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MUFG Innovation Hubより

ブロックチェーンの未来を読むためには「イスラエル」を見よ

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(写真=PIXTA)

スタートアップエコシステムのランキングで、トップ5にアメリカ以外からランクインした唯一の都市がある。それは、ロンドン、ベルリン、上海など国際的に存在感を放つ大都市ではなく、イスラエルのテルアビブである。

意外な印象を受ける方もいるかもしれないが、イスラエルは仮想通貨などブロックチェーンを活用したスタートアップがいくつも立ち上がるなど、活気づいているようだ。なぜなのか、理由を探ってみよう。

人材供給元にもなる豊かな軍事技術部門

イスラエルはアメリカやロシアのような大国とは決して言えないが、国内で起業家精神のある優秀な人材を輩出しており、スタートアップやそのエコシステムを支えている。

特に注目したいのは、人材の供給とイスラエル軍との関係だ。テクノロジーや通信関係の技術を向上させてきた背景には、軍事部門での技術開発が活発に行われていることもあると言う。

特に、イスラエル軍の諜報部隊である8200部隊は、サイバー戦争で劇的な勝利を収められるほどの高い技術力を保有しており、スタートアップの活躍を支えていると言う。中でも、8200部隊をルーツにした、「8200 Unit Graduates Association」というインキュベーショングループが組織されており、ネットワークの構築やオフィスのスペース提供など、スタートアップのための社会インフラを整備しているとのことだ。

さらに、8200 Unit Graduates Association自体も積極的に投資を行っており、すでに計92社へ約400億円を投資するなど、ベンチャーキャピタル(VC)としての実績も豊富だ。一説によれば、2015年には約1,400社のスタートアップ企業が同国で創業し、ベンチャーキャピタルから総額35.8億ドル(約3,580億円)にも上る投資を受け入れた。日本のVCの投資額の2倍超にも上る規模である。

VCが積極的に活動して着実に投資を続けていることも、スタートアップのエコシステムが評価されている理由だろう。イスラエルには、軍事部門に支えられたITなどのテクノロジー分野で高い技術力を持った人材の供給に加えて、VCによる投資も充実しているため、スタートアップを立ち上げやすい雰囲気があるとも言える。

強固な学術的知識を支えるイスラエル

他にもイスラエルのエコシステムが活発な理由には、公的な起業家支援プログラムが充実していることや、起業にありがちな「失敗」を褒める文化的な背景があるとも言われている。しかし、ブロックチェーンをはじめとした金融分野でのITスタートアップが増えているのには、他にも理由があると考えられる。それは、イスラエルでは数学や暗号、コンピュータサイエンスなどの分野で高度な知識や技術を持っていることや、金融工学においても優れているなど、金融とIT双方の分野で豊富な知見があることだ。そのため、金融分野でITを駆使して事業を立ち上げる動きも積極的なのではないかと見られている。

例を挙げれば、Googleに買収される形でイグジットを果たした電子地図製作のWazeもイスラエル発のスタートアップで、イスラエルのVCであるMagma Venture Partnersが出資、支援した経緯がある。Wazeは他にも、Vertex Venture CapitalやQualcomm Venturesといった名の知れたVCからの投資を受けるなど、成功したスタートアップの事例として大きな存在だ。

もちろん、仮想通貨のビットコイン関係でもすでに多くのスタートアップが活動しており、ビットコインの研究機関であるBitcoin Embassyも登場している。その新しい技術を積極的に取り込む姿勢が、ブロックチェーンスタートアップの充実に一役買っているようだ。

具体的には、ブロックチェーンのスタートアップであるColuは、Aleph VCから資金を調達している。テルアビブに拠点を置くVCも、ブロックチェーン事業化を後押ししていることがわかる。ちなみに、Coluは会計大手のデロイト・トウシュ・トーマツともパートナシップを2015年に締結しており注目度も高く、ブロックチェーンを活用した事業の足場を着々と固めているようだ。

注目のスタートアップでは、ビットコインの財布でもあるGetGemsがある。メッセージアプリを使ってメッセージだけではなく、ビットコインや独自のアイテムである「Gems」を送受信できるものだ。ビットコインの送受信については、チャットを使った決済サービスのビットコイン版機能を備えていると言えば理解しやすいかもしれない。

他にも、ビットコインの売買を手掛ける「Bits of Gold」やビットコイン決済での与信システムを提供する「Bitrated」、ビットコインでの送金インフラを提供する「Simplex」が、ビットコイン関係の事業を推進している。また、さまざまな資産の取引を可能にするカラードコインといった、仮想通貨を応用した事業も動き出している。

今後もビットコイン関係を中心に、ブロックチェーン分野でのイスラエル発のスタートアップから目が離せない。(提供:MUFG Innovation Hub

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