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(写真=Thinkstock/Getty Images)

株式投資を行う際、その企業が安定した経営を行っているのか、安定性の高い企業といえるのかを知ることは意味のあることである。企業の安定性を測る指標の1つである「BPS(1株当たり純資産)」とは何か、どのように計算するのか、株式購入にBPSをどのように活用することができるのかといったことを見ていこう。


BPS(1株当たり純資産)とは

BPS(ビーピーエス、Book-value Per Share)は、日本語では「1株当たりの純資産」や「1株当たりの株式資本」と訳される。この場合の純資産とは、貸借対照表において資産から負債を差し引いたものを指し、負債によって一時的に増えているように見えるものではなく、会社にとっての純粋な資産を意味している。この純粋な資産は、何らかの事情で会社が解散することになった場合に、保有する株式数に応じて株主に還元されるものでもある。

企業の財務分析をするにあたって、BPSは会社の安定性を判断する際に用いられる。BPSの数値が高ければ高いほど安定性の高い企業と評価することができ、反対にBPSの数値が低ければ低いほど安定性を欠く企業と見ることもできる。

BPSは、株価の割安度合いを示す指標であるPBR(ピービーアール、Price Book-value Ratio、株価純資産倍率)を計算するときにも利用される。PBRは、1株当たりの純資産に対して何倍までの株価で取り引きされているかを示す指標である。

PBRが大きければ大きいほど割高な株式と判断し、反対にPBRが小さいほど割安な株式と見ることができるが(通常は1を基準として、PBRが1よりも大きいと割高、1よりも小さいと割安と判断する)、企業の業種や事業規模、発行済み株式数、実質債務超過などのさまざまな要素によって変動するため、PBRの数値だけを見て割安かどうかを判断することはできない。

BPSの計算方法

BPSは、純資産を発行済み株式数で割ることで算出できる。例えば、資産が10億円、負債が2億円、発行済み株式数が200万株である場合、

BPS=純資産÷発行済み株式数

=(資産総額-負債総額)÷発行済み株式数

=(10億円-2億円)÷200万株

=400円

したがって、BPSは400円と計算することができる。もしこの時点で会社が倒産などの理由から清算されることになると、株主は1株当たり400円を受け取ることができる。1万株を持っている株主なら400円×1万株=400万円を受け取ることになるのだ。

また、この株式の株価が800円であるなら、

PBR=株価÷1株当たり純資産

=800円÷400円=2倍

のように、PBRは2倍となる。株式清算前に1万株を保有している株主が市場で全株を売却したとすると、800円×1万株=800万円を受け取ることができるので、株式清算を行って手にするお金よりも、その前に株式を売却して受け取るお金のほうが大きいということになる。つまり、他の要素を考慮しないで結論を出すなら、この株式は割高な株式だと判断することができるのだ。

BPSの値が増加(減少)するのはこんなとき

では、BPSはどのようなときに増加もしくは減少するのだろうか。

自社株買い、株式併合による発行済み株式数の減少

自社株買いや株式併合によって発行済み株式数が減少するとBPSは大きくなり、反対に株式分割や転換社債の発行、新規上場、ストックオプションの支給などで発行済み株式数が増加すると、BPSは小さくなる。

純資産の増加

事業立ち上げのため、あるいは事業拡大や設備充実のために借りた資金を返済した場合は、負債額が減少することになるので純資産は増加する。純資産が増加するとBPSも増加し、企業の安定性も高いと判断できることになる。

また、負債総額に変化はなくても、利益増加により資産が増加すると純資産自体も増加する。負債減少と同様、純資産が増加するとBPSが増加し、企業の安定性が高いと評価されることになる。

株式購入時のBPSの活用方法

では、実際に株式を購入するとき、どのようにBPSを活用して投資判断を行うことができるのだろうか。

投資価値のある企業かどうかを判断する

BPSの数値から、企業が1株に対してどれくらいの資産を保有しているか、つまり、1株をどれくらいの力(資金力や技術力など)で支えているかを把握することができる。BPSが大きいということは、1株を多額の資金で支えていると言いかえることができるので、ある程度安心して投資することができると見ることができるだろう。

反対に、BPSの数値が十分に大きいとはいいきれない場合、1株を支える力が不足していると捉えることも可能となる。注目すべき新技術を保有していたり、事業を展開する業種が成長期にあるといったように、BPSの少なさを打ち消すほどのプラスの要素がないかぎり、投資に多くのリスクが伴うと考えることができるだろう。

安定性の高い企業かどうかを判断する

BPSの数値から、企業としてどの程度安定しているかを測ることもできる。BPSが大きいということは、1株を大きな資本で支えているということでもある。急激な為替相場の変動や原価上昇、新興企業の台頭による業績の一時的な不振などの不測の事態が起こったとしても、株価が急激に下落してしまうといった影響を受けにくいと見ることができるのだ。

反対に、BPSが十分に大きいとはいえないときは、ほかにも考慮すべき要素はあるものの、企業の安定性を疑うこともできるだろう。BPSが小さいということは、1株を支える資本力や技術力が少なかったり、投資家からの評価が低いと考察することもできる。大規模な天災や景気下落、為替変動によるコスト増大などの予測のできない波を被った場合、企業の根幹が大きく揺らぐ可能性があると見ることもできるのだ。

BPSを見る際の注意点

企業の安定性や投資価値を測る際に大いに活用できるBPSであるが、数値を見る際には次の点も念頭に置くことが必要になる。

計上予定の損益に注意する

BPSは今期の純資産から求めるのではなく、あくまでも過去の決算から求める数値である。そのため、今期に大規模な赤字が計上されるなら、BPSが高くても実際の資本力は少ないという現象が生じる。BPS単体でなく、BPSの推移や純資産の推移も合わせて見るように心がけよう。

不動産や機械などの評価額に注意する

BPSに使用される純資産は、あくまでも帳簿上の価格である。保有する不動産や機械などが正確な時価で評価されているわけではないので、実際の資産価値が帳簿価格よりも高いことも考えられるし、反対に帳簿上の価格よりも実際の資産価値が低いということもあるのだ。こうした数字に惑わされないためにも、BPSの推移だけでなく、保有する資産の種類や評価額にも注意する必要があるだろう。

投資判断に大きな意味を持つ企業の安定性

BPSによって測ることができる企業の安定性は、投資判断には欠かせない要素の1つである。BPSを求めるだけでなく、同企業におけるBPSの推移、純資産の変化や資産評価の基準となっているものなども考慮しつつ、適切なタイミングで投資できるよう心がけたいものである。(ZUU online編集部)

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