伊藤嘉洋,週間株式相場見通し,企業決算発表,高値挑戦
(写真=Thinkstock/Getty Images)

日経平均予想ジ レンジ 16,850 ~ 17,613 円

今週は、海外の重要イベントを無難に通過した上、原油価格上昇が新興国経済を下支えするとの期待から安心感が広がった。日経平均はやや円安方向に振れた為替が支援材料となり、5日続伸のあと、週末は4/28以来17,288円の高値を付けた。

海外の焦点

海外イベントでは、第3回米大統領選最終討論会は、クリントン候補が優勢のうち終了した。ECB理事会(10/20)はマイナス金利の維持を含む政策金利を据え置くなど想定通りの内容で、いずれも市場の反応は限定的であった。

一方、中国の7-9月期GDPは6.7%増と市場予想通りで中国経済に対する警戒感は一旦後退した。ただ、10/18にIMFは、中国の信用の伸びは世界的な標準からみて「非常に速い」と指摘した。銀行危機が発生したり、経済成長が急減したりするリスクがあるとの認識を示しただけに、中国経済に対しての警戒感は怠れない。

国内の焦点

注目されるのは、運用資産100兆円を超える世界最大の政府系ファンドのノルウェー政府年金基金が全体の株式保有比率を引き上げることを検討すると伝わった。2015年末の日本株の保有金額は5.95兆円、保有比率引き上げとなれば日本株の買い需要は約1兆円に達すると推測される。東京市場のみならず、世界的な株高へのインパクトは必至であろう。

投資家動向では、外国人は6週ぶりに10月第1、2週で現物先物合計で約9,000億円買い越しに転じた。8、9月合計で1.5兆円売り越し、決算前の売りが一巡したとなれば、他国株に比べて出遅れが顕著な日本株を買い越しに転じるファンドが増えてくる可能性は十分あり得る。今後の外国人の投資行動次第では、本格反騰相場に発展する可能性が期待される。

来週の株式相場

テクニカル面では、2014年8月以来、200日線を75日線が上抜けるゴールデンクロスが接近した。この形状は中期的な上昇相場を暗示するだけに、相場はもち合い放れから上値追いへの期待が高まる。さらに、2/1高値17,905円と9/5高値17,156円を結んだ上値抵抗線(17,020円)を明確に上抜き強気シグナルが点灯した。

以上、来週は本格化する3月期決算企業の決算発表を睨み、戻り高値挑戦の展開と捉えている。日経平均のレンジは、上値は4/25高値17,613円が意識され、下値は今月もみ合った16,850円付近が目処となる。

株式見通し10-21

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト