クリントン,トランプ,問題
(写真=Thinkstock/Getty Images)

いよいよ米国史上初の女性大統領、ヒラリー・クリントンの誕生が見えてきた。各種の支持率調査でも州によっては10ポイント以上、トランプ氏を引き離している。しかしクリントン氏にも、メール問題や財団問題など、さまざまな火種がくすぶり続けている。

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メール問題も一段落、副大統領候補もティム・ケーン上院議員に決まり、いよいよ本決戦に向け体制を整えつつあるクリントン陣営。急浮上した確定申告の問題も、トランプ氏が一切を拒否しているのに比べ、いち早く連邦税率34%を公表するなど、有権者からの疑念をいち早く解消し信頼を高めている。また経済政策に関しても、トランプ氏のビジネスに関する専門知識の底の浅さが露呈し、相対的にクリントン氏の支持が高まっている。

一方で、人物としての好感度は、クリントン氏40%、トランプ氏33%。わずかにクリントン氏が上回ってはいるとはいえ、8月11日までのブルームバーグの調査によれば、過去の大統領選候補者と比べても異例の低さだという。11月8日の本戦までの間、些細なことでも支持率はひっくり返るかもしれない。クリントン氏が抱えるアキレス腱とは何か。

収束しないメール問題、財団問題…そして内容不明の第三の問題

クリントン氏を取り巻く問題は3つある。

メール問題

国務長官在任中、私用メールアドレスを公務で使っていたという、いわゆるメール問題。FBIは、公開されたメールの内容に関して調査し、国家的な情報漏洩は認められず「極めて不注意」ではあったが、訴追を求めないとした。一件落着と思えたが、実は国務省に提出した約3万通のメールに含まれない、44通の存在が新たに判明した。クリントン氏の「公務に関わるメールはすべて提出した」との証言との食い違いが指摘され、今後の大統領選において後を引きかねない状況だ。

クリントン財団問題

国務大臣在任中、クリントン夫妻や家族が主宰している財団が、多くの国や企業から多額の寄付を受け、見返りとして便宜を図った、という疑惑が浮上している。2022 年のFIFAワールドカップの開催地が決定する際も、カタールのW杯主管団体から、巨額の寄付を受けていた事実が判明している。ほかにも、アメリカ最大級のウラン鉱山をロシア関連企業に売却する際、関連団体から多額の寄付を受けている。権力による口利き、つまり利益供与が疑われる指摘であり、財団には他にもさまざまな金融取引について、疑いが生じている。

クリントン氏側は、これらの指摘は「既成事実をばかげた陰謀説にゆがめている」と釈明しているが、トランプ氏は「私の行為なら報道は4倍」と、早速この問題を種に舌戦を挑む構えだ。さらなる疑惑が明るみに出れば、大きな問題に発展する可能性がある。