酷な消費もあるので、経済的な自由になってからは、いつよりも健康が重要視されるようになる。

旅行については、まとまった時間で家族を連れて国内外の観光地、リゾート、商品街などに行って楽しんだり買物したりして家族を喜ばすことができるし、自分自身の心身的なリラックスもできるので大変人気がある。

不動産では、「マイホームがないと落ち着かない」といった伝統的な心理が働くほか、「あっという間に価格が上がってしまうから早めに買わないと損になる」といった世間の情報に引かれ、一番大金が使われている。

教育については、大人の生涯教育と子供の学校教育の両方が挙げられている。ビジネスの世界ではもっと勉強しないとすぐ淘汰される危機感を持って仕事関連の職業教育に励む人が多い。

そして子供に対しても、よりよい教育を受けさせるように、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学などできる限り実力のある名門校に行かせること。このため、優れた学校の学区内に立てられている住宅いわゆる「学区房」の価格は高騰し、同時期に建設され、同じような間取りの住宅が、路一本、学区の境界を超えるだけで、数倍ほど全く異なる価格がつくこともしばしばある。

健康と教育への消費が持続的に増える傾向

健康、旅行、不動産、教育のうち、不動産は市場の行き先が不透明であり、価格が上がりすぎていつか崩壊してもおかしくないと懸念の声がよく聞かれる。北京、上海、広州、深センなどトップクラスの都市では今年になっても上がり続けているが、富裕層の消費傾向としては控えめになってきている。旅行もこの十数年間、富裕層の中には、国内外有名な観光地に行ったりする経験を持つ人が多いため、旅行の欲求は依然として旺盛ではあるが、生活に不可欠なほどのものではなくなりつつある。

健康と教育は、家族の幸せに直結するもので、家族中心主義の中国人にとっては、消費が持続的に増える傾向にある。健康については、定期健診、スポーツ・運動、養生活動、漢方保健、空気浄化などへの消費が目立っている。一方の教育では、会社の経営管理・ビジネスオペレーションに資するMBA、EMBAなどの教育を受けたい人が増えている。そして子供の教育、特に公立から私立へ、普通の学校から名門校へと、教育環境を変えたり、趣味・潜在力・外国語などを伸ばしたりするような教育にお金を惜しまず使っている。

ブランドとクオリティはやっぱり最重視する要素

富裕層は買い物をするとき、商品のどんな要素を重視しているのか。同報告によると、ブランドとクオリティを最重視しているという。

ブランドで買うということは、クオリティを選ぶことを意味する。50%以上の人は、商品の知名度、同類商品におけるランキング、口コミなどのブランド要素をチェックしている。それ以外に、商品の素材、耐用性、機能、利便性も重視しているという。30%の人は、商品に手を出すとき、価格のリーズナブル性を求める。10%の人は、ブランドのみ関心を持ち、商品を選ぶときは価格にあまり影響されないという。この10%の人は、ほとんどブランドへの愛着があり、安易に変わらないこだわり派である。

職業などの特性で異なる消費領域・消費スタイル

富裕層の中には、職業などの特性によっては、消費領域や消費スタイルが異なる。

投資・貿易・販売などを通して富を手に入れたビジネス業界の富裕層は、経済的な底力が強く、消費も大胆であるし、消費の意思決定も早い。彼らは、ぜい沢商品の購買主力であり、買い物するとき、リゾートの不動産、高級自動車、高級ブランド品、宝石などお金を惜しまず好きなだけぜい沢品を購入したりする。

豊かになった起業家は、資産の中で株が大きな比率を占めている。会社の上場により一気に億万長者になったりする人も少なくない。ただし、経営業績や株式市場によって大きく左右される。業績が良くお金が多く入った場合は、不動産、自動車など大物の購買に積極的な傾向がある。逆に業績があまりよくない場合は当然、消費面でも控えめになる。

大手企業の経営者・マネジメント層に該当する人は、高い給与を安定的に手に入れ、年収も経済成長率に比率して伸びる。彼らは、いまのままで裕福な暮らしができる経済力を持っていて、高級品も購入したりする。ただし、ぜい沢品の爆買いはあまりなく、職業能力・スキル向上のための教育消費が持続的に増えている。

大学教授、弁護士などの専門家は、知識・知見などを売り物にしており、生活の質を追求しつつ、ぜい沢な消費が比較的に控えめである。旅行、不動産、自動車、カルチャーなどにお金を使っている。特に旅行には常に一定の予算を確保しているという。

技術・ノウハウを武器にしている専門家は、ハイテク企業のコアメンバーとして富を手に入れるパターンが多い。彼らは、技術的な趣味を持ち、テクノロジーに励み、生活面での消費は顕著ではなく、健康や教育を最重視している。時には家族や子供のために高級品に手を出すのだ。(ZUU online 編集部)

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