スーツ,コート
(写真=PIXTA)

目次

  1. 寒い季節に残念なビジネスマンにならないために
  2. スーツに似合う定番のコート
    1. 1.ステンカラーコート
    2. 2.チェスターフィールドコート
    3. 3.トレンチコート
  3. スーツに合うコートの選び方のポイント
  4. スーツのコート組み合わせ例
  5. スーツに合うコートの代表的ブランド
    1. ・マッキントッシュ
    2. ・バーバリー
    3. ・ヘルノ
  6. コートはしっかり吟味して選ぼう

寒い季節に残念なビジネスマンにならないために

スーツ、靴、ネクタイ、と見てきたが、寒くなってくるとコートが必要だ。寒さに強いからコートは不要だ、厚手のスーツを着るから問題ない、といった意見もあるかもしれない。しかし、ビジネスシーンにおいては相手に違和感を与えないことも大切である。

防寒対策だけでなく、印象面でもコートは重要なビジネスアイテムなのだ。そこで選び方の基本、組み合わせ、おすすめブランド等について解説していく。

スーツに似合う定番のコート

ひとくちに「コート」と言っても、デザインも用途も千差万別。カジュアルユースならトレンド物もありだとしても、スーツに合わせるならクラシックでトラディショナルなアイテムを選びたい。ここではビジネススタイルの王道と言える定番コート3つをご紹介しよう。

1.ステンカラーコート

メンズビジネスコートの代表格といえば、ステンカラーコート。冬場の中高年サラリーマンの通勤時の制服と化しているイメージもある。逆に言えば、サラリーマンに広く普及しており、ビジネスシーンに最適なアウターとしての条件を備えているということだ。ステンカラーコートはレインコートから派生した防寒着だ。シングルブレストの前ボタンを覆い隠す「比翼仕立て」と、襟元までボタンでとめられるきちんとしたスタイルは汎用性が高く、ビジネスライクなスーツにもピッタリ合う。

素材は防水処理を施したコットンやポリエステル、ナイロンなど。売れ筋の商品だけにバリエーションも多く、最近では高機能素材のハイテク製品も登場し、ニーズの多様化に応えている。雪や雨に強く、装飾性が少なく、シルエットがゆったりしているうえ、シャツのように気軽に扱えることも、冬場のビジネススタイルとして歓迎される理由だろう。ビジネスマンなら1着はほしいコートだ。

なお「ステンカラーコート」という名称はいわゆる和製外国語で、正しくはバルカラーコート、もしくはバルマカーンコートという。もっとも海外のショップでは「Water-Repellent Overcoat」つまり「撥水性オーバーコート」という、わかりやすい商品名が主流のようだ。

2.チェスターフィールドコート

その昔、イギリスのチェスターフィールド伯爵が愛用したことから「チェスターフィールドコート」あるいは「チェスターコート」とも呼ばれる、フォーマルコートのど真ん中的な定番。シングルのテーラードジャケットの丈を伸ばしたようなすらりとしたシルエットと、ノッチドラペルのキリッとした襟、両脇のフラップ付きポケットなどが特徴だ。クラシックなスタイルのチェスターコートは、上襟に黒いビロードを張ったベルベットカラーになっている。これはフランス革命で処刑されたルイ16世と王妃マリー・アントワネットに対し、当時の英国貴族が深い弔意を表したものと言われている。

そのような歴史と品格に満ちたアウターなのだが、最近ではビジネスカジュアルのファッションアイテムとして、トレンドに敏感な若者たちにも注目されているのだから、年長者も負けてはいられない。生地はウール素材が多く、防寒性に優れているので、ステンカラーコートを春秋に、チェスターコートを冬場メインとして使い分けるのもおすすめだ。

3.トレンチコート

「トレンチ」とは塹壕(ざんごう)のこと。19世紀のイギリスで軍服として開発されたヘビーデューティーな防寒着を元祖としている。両肩のエポーレットという肩章や、右肩にライフル銃の銃床を当てるためのガンフラップ、水筒や武器を腰に提げるための布ベルトといったパーツ類にミリタリーの名残をとどめている。

惜しいのは19世紀の戦場では必然だったこれらのパーツが、21世紀のビジネスの戦場ではほとんど無用になっていること。それはそれで男らしくてかっこいいのは確かだが、できれば現代の企業戦士に合わせた装備のアップデートも望みたいところだ。トラディショナルなトレンチのスタイルはロング丈のダブルブレストだが、男性にとってはトイレで少々扱いにくいという意外な欠点もある。

スーツに合うコートの選び方のポイント