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Written by ZUU online編集部 92記事

兄間の相続問題

兄弟で遺産相続 法定相続分や遺留分はどうなる?

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(写真=Thinkstock/GettyImages)

遺産の相続を行う際、兄妹間でトラブルが発生してしまうというケースは少なくない。これはひとえに、相続財産の割合に対する理解が相続人の間で定まっていないことが原因だろう。今回は相続税の計算や遺産分割協議においても重要な指標となる法定相続分や遺留分について解説する。いざ相続が開始したときにもめることのないよう、ぜひ確認しておいていただきたい。

遺産相続の範囲と法定相続分とは

まず遺産相続における相続人の範囲は、次の順序で決定される。

第1順位

亡くなった人(被相続人)の子供。その子供が既に亡くなっている場合は、その子供の直系卑属(子供や孫など)が相続人となる。子供も孫もいる場合には、被相続人により近い世代である子供の方を優先する。

第2順位

被相続人の直系尊属(父母や祖父母など)。父母も祖父母もいるときは、死亡した人により近い世代である父母の方を優先する。第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になる。

第3順位

被相続人の兄弟姉妹。その兄弟姉妹が既に亡くなっている場合は、その人の子供が相続人となる。第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいないとき相続人となる。

いずれの場合においても被相続人の配偶者は常に相続人となり、それぞれの順位の相続人が遺産を分割する際の割合は次の通りである。

配偶者と子供(第1順位)が相続人である場合は、配偶者が1/2、子供が1/2(2人以上いるときは全員で1/2)、配偶者と直系尊属(第2順位)が相続人である場合は、配偶者が2/3、直系尊属が1/3(2人以上いるときは全員で1/3)、配偶者と兄弟姉妹(第3順位)が相続人である場合は、配偶者が3/4、兄弟姉妹1/4(2人以上いるときは全員で1/4)となる。

民法では上記の通り相続人の範囲や法定相続分を定めており、各順位(子供、直系尊属、兄弟姉妹)の者が複数いる場合には原則として均等に分けるとしている。

一方で、法定相続分は「相続人の間で遺産分割ができなかったときの遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではない」ともしている。つまり法定相続分とはあくまでひとつの指標であって、制限があるわけではないのだ。

遺産相続の遺留分とは

遺産相続においては、被相続人の遺言書が残されている場合、これが重視される。被相続人が生前権利を持っていた財産については、死後もその権利が認められるべきだという考え方に基づくもので、遺言書によって指定された財産の割合を指定相続分と呼ぶ。

指定相続分は法定相続分よりも優先され、遺言書が残された相続においては基本的に従うべきとされている。

だが民法では、そもそも相続は遺族の生活保障も十分に考慮されたものでなければならないともして、相続財産の一定割合を一定の範囲の相続人に保障する制度、遺留分制度を定めている。遺留分の具体的な範囲と割合は次の通りである。

遺留分権利者 が直系尊属(父母や祖父母など)のみであれば、遺留分算定の基礎となる財産の1/3が遺留分の割合として認められる。遺留分権利者 が上記以外(配偶者や子供など)であれば、遺留分算定の基礎となる財産の1/2が遺留分の割合となる。

なお、被相続人の兄弟姉妹には遺留分の権利はない。このケースにおいては、もしも遺言書によって「配偶者に全ての財産を遺贈する」等の指定があったときには、これが尊重される。

兄弟で遺産相続する場合に事前協議しておきたいこと

兄妹間で遺産分割をする際には、前述の法定相続分や指定相続分、遺留分などに関して相互に理解しておくことが重要だ。また、問題を生む原因のひとつとして、遺留分はどのような相続においても保障されるものだという認識の誤りが挙げられる。

遺留分はあくまでも、「遺言書によって指定相続分が定められた場合」に最低限保障される財産の取得割合であって、法定相続分とは考え方が全く異なる。仮に相続割合を遺産分割協議によって決定するとした場合は、協議に入った時点で遺留分は機能しない。

遺産相続に際しては、まず被相続人が遺言書を遺しているのか否かを確認すること。次に、遺言書が遺されていた場合はこれに基づいて相続を行うのか否か、相続人の間で相談すること。

遺言書に従わないことを相続人すべてが承諾したのであれば、必ずしも遺言書による指定相続分に従う必要はないのである。遺産分割協議を行う前に最低限これらの事項を確認することで、大部分のトラブルは未然に防ぐことができるはずだ。

兄弟間で遺産相続が解決しない場合の手段

いざ遺産分割協議に入ったもののこれがまとまらないという場合は、相続人のうちの1人、もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として申し立てる「遺産分割調停」を行うことができる。調停では各相続人の意向聴取や遺産の鑑定が行われ、状況に応じて解決案の提案や助言等がなされる。

調停でも話し合いがまとまらなかった場合は自動的に審判手続きが開始され、最終的に裁判官がこれを審判することとなるため、少なくとも協議がいつまでも終わらないといった事態は避けられる。

しかしながら、調停へと協議の場を移した場合には別途費用や時間も割かれることとなってしまう。可能な限り当事者間で話し合いがまとまるよう、やはり事前の確認は重要だ。

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