投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、プロフェッショナルが運用する「投資信託」(ファンド)。

種類が多すぎて何を選べばよいのかわからないこの投資信託を、男性に例えて品定めする「投資信託メンズ化計画」が、働く女性のための投資メディア「DAILY ANDS」で進行中です。

全5話の最終話となる今回のテーマは、あなたをリッチにしてくれる好みの「ファンド」の選び方です。

これまで、「ザ・平均日本男児ファンド君」「中身はアメリカン 先進国インデックス君」など、投資信託を男性に例えてキャラクター付けしてきましたが、結局、自分に合う「メンズ」はどうやって選んだらいいの?

お金についての情報を発信するFPさん、インデックス投資を実践する投資ブロガーさんに聞いてみました!

▽座談会の参加者(敬称略)
横川楓さん …お金の専門家タレントとして税理士事務所に在籍しながら、経営学修士(MBA)、ファイナンシャル・プランナー(AFP)を生かして活動中
opal(おぱる)さん …インデックス投資家、投資ブロガー。「インデックス投資女子 Around40 Happy Life」を執筆中
夜街マリィ …イラストレーター。DAILY ANDSのゆるキャラあんずちゃんのデザイナーであり、現在DAILY ANDSにて漫画『あんずちゃんの「ゆる投資」ライフ』を連載中
くすいともこ …DAILY ANDS編集長
阿部祐子 …筆者。FP資格を持つフリーライター

【投資信託メンズ化計画(全5回)の記事はこちら】

投資信託選びのポイント。まず本で勉強を

投資信託, 選び方
左上から時計回りに夜街マリィさん、横川さん、筆者、おぱるさん(写真=DAILY ANDS編集部)

くすい: 投資信託への投資を始めるうえで、大切なことは何でしょうか?

横川: まずは勉強することが大事だと思います。特に、本での勉強が私はおすすめだと思います。本にもたくさんの種類がありますが、一番最初はこれから始めるという視点で書かれた本がいいと思います。

おぱる: 私は本屋さんで本を探したのですが、売り場の本棚を見て一番信頼できそうだった経済評論家の山崎元さんの著書『超簡単 お金の運用術 』(朝日新書)を買い、参考にしました。その後、『はじめての積立て投資1年生 月1万円からコツコツはじめて増やせるしくみがわかる本』(竹内弘樹著、アスカビジネス)を買いました。毎月積立てで投資がしたかったので。

大事なのは、具体的な商品名が載っている、ランキングのような本を読むということではないということです。

横川: 投資を始めたいとなると、投資信託の商品の中からどれを選ぶかということをすぐ考えてしまいがちですが、そうではないですよね。

おぱる: 同感です。まずは、資産の配分などについて分かりやすく書いてある専門家の本を読む、それを参考にしながら「自分の場合はどうだろう」と考えてみるのがよいと思います。

自分はいくら投資できるのかチェックしよう

くすい: 「投資の失敗」は、どういうところから起きるのだと思いますか?

横川: よくわからないものに投資をしてしまう、ということが一つあると思います。私が知っているケースでは、運用をしてくれるという人に一度に何百万円の大金を預けてしまって「失敗」した、という話も聞いたことがあります。

おぱる: 投資の失敗って、いくらくらいまでのことを言うんだろう? 人それぞれだとは思いますが「人生に失敗しないくらいまでの額」のことなのでしょうか。

そう考えると「失敗」しないためには、自分がいくらのお金を持っているか、まず総ざらいすることだと思います。その上で、その中のいくらを投資に回せるのかということを考えます。「人生に失敗しないだけの、投資に回せるお金を把握する」ために、いろいろな本を参考にするといった流れになるのかな。

ファイナンシャル・プランナーの横川さん(写真=DAILY ANDS編集部)
ファイナンシャル・プランナーの横川さん(写真=DAILY ANDS編集部)

投資信託をどこで買うか?

くすい: 投資信託への積み立て投資を考えたとき、「NISA」(ニーサ、少額非課税制度)やiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)を利用する場合も多いと思います。

「何を買うか」もさることながら、「どこで買うか」も決めなければいけません。その点について、注意するポイントはありますか?

おぱる: やはり手数料ではないでしょうか。本当にいい成績を出す投資信託だったら、手数料を気にしなくていいのかもしれませんが、将来のことは分かりません。でしたら、必ず支払わなければいけないコストを比較検討してみてはいかがでしょう。

くすい : 投資信託は、買うときの「購入手数料」、運用している間にかかる「信託報酬」がありますね。手数料は、どのくらいかかると「高い」という感覚ですか?

おぱる: 一概には言えませんが、パッシブ型で信託報酬が年1%を超えてくるものは、ちょっと疑ってみた方がいいのかもしれません。

阿部: それから、購入手数料ですね。直販されている独立型のアクティブファンドでも、直に買うときは、購入手数料は0 円なのに、銀行の窓口に行って買うと有料になることもあります。売る側にとっては、それでビジネスが成り立っているということになりますが……。

くすい : なるほど。信託報酬は1%、購入手数料はそもそもかからずに買えるかもしれない(0円)、と。

いろいろな人の話を聞いて、比較検討してみよう

くすい: お二方はどんなふうに情報収集をしていますか?

おぱる: 私は最初、いろいろなファイナンシャル・プランナーの所を回りました。ただ、最初のうちは信託報酬が3% 、購入手数料が1%というインデックスファンドを紹介されたこともありました。ネット証券なら購入手数料が0円、という商品をです。

一同: おかしい!

おぱる: 実は最初に相談した2人とも、そんな「怪しい人」だったんです。3人目の方にその2人からもらった資料を持って行ったら、担当者はがく然としていました。「うちだったら購入手数料0円で買えますから、それはやめなさい」と言われて、そうですよねって。

くすい: 比較検討したのは、素晴らしいと思います!

おぱる: でも私、それまで本を読んでいたのに、ちゃんと理解していなかったんだなーって反省しました。その経験があってから、本を読み直して「そういうことなのか」と、やっと腑に落ちました。その後、どんな投資信託を買っているかということは、ブログに書いています。

投資信託ブロガーのおぱるさん(写真=DAILY ANDS編集部)
投資信託ブロガーのおぱるさん(写真=DAILY ANDS編集部)

色んな人の意見を聞くために、SNSを活用!

横川: 私は仕事柄、周りに投資に関するプロフェッショナルがたくさんいるので、そういう方にお話を聞くのが一番の情報になっています。やはりセミナーなどでプロのお話を直に聞いてみるということがいいかもしれません。

おぱる: 自分が読んだ本の著者の方がやっているセミナーや講演会で、その人の話をじかに聞いてみるのもいいですね。

横川: 著名な方も意外と、ツイッターでフォロワーからの質問に答えてくれたりしていますからね。

おぱる: 私がブロガーになったのは、情報収集のためでもあります。「私は初心者です」と明かしてツイッターとブログを始めたところ、それがきっかけになってインデックス投資の先輩たちとつながることができました。

くすい: そこからの情報収集は重要ですか?

おぱる: そうですね。 そもそも金融用語は初心者には難しい言葉が多いです。著者の方のセミナーではわからなかった言葉でも、自分のコミュニティの中にいる人にあらためて聞いてみると、自分のレベルに合う言葉に置き換えてくれたりします。

くすい: なるほど。自分がわかるレベルの言語でお話をしてくれる知り合いを見つける、ということですね。よくわかりました!

投資信託選びで失敗しない4つのステップ

今回の座談会で出てきた意見をまとめると、投資信託選びで重要なことは次の通り!

  1. 「世間で人気の投資信託は何か?」ではなく、まず「投資信託とは何か?」を勉強をしよう
  2. 次に、「何を買うか?」よりも「自分は資産をどうしたいか?」を考えよう
  3. 「どこで買うか」を決めるときは、手数料で比較検討してみよう
  4. 色んな人の意見を聞くために、SNSを活用しよう

もし、これをパートナー選びに置き換えるとしたら、こんな感じでしょうか。

  1. 「世間で人気の男性はどんなタイプか?」ではなく、まず「男性とはどういう生き物か?」を勉強しよう
  2. 次に、「誰と付き合うか?」よりも「自分は人生をどうしたいか?」を先に考えよう 3.「どこで出会うか」を決めるときは、手数料で比較検討してみよう
  3. 色んな人の意見を聞くために、SNSを活用しよう

あなたをリッチにしてくれる、好みの「メンズ」は見つかりそうでしょうか?

(投資信託メンズ化計画、おわり)

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「だめんず」はココにもいた!【投資信託メンズ化計画①】
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阿部祐子(あべゆうこ)
出版社勤務(雑誌編集者)を経てフリーに。2009年CFP資格取得。社会、金融、ビジネス系記事、やさしい言葉を使ったファイナンス系の読み物などを手掛けています。

(提供: DAILY ANDS

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