6月6日(日本時間21時30分)、5月米雇用統計が発表されました。非農業部門雇用者数は21万7000 人増(前月は28万8000人増)となり4ヶ月連続で20万人を超え、引き続き米国の景気の強さを確認できました。エコノミスト事前予想値は21万5000人でしたので事前予想よりはよかったですがサプライズとまではいきませんでした。

雇用統計発表後(日本時間22時時点)のマーケットの反応を振り返りますと、ドル円為替は102円台半ばまで円安に振れるが取引一巡後は102円台前半まで戻り方向感のない展開、米10年債利回りは2.6%まで上昇した後は2.559%前後まで低下となりその時点での最低水準まで下がりました。

さて、バーナンキ議長からイエレン議長に代わり、注目ポイントが米雇用統計の「内訳」へと広がっていると言えます。具体的には今までの「非農業部門の新規雇用者数と失業率」だけでなく「賃金の上昇・労働参加率・長期失業率」にも注目しているということです。

4月新規雇用者数が28.8万人・失業率6.3%と強い数字が出たにも関わらず、その後の市場の反応が限定的だったのにはその他の数字が要因の一つとしてあげられます。

今回の数字を詳しく見ていきますと、失業率−6.3%(前回6.3%)、時間当たり賃金−24.38ドル(前回24.33ドル)、労働参加率−62.8%(前回62.8%)、長期失業者数−3,374千人(前回−3,452千人)となりました。

今後の相場の見通しですが、イエレン議長は「住宅市場」を雇用と同様に重視していますから、今後の米雇用統計の数字が強ければ量的緩和の縮小は継続しますが、超低金利の継続も続きそうです。つまり「株高と債券高の同時進行」という奇妙な相場がしばらくは続くと思われます。ただ、このような異常な相場がいつまでも続くことは考えにくいですから、株と債券市場のどちらが崩れるのか大きな注目です。

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