
筆者は株を始めてまだ1年の初心者ですが、年末には、保有する株の企業から配当のお知らせが届いていました。
保有株がそれほど多くないため、もらえる配当の額も数百円程度とはいえ、特に何もしていないのに配当金が入ってくると、少し得をした気分になります。
ところで「配当」という言葉。何となく分かっているつもりで株式投資をしていましたが、あまりよく分かっていない部分もあるのでは?どうせならきちんと理解したい! と思い早速調べてみました!
配当=株主への分配金
配当とは、企業がおこなう事業活動から出た利益の一部を、株主に分配することを指します。配当の時期や回数は企業によって異なりますが、大半は年に1~2回程度。
配当金は1株あたりで定められていることがほとんどで、例えば、1株あたりの配当金が8円の株を100株保有している場合、もらえる配当金の額は800円となります。
決算期末に実施される普通配当以外に、前期の利益の余剰分かつ期末に欠損のない範囲内で、取締役会が認めた場合に実施される中間配当や、毎年ではなく、創立記念や創業○周年記念のときなどに記念配当がある企業もあります。
高配当企業とは
当たり前ですが、配当金の額が高いほど、株主がもらえる配当金は多くなります。しかし、業績不振などを理由に、配当金の額を減らす「減配」をおこなう企業もあります。
お得に配当金をもらうには、高配当かつ減配の心配が少ない企業を狙いたいですよね。
そこでまず、2001年以降減配をしていない、代表的な高配当企業を5社ご紹介しましょう(2017年1月27日現在)。
武田薬品工業(東証一部) <4502>
「アリナミン錠」やビタミンC細粉の「ハイシー」で知られる武田薬品工業は、230年以上の歴史を持つ大手製薬会社です。
世界中に研究・生産拠点を持ち、研究開発型企業として、医薬品の研究開発から、製造・販売・輸出入まで広く手掛けています。昔から高配当優良銘柄の代表格と言われているところも、安心感がありますね。今だと100株の保有で1万8000円の配当がもらえます。
【武田薬品工業】
・株価(2017年1月27日現在):4793円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):3.76%
・1株配当(会社予想):180円
SANKYO(東証1部) <6417>
1966年に設立されたSANKYOは、パチンコ・パチスロ機器製造の最大手メーカーです。パチンコに興味がなくても、「フィーバー」には聞き覚えがあるのでは?
現在のパチンコブームを作り上げたと言ってもいいフィーバー機を開発したのもこのSANKYOです。現在100株保有してもらえる配当金は1万5000円。銘柄の高配当利回りベストでも常に名前を見る優良銘柄です。
【SANKYO】
・株価(2017年1月27日現在):3770円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):3.98%
・1株配当(会社予想):150円
アサヒペン(東証二部) <4623>
アサヒペンは建築用・家庭用塗料メーカーの最大手。塗料というとあまり身近に感じられないかもしれませんが、自社製品には「ガラスクリーナー」や「キッチン油よごれおとし」など、普段の生活によく使うハウスケア用品も多いのです。
株主優待でもらえる商品を見たら、「ああこれか!」と分かるはず。1株当たりの配当は5.5円ですが、1単元1000株なので配当金は5500円となります。
【アサヒペン】
・株価(2017年1月27日現在):178円
・単元:1000株
・配当利回り(会社予想):3.09%
・1株配当(会社予想):5.5円
バッファロー(東証JQS) <3352>
バッファローは、カー用品大手オートバックスのフランチャイズとして、埼玉と東京に14店舗を構える会社です。
会社名自体はあまり知られていませんが、配当性向(利益における配当金の割合)が高く利回りもいいため、注目銘柄として名前が出ることも多いようですね。
配当金は100株保有で3000円。あわせて、オートバックスの業績も気にしておくとよいでしょう。ちなみに、PC周辺機器やHDDで知られる「BUFFALO」とは関係ありません。
【バッファロー】
・株価(2017年1月27日現在):810円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):3.70%
・1株配当(会社予想):30円
京都きもの友禅(東証一部) <7615>
全国に53の店舗を持ち、成人式用振袖や呉服の販売・レンタルで国内トップの京都きもの友禅。「ハタチは一生もの」のCMを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
高級着物がバンバン売れる時代でもないため「企業として業績はどうなの?」と思われるかもしれませんが、配当性向の高さから安定した人気を持つ銘柄なのです。
100株の保有で配当金は4200円。ただし、少子化による新規顧客減少は否定できませんので、今後注意して見ていったほうがいいかもしれませんね。
【京都きもの友禅】
・株価(2017年1月27日現在):982円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):4.28%
・1株配当(会社予想):42円

配当利回りが高い企業ランキング
配当の金額のほかに注目したいのが「配当利回り」です。
☆配当利回りとは?
株価に対する配当金の割合のこと。「配当金÷1株の株価」で求められる。
配当利回りが高い企業の株を保有しておけば、たとえ株価が下がったとしても、配当で得をするケースもあります。そこで、「配当利回り」が高い企業5社をランキング形式でご紹介しましょう。(2017年1月27日現在)
第1位:大塚家具(東証JQS) <8186>
社長交代から、若者向けのキャンペーンや商品展開にも力を入れている大塚家具が第1位となっています。100株あたりの配当金は8000円、8%弱という配当利回りの高さも目を引きます。
【大塚家具】
・株価(2017年1月27日現在):1001円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):7.99%
・1株配当(会社予想):80円
第2位:KG情報(東証JQS) <2408>
中国四国を中心にフリーペーパーや求人情報誌を発行しているKG情報が2位にランクイン。設立は1980年、香川県から始まり、現在は北海道から九州までエリア展開しているという成長ぶりです。
クーポン付きフリーペーパーの「ino」は10周年になるとか。新聞の折り込みなどで同社の情報誌を読んだことがある方もいるかもしれませんね。
【KG情報】
・株価:692円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):6.05%
・1株配当(会社予想):41.9円
第3位:ビーピー・カストロール(東証1部) <5015>
3位のビーピー・カストロールは、イギリスの石油メジャーBP(ブリティッシュ・ペトロリアム)の日本法人で、エンジンオイルを主力とする企業です。
配当利回りの高さから近年人気の銘柄ですが、原油価格や円相場に影響されますので、その辺りの情報はチェックしておきましょう。現在は100株保有で配当金は9100円となります。
【ビーピー・カストロール】
・株価(2017年1月27日現在):1592円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):5.72%
・1株配当(会社予想):91円
第4位:アールビバン(東証JQS) <7523>
アールビバンはアーティストの絵画や関連商品を販売している企業です。
代表的なのがイルカの絵で有名なクリスチャン・ラッセンや、ファイナルファンタジーシリーズの天野喜孝。デパートでおこなわれている展示会に行ったことがある方もいるでしょう。
配当利回りは5%以上で、100株あたり3000円の配当をもらうことができます。
【アールビバンのデータ】
・株価(2017年1月27日現在):565円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):5.31%
・1株配当(会社予想):30円
第5位:インヴァスト証券(東証JQS) <8709>
ラスト、5位にランクインしたのは「シストレ24」や「トライオートFX」などが人気のインヴァスト証券です。
配当利回りは5%越えで、100株あたりの配当金は7200円になります。
【インヴァスト証券】 ・株価(2017年1月27日現在):1362円
・単元:100株
・配当利回り(会社予想):5.29%
・1株配当(会社予想):72円
配当金の意味って?
株主に配当金を配ることができるということは、企業がきちんと利益を出している証明です。その一方で、配当金を抑えて、その分を設備投資などに回す企業もあります。
また、現在は配当利回りがよくても、今後の業績などによっては減配などの可能性も。
「買った時は高配当企業だったのに、減配なんて……」とがっかりすることにならないよう、配当利回りだけに注目するのではなく、銘柄選びの参考の一つとして考えるとよいでしょう。
Y子
大学卒業後、出版社勤務等を経てフリーライターに。インタビューや取材、記事制作などを行う。20代の終わりが近づき、ただ漠然と貯金をすることに疑問を感じ「投資」に関心が出てきた。
(提供: DAILY ANDS )
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