株式相場見通し,自律反発狙い
(写真=PIXTA)

日経平均予想レンジ 15,507~16,238円

今週は円高進行から企業業績の下振れ懸念が重しとなり、日経平均は2012年11月以来の7営業日連続安を記録した。週末にはドル円相場の107円台進行や原油安などを背景に、世界経済減速懸念が投資家心理を冷やし、2/15以来15,400円台まで売り込まれた。

金融市場では円高再燃が株価の上値を抑えている。安倍首相が米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで「各国とも恣意的な介入による通貨安誘導は避けるべきだ」と発言し、日銀は円高阻止のための介入に動かないとの見方が広がった。

さらに、3月のFOMC議事録では、世界経済の成長減速に起因するリスクが利上げへの慎重な姿勢を正当化するとの考え方が確認されたことも、ドル売り・円買いにつながった。

注目の米3月雇用統計は前月比21.5万人増となり、市場予想の20.5万人を上回った。また、3月ISM製造業景況指数は51.8と前月の49.5から大幅改善し、雇用統計で高まっていた製造業への不安が和らぎ、景気の先行きに安心感が広がった。

堅調な雇用情勢の確認はあるものの、早期利上げについてはイエレンFRB議長が慎重姿勢を表明していることもあり、高まる雰囲気には至っていない。

一方、国内経済指標では、3/30に発表された鉱工業生産指数は、2月は大手自動車メーカーや中国でスマホ部品中心に大幅減産された影響から93.6と生産が大幅に落ち込み、2月相場の足を引っ張った。

しかし先行き予測では、3月97.3、4月102.4と急回復する見込みであり、5月以降も上向き傾向が期待されるだけに、財政出動・消費増税延期などの対策により、相場には好影響と考えられる。

テクニカル面では、節目の16,000円を下抜け、2番底を探る動きが続いている。今週の安値水準では、PER14.07倍、PBR1.04倍と割安感が強い。また、25日線とのマイナス乖離は6.8%、カラ売り比率は40%台に上昇している。

さらに、2/12安値14,865円から3/14高値17,291円のフィボナッチ比率61.8%押しの15,792円を割り込み、売られすぎによる底打ち反転のタイミングに差し掛かっていると捉えることができる。こうしてみると、オプションSQ後はいったんリバウンド局面を迎える可能性は強いと思われる。

以上、来週の相場は、下値では公的年金や政策期待が支えとなり、割安修正の高まりから自律反発狙いの局面とみている。日経平均のレンジとしては、上値は4/4高値16,238円が意識され、下値は4月SQ値15,507円が目処となる。

週間株式相場見通し4-11

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト