株式相場見通し,不透明要因,上昇転換シグナル
(写真=Thinkstock/Getty Images)

日経平均予想ジ レンジ 16,774 ~ 17,442 円

今週は、堅調な米経済指標を背景とした円安進行を好感して、日経平均は4/28以来の高値水準(17,473円)を付けた。しかし、米大統領選の世論調査でトランプ候補の優勢が伝わり、週末にかけて米国株が続落。リスク回避の円買いが進み、17,000円を割り込むなど波乱の展開となった。

海外の焦点

注目の米大統領選は、11/8の投票日を目前に不透明感が増している。クリントン候補の独走状態にあったが、私用メール問題でFRBが捜査再開を明らかにしたことをきっかけに、クリントン、トランプ両候補の支持率が拮抗する様相となっている。ただ、選挙情勢が混戦の中、クリントン候補に決まっても私用メール問題がくすぶり、政策運営能力が揺るぎかねない懸念が不安視される。

また、OPECの減産計画に対する懐疑的な見方が再燃し、原油価格は9/28以来の安値(44.37ドル)を付けた。OPEC代表が非加盟産油国と会談したが、具体的な歩み寄りはなかった。イランは生産据え置きに後ろ向きの姿勢を崩しておらず、OPEC及び非OPEC産油国の会合が無意味なものに終り、協調減産の実現性に赤信号が灯り始めることで、世界の株式相場への影響が危惧される。

国内の焦点

11/1日銀は金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決定した。物価2%達成時期は、2017年度から2018年度に先送りした。日銀展望リポートでは、2016年度のコアCPIを従来の+0.1%から-0.1%に下方修正。2017年度は+0.17%から+1.5%に引き下げた。黒田総裁は10/21国会で緩和見送りに言及しており、市場では織り込み済みとして金融会合は波乱なく通過した。

来週の株式相場

テクニカル面では、年初から下降に転じた200日線の下落に歯止めがかかり、横ばい状態となった。75日、200日線のゴールデンクロスに続き、200日線の上向きが明確になれば相場は大きな転機を迎え、中期的な上昇トレンド相場への期待は一段と高まる。4/25の17,613円高値を抜けるとWボトム完成で上値余地が広がり、18,000円を視野に入れた展開が見えてくる。

以上、来週は米大統領選の結果次第では波乱含みの展開は否めないが、クリントン候補に決まれば、今週売り込まれた分、巻き戻しが起きそうだ。日経平均のレンジは、上値は11/1終値17,442円が意識され、下値は75日線16,774円が目処となる。

株式相場見通し11-4

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト