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MUFG Innovation Hubより

深淵な洞察を紡ぐ「レイ・カーツワイル」って誰だ?

レイ・カーツワイル,シンギュラリティ理論,AI
(写真=PIXTA)

人工知能(AI)やビッグデータ、IoTなどが新たなイノベーションをもたらすのではないかと期待されている。同様に、テクノロジーの刷新に伴って新たなビジネスチャンスも生まれるが、テクノロジー(技術)の将来的な進歩を洞察するために見逃せない人物がいる。

ずばり示せば米国人発明家のレイ・カーツワイル(Raymond Kurzweil)氏がその人で、未来の技術の動向を予測する未来学者(フューチャリスト)でもある。1990年代半ばに一般に登場し爆発的な発展と普及を遂げたインターネットに、検索エンジンが登場することを80年代半ばに予言するなど、同氏の未来予測には耳を傾ける価値があるとされる。

特に、最近では2005年に発表したAIの将来予想、「シンギュラリティ理論」がクローズアップされており目が離せない。同氏の人物像と同氏が描くAI技術の今後のシナリオを解説していこう。

「シンギュラリティ」の到来を予測

カーツワイル氏は、1948年生まれで今年(2016年)68歳になるが、小学校に入る前に発明家になろうと決意。高校生の頃にはすでに統計分析や作曲をするコンピュータ・ソフトを作っていたという。ほかにも、文字を識別するためのOCRソフトやフラットベッド・スキャナー、シンセサイザー、音声認識ソフトなど数々の発明を同氏は世に送り出し、米国の「発明家の殿堂」入りを果たしている。

同氏による技術の未来予測を知るには著書とそのテーマ、内容を追いかけるとわかりやすい。1990年に発刊した「The Age of Intelligent Machines(知的機械の時代)」には、インターネットの普及やチェスでコンピュータが人間に勝つなどとの予測が登場し、その時間的精度の高さも立証されている。

まさにセンセーショナルだったのが2005年の「The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology(シンギュラリティは近い:人類が生物を超えるとき、邦題『ポスト・ヒューマン誕生』)」。ここでは2010年代に仮想現実(VR)メガネや家庭用掃除ロボットが普及するなどを予想しているが、大きな物議を醸したのは「シンギュラリティ(技術的特異点)」だった。

AIは全人類の知を超越するか?

「シンギュラリティ」はカーツワイル氏の未来予測の中でも重要な意味を持つ言葉だ。同氏によれば、2045年には1,000ドルのコンピュータが全人類の併せ持つ知性を上回り、AIが地球上で最も賢く有能になり、人間を凌駕するようになるタイミングを指している。

同氏が唱えるシンギュラリティは「技術的特異点」と訳されており、その技術予測を支えているのは“指数関数的に”テクノロジーは発展するという見方だ。比較的に馴染みのある「ムーアの法則」では、IC(半導体集積回路)ではチップ上のトランジスタ数が18ヵ月毎に2倍になる。

つまり、最初の18ヵ月で2倍、次の18ヵ月(36ヵ月)で4倍(2の2乗)、次の18ヵ月(54ヵ月)で8倍(2の3乗)と指数関数的なトランジスタ数が増加(すなわちコンピュータの計算処理の性能向上)するのと同様に、技術進歩が加速度的に早まっていくことを指している。

そのおかげもあってか、コンピュータの能力はすでに人間を部分的には超えつつある。例えば1997年に当時のチェス世界チャンピオンに勝ち、2012年は将棋のプロ棋士を破り、2016年1月には囲碁でも欧州選手権で3連覇した中国のファン・フイ氏に5戦全勝。まさにAIが加速的に進化し、少なくとも特定分野で人間の論理的知能を上回ったことを示している。

今後ますます加速する技術の発達の結果、カーツワイル氏の言う「弱いAI」、つまり論理的知能は2029年までに「強いAI」、すなわち感情を持つ知能に進化して、AIがさらに優れたAIを創り続け、ついに2045年には全人類の知識の総和を超越して「(技術的)特異点」に達する。それが同氏のシナリオだ。

「2045年問題」とも呼ばれるシンギュラリティがカーツワイル氏の予測の通り実際に訪れ、SF映画「2001年宇宙の旅」や「マトリックス」のように、コンピュータが人間を支配するようになるのだろうか。あるいは細胞大ほどのコンピュータを身にまとう人間が新たな生命体として進化を続けるのか、想像も及びそうにない。(提供:MUFG Innovation Hub

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