伊藤嘉洋,株式相場見通し,日経平均,2万円大台
(写真=KlingSup/Shutterstock.com)

日経平均予想レンジ 19,042 ~ 19,800円

今週は、トランプ次期政権への政策期待を背景に米国株が連日史上最高値を更新した流れを引き継ぎ、日経平均は円安進行も追い風となり昨年12/18以来19,400円台を回復。年初来高値を更新した。

海外の焦点

注目のFOMCは、予想通り0.25%の利上げを決定し、2017年の想定利上げ回数は3回と9月時点の2回から引き上げた。イエレンFRB議長の米景気の強さを背景に「米景気が利上げの加速に耐えうる」との見方を反映した上、トランプ次期大統領の掲げる大型減税や大規模なインフラ投資による景気刺激策などの政策期待を一部織り込んだ格好といえる。

一方、NYダウは11/8の大統領選後1カ月余りで約9%上昇、ザラ場では19,966ドルを付け2万ドルの大台に迫った。市場では、次期政権がキャピタルゲイン減税を実施するとの思惑もあり、年内に株を売るインセンティブはなくなっているとの見方が広がり始めている。

国内の焦点

12/14発表の日銀短観は大企業製造業DIは+10となり、1年半ぶりに改善した。下期の想定為替レートは103.36円(前回107.42円)と足元の円相場とは大幅な乖離となっている。7-9月期財務省法人企業統計では、平均レートは102円と円高水準であったものの、全産業の経常利益は4-6月期16.8兆円から7-9月期は17.2兆円への増加は日本企業の円高抵抗力を示している。

このところのドル高・円安で10-12月期も増益を維持する可能性は大きい。現在の株高はトランプ効果だけでなく、こうした業績上振れ期待に支えられた側面も見逃せず、日本株を押し上げる要因として注目される。

テクニカル面では、25日騰落レシオが165.5(12/15)と過熱感が指摘されている。アベノミクス相場の上昇第一幕が鮮明化した2012年12/19には164.5、第二幕の2014年6/24は164.1と超過熱状態が意識された。しかし、その後長期間、上昇基調を崩さない力強い相場が続いた。当時と同様に力強い地合いを評価すれば、今回のトランプ相場の持続性は参考にしたい。当面は適度なスピード調整を交えながら長期的な上昇波動を描いていくと考えている。

来週の株式相場

以上、来週は良好な外部環境や円安に伴う企業業績改善期待を背景に2万円に向けた道筋を探る局面と捉えている。日経平均のレンジは、上値は昨年11月にもみ合った19,800円付近が意識され、下値は12/9の窓埋め19,042円が目処となろう。

株式相場見通し12-16

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト