紳士もののスーツは素材やデザインも千差万別で、今やありとあらゆる種類のものが売られている。安いものだと1万円台、高いものなら7万円以上で、何十万円もする製品もある。その値段の差はデザインというよりも、素材や裁断・縫製をする生産地の違いによるところが大きい。

ここでは紳士ものスーツの人気ブランドと、その特徴についてご紹介する。

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(写真=Nejron Photo/Shutterstock.com)


価格帯別人気スーツブランドとその特徴

1万~3万円

オリヒカ

紳士服の大手量販店アオキが手がける、20~30代向けスーツブランドのオリヒカ。東京・表参道にある、英国のレンガ造りのアパートをイメージした社屋から発信しており、「Key to the new lifestyle」がコンセプトだ。常に新しい楽しさを見つけられるブランドということをモットーとしている。クリエーティブ・ディレクターに英国人を迎え、ブリティッシュ・フレーバーに日本らしいエッセンスが盛り込まれているのが特徴。スーツながらジャケットだけを使い回せる「ジャケパン」対応が特徴だ。ビジネススーツはもちろん、フォーマルやオフの日ファッションまで展開している。価格帯は1万9800〜4万5800円と比較的リーズナブル。

パーフェクトスーツファクトリー(P.S.FA)

紳士服チェーンで有名な「はるやま商事」が手がける若者向けスーツブランド。落ち着いたスタンダード、高級生地使用のクラシコ、デザイン性が高いコレクションの3モデルで展開している。

着回しが効き、着心地がよく、シルエットやデザインにこだわるという、3つのポイントをすべて叶えてくれるのがこのスーツだ。価格帯は1万9000~3万9000円とリーズナブルなのも嬉しい。また、業界屈指のアウトレット商品が充実しているのも見逃せないポイントだ。若年層ターゲットのスーツブランドでは、おすすめ度ナンバーワンという評価も高い。

3万~4万5000円

オンリー(ザ・スーパースーツストア)

オンリーは生地指定のオーダー紳士服のお店。2万8000~5万8000円の幅のあるプライス展開ながら、既製品でなくオーダーも可能という嬉しいブランドだ。2万8000円程度の低価格でウール100%の製品もある。ナノテックス加工を施したり、撥水性を高めたりと、より機能性を追加したハイテク素材を使って顧客のニーズに応えたものも取り扱っている。

また、デザインはベーシックなものから、袖山が盛り上がった英国トラッド調、ウエストがシェイプしたイタリアンスタイルのものまで、バラエティー豊かだ。

BEAMS F(ビームス・エフ)

ベーシックでおしゃれなファッションブランド・ビームスが展開する紳士用スーツ。もともとトラディショナルな服を多く作ってきたビームスだけに、ヨーロッパのトラディショナルスタイルに現代風のアレンジを付け加えたデザインが人気だ。リーズナブルながら天然素材100%のものが多く、シンプルなスタイルで着回しやすいのも特徴。そのため、ビジネスはもちろん、プライベートにも対応できる。価格帯は3万9960~14万400円だが、4万円台のものが多くそろっている。また、ピンヘッドやダイヤモンドパターン、ピンストライプなど豊富な柄物がそろっているのも特徴。

4万5000~7万円

アオキ

洋服の青山と並ぶ、日本を代表する紳士服の量販店。近年では若者向けのブランドイメージ向上に努めている。程よく細身でトレンドにも敏感、シワにならない、ウオッシャブルなど、顧客のニーズをとらえた商品も多い。価格帯は1万8000〜79000円。また小さなサイズから8Lまでと、いろいろな体形に合うサイズを豊富に取りそろえているのも嬉しいところ。アオキの既成型紙をベースにしたパーソナルオーダーも、リーズナブルな価格で可能。他社製品の下取りでもらえるクーポン、Web特別価格など割引特典も多い。

LaFabric(ラ・ファブリック)

オンラインストアからスタートし、直営店の渋谷をはじめ、新宿、神田、横浜などに実店舗を持っている。まずは店舗で採寸をし、仕上げるカスタムメード。ベーシックな生地に加えて、撥水性やストレッチ性、耐摩耗性など着心地の良さを追求した生地を使用しているのが、他の紳士服店にはあまりないところ。また、一度採寸すれば、それがネット上にデータ保存されるため、以降はネットで注文できるのも嬉しいところだ。価格帯は4万4800~7万5000円。

五大陸

日本を代表するファッションメーカー、オンワードが展開する「五大陸」。「ジャパニーズ・ジェントルマン・スタンダード」をコンセプトにし、英国の伝統、フランスの華やぎ、イタリアの粋、アメリカの合理性、そして日本の繊維によって仕立てることからついたネーミングだ。生地の染め、織り、縫製とすべて日本で行っており、オールメードインジャパンの安心感がある。

英国をベースにしたトラディショナルなシルエットや、イタリア製のように細身のものでも、肩にパッドを入れたり、シワになりにくい生地を使ったりと、日本人の体形に合うように生地や素材を工夫し、いろいろ研究されて作られているのがわかる。よく考えて日本人向きに作られている割に、予算は6万~10万円と比較的リーズナブルなのがありがたい。

7万円以上

ダーバン

究極のエレガントスーツを追求する、ジャパンブランドのダーバン。1902年創業とすでに1世紀を超える歴史があることは驚きだ。素材もさまざまで、毛100%のものから毛とシルク、モヘアなどの混紡、最高級生地「ロロピアーナ社」の製品を使ったものなど、さまざまだ。

エレガントな中に動きやすいサイドベンツやタックパンツ、バーズアイ仕立て、バックベント仕様など小技が効いたデザインは、さすが日本製といったところ。予算は8万~13万円の価格帯。

ハケットロンドン

古き良き英国スタイルを提案し続ける英国ブランドだが、創業は1979年と意外と新しい。英国といえば、なんといっても紳士服の本場。ダークネイビー地にピンストライプ、袖山が盛り上がったコンケイブドショルダー、片側だけにポケットが縦に2つ並ぶスラントポケットなど、英国らしいデザインが好きな人にはたまらない。極端に流行を意識したものは少なく、トラディショナルなデザインが多い。素材はもちろん毛100%だが、ロロピアーナ社の布地を使用したものもある。予算は10万~13万円。

年代別おすすめスーツブランドとその特徴

20代

スーツセレクト

「低価格なのにオシャレ」と若い人を中心に人気なのが新進アートディレクター、佐藤可士和氏がプロデュースしているスーツセレクト。トレンドを踏まえながら動きやすく、そしてもちろんリーズナブルなのが人気の秘密だ。あまりセールをやらないブランドだが、株主優待券を使うといつでも2割引で買えるという裏技がある。価格帯は1万8000〜3万8000円。

ザ・スーツカンパニー

洋服の青山が手がける、10代後半〜30代前半の若年層向けのスーツブランド、ザ・スーツカンパニー。デザイン、生地、着心地とどれをとっても優秀。価格帯は1万9000〜4万8000円。ただし郊外店が少なく、都会にしか店舗がないというのがデメリット。インターネットでも購入できるが、その場合は裾直しの無料チケットがついてくるという嬉しい一面もある。ただし、裾直しを利用する場合は一度店舗に出向く必要がある。

洋服の青山

紳士服業界の最大手。新社会人からシニア世代まで愛用者がおり、スーツ売上額でギネスブックに掲載されている。

素材のグレードやシルエットの違い、シワ防止加工やウオッシャブルなど、いろいろな種類のスーツがある。素材はウール、ポリエステル半々が多いが、ウール100%のものも。量販店ながらお値段はちょっと高めなのも頷ける。価格帯は3万9000〜7万9000円。

30代

ネクストブルー

「洋服の青山」で有名な青山商事が、30代のビジネスパーソンをターゲットに展開するブランド。「進化するオフィススタイル」をコンセプトに、機能性重視のビジネススタイルを提案している。

ウオッシャブルやストレッチ機能、シワに強い、形状記憶など、アクティブな動きを邪魔しないハイテク素材を使っている。デザインはベーシックかつ奇をてらわずシンプルで、高ポイント間違いなし。

素材にはウールはもちろん、ハイテク素材を手助けするポリエステルも使用。価格帯は1万9900~3万9900円と超リーズナブル。

ブルックスブラザーズ

ちょっと背伸びして30代に着てほしいのがこの「ブルックスブラザーズ」。アメリカントラッドを象徴するブランドで、数々のトレンドや定番スタイルを作り上げてきた歴史からくる信頼は厚く、有名人にもファンは多い。

そのデザインはゆったりした「Madison」スタイル、適度にシェイプした「Fitzegerald」、さらにスリムな「Milano」の3パターン展開。着心地の良さから、シルエットの美しさまでを追求したスタイルには定評がある。素材は毛100%が多いが、若干ポリエステル混のものも。価格帯は9万~10万円。

40代

エルメネジルド・ゼニア

今やおしゃれなファッションビルなどにも必ず入っているエルメネジルド・ゼニア。カジュアルラインの「Zゼニア」も含めると、20万~45万円でおしゃれなスーツが入手できる。イタリアで100年以上の歴史があり、細部にまで凝ったデザインはイタリア製ならでは。今や日本でも高級スーツ、ネクタイの代名詞的存在だ。シルエットは細身でウエストのシェイプ具合がなんといってもオシャレ。2つボタンで洗練された大人を演出できる。素材はウール100%。

J.PRESS

百貨店やファッションビルでは、もはやおなじみのブランド。トラディショナルとクラフトマンシップをモットーに、着る人に快適な服作りを追求している。古きよきアメリカのアイビースタイルの元祖としても有名。70年代から共同でスーツ作りをしてきた「橋本毛織」の生地を多く使用しており、トラディショナルなウールに抗菌防臭、ウイルスガード、清涼感のある生地など現代のハイテク技術を加味し、着る人のニーズに合わせた服作りも忘れていない。価格帯は7万~9万円。アイビースタイルがベースにあるだけに、極端にシェイプした細身デザインなどはない。

50代

フランコ・プリンツィバリィー

イタリアで最高級の腕前と称される、スーツを軸としたファッションのトータルブランド。特にスーツはイタリアだけでなく、世界中から最高の評価を得ている。

イタリアブランドながら、極端に流行に走ったデザインなどは少なく、フォルムはあくまでベーシック。細部のデザインも奇をてらったようなものはなく、ごくシンプルだ。しかし素材にはこだわっており、毛100%なのはもちろん、適度なハリ感や上質なぬめり、身体を包み込むようにフィットする素材の柔らかさなど、着心地の良さには定評がある。予算は14万円程度から。

ブリオーニ

50代のリッチな大人に大人気なのが、イタリアを代表するスーツブランド「ブリオーニ」。中でも人気の高い「パランティーノ」を現代風に改造した「パルラメント」モデルに人気が集中している。どんな体形の人でも似合うという万能性が評判を呼んでいる。映画「007」の中でジェームス・ボンドが着用したように、動きやすさも抜群。デザインもイギリス製のような重厚感はなく、軽やかでエレガントだ。素材はもちろんウール100%。予算は45万円から。

トラディショナルな素材とハイテク技術

各世代にぴったりなデザインと素材のスーツを紹介したが、いかがだっただろうか。現在では、従来のトラディショナルなスタイルにストレッチや形状記憶、耐摩耗性、防臭効果などハイテクを駆使した技術が使われており、デザインや仕立てが良いだけではなく、機能性も抜群なのはすでに当たり前のこととなってきている。そのため、季節に素材が合わないため、スーツが着にくいということもなくなってきている。

また、ほぼオールシーズンカバーできる素材が開発されたおかげでスーツを着る機会もぐっと増え、よりスーツが身近な存在になったのは嬉しいところだ。加えて値段も1万円台から50万円台以上までさまざまだが、安価でもセミオーダーができたり、素材もいいものを使っていたりと、以前よりグレードもアップしてきている。高価なスーツは従来通り、他の追随を許さないくらいの気品と圧倒的な着心地の良さがある。

スーツ選びは個人の考え方次第によるところが大きいが、ぜひ、一度は一流品の良さを味わってほしいところだ。高価だが、身につけてみてはじめて一流品といわれる所以がわかるだろう。(ZUU online編集部)

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【訂正】五大陸の情報に誤りがありましたので、修正いたしました。