ゴールドマン・サックス,株式,投資
(写真=Thinkstock/Getty Images)

米大手証券会社、ゴールドマン・サックスは7月19日、リスク回避策の一環として、ポートフォリオの比重を米債券や米株式に置くよう顧客に提案するレポートを発表した。

EU離脱で不安定な英国、円高の加速がとまらない日本など、「外国債や外国株式は不安定要因で溢れている」と警告し、 米国での事業展開に重点を置いた企業株や、海外売上高の低いS&P500種を推奨。

これらの銘柄はリスクを最小限に抑えるだけではなく、連邦準備制度(FED)が追加利上げに踏みきれば、急速に成長すると期待されている。

2016年は日本と英国の影響が市場を揺るがせる

2015年世界経済を揺るがせた中国経済と原油価格に代わり、2016年は日本のマイナス金利政策と英EU離脱という二大ショックが市場を直撃した。

ともにまったく想定外の状況で勃発したため、「先行きが予想しにくい」との見方が強く、鬼がでるか蛇がでるか、世界中が固唾をのんで見守っているといった状況だ。

レポートを作成したゴールドマンのストラテジスト、デヴィッド・コスティン氏は、強ドル継続による米株押しあげを確信しており、年末にかけて米1株あたりの利益は7%上昇すると予測。

対象的に外国株の利益予想は5%にとどまり、「国内売上が強い企業の株は、海外売上の強い企業の株に勝る」と、全面的に米銘柄を推している。

しかし様々な企業が事業国際化に乗りだしている近年、特にIT、工業素材、エネルギーなどの産業は、海外収益なしでは事業が成り立たないといっても過言ではないはずだ。

S&P500企業による2015年の総収益データによると、海外で創出された収益は31%が。欧州からは6%、日本からは1%、そのほかのアジア太平洋域からが8%を占める。