スーツ 靴
(写真=Daniel Jedzura/Shutterstock.com)

目次

  1. スーツを活かすも殺すも靴次第
  2. スーツの靴の種類について
  3. スーツに合う靴のデザインについて
    1. ストレートチップ(Straight Tip)
    2. プレーントゥ(Plane Toe)
    3. ウイングチップ(Wing Tip)
    4. モンクストラップ(Monk Strap)
  4. ビジネス向けではない革靴の種類
    1. モカシン(Moccasin)
    2. ローファー(Loafer)
    3. サイドゴアブーツ
  5. シーン別の革靴の選び方
    1. ビジネスシーン
    2. リクルート
    3. 結婚式
    4. 葬儀や法事法要
  6. スーツの靴の人気ブランド
    1. リーガル(REGAL)
    2. スコッチグレイン(SCOTCH GRAIN)
    3. ロイドフットウエア(LLOYD FOOTWEAR)
    4. モレスキー(MORESCHI)
    5. チャーチ(CHURCH'S)
  7. レースアップが愛される理由

スーツを活かすも殺すも靴次第

【第3回】まででスーツの選び方や着こなしについて解説してきた。そして今回【第4回】ではスーツに合わせる靴について解説する。靴次第でスーツスタイルをより引き立てることもあれば、逆に台無しにすることもある。

スーツスタイルに限った話ではないがファッションはトータルコーディネートが最重要で、靴はそのなかでも重要なポイントだ。お洒落は足元からと言われ、ビジネスシーンにおいては足元が信頼性にも大いに影響する。

今回解説する内容は基本的な靴選びや人気ブランドについてで、必要事項が網羅されている。靴選びの基本事項を押さえ、スーツスタイルを活かし、ビジネスチャンスを掴む足元を作ってほしい。

スーツの靴の種類について

日本人の一般的なビジネス感覚では、靴は茶色か黒のカーフならば、特に問題視されることはないだろう。ところが、靴文化の本場・西欧のマナーでは、ビジネスシューズはトラディショナルなレースアップシューズ、つまり「紐靴」と相場が決まっている。しかも靴を脱ぐときは必ず紐をほどき、履くたびに結び直すのが常識とまで言われたら、なにかと靴を脱ぐ機会が多い日本人としては、聞かなかったことにしたくなるのも当然だろう。中には靴紐を緩めに結んだままで一度もほどいたことがない、というズボラな人もいるようだが、靴が緩いと歩く姿勢が悪くなって足に負担がかかるし、靴底も偏摩耗してしまう。理想を言えば、靴紐は脱ぐときや履くときだけでなく、足の状態に合わせて締め具合を適宜修正したほうがいい。そして、それができるからこそ、ビジネスシーンではレースアップシューズがベストなのだと思ってほしい。

そのレースアップシューズだが、大きく分けて外羽根式(そとばねしき)と内羽根式(うちばねしき)の2種類がある。違いは靴の紐を通す甲の「羽根」の位置と構造。外羽根式はその昔、プロシアの軍人が考案した軍靴が起源だ。左右の羽根が耳たぶのように甲の外側についている。紐を結ぶと2枚の外羽根が甲を包むように締まるので、締め具合の調節幅が広く、履きやすくて脱ぎやすいのがメリットである。しかし、元がフィールド用だけにフォーマル度は劣るとされている。

一方の内羽根式は、甲の中央の切れ目を靴紐で縫い上げるスタイル。19世紀のイギリスで、王侯貴族に愛用された室内履きから発展したものと言われている。ビジネスはもちろん冠婚葬祭にも適しており、デザイン的にもエレガントだ。一般論としては内羽根式がおすすめだが、日本人の甲高で幅広な足には外羽根式が適しているのも事実。試着して足に合うほうを選ぶのが良いだろう。

次に着目したいのが、靴底の素材。高級靴はおおむね革底になっている。革底は通気性が良いので蒸れにくく、アーチ部分に適度な弾力がある。しかも電気を通すので、冬場にドアノブでバチッと指に来る忌々しい静電気をある程度防ぐ効果がある。欠点は靴底が滑りやすいことで、大理石の床や摩耗したマンホールの上では氷のようにつるつる滑る。しかも雨に弱い。安価な靴だと一度濡れただけで段ボールのようにクタクタになり、弾力を失うことがある。高級靴は総じて丈夫だが、だからといってベタベタになってもOKとまでは言い切れない。その点、合成ゴムの靴底は雨にも負けず、大理石にもマンホールにも負けないが、静電気には覚悟が必要だ。ビジネスシューズを選ぶとしたら、合成ゴム底が無難だろう。すでに革底の靴をお持ちなら、専用の滑り止めシールを靴底に貼る手もある。

スーツに合う靴のデザインについて