不動産投資を始める場合、まずは個人として始める人が多いでしょう。しかし、投資効率を上げたいのであれば、法人化を検討してはいかがでしょうか。

不動産投資と法人化

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
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まず、不動産投資を法人化するとは一体どういうことなのかを確認しましょう。現在個人で不動産投資を行っている人が法人化すると、納める税金が所得税ではなく法人税に変わります。納める税金が法人税に変わるため、所得税のルールではなく法人税のルールが適用されることになります。

不動産投資を法人化することで投資効率が上がる理由には、この「法人税のルールを適用できる」ということが大きな根拠となっているのです。個人で不動産投資をするのと、法人として不動産投資をするのとでは、どのような違いがあるのかを見ていきましょう。

個人投資家VS法人

まずは、誰でも知っている「決算日」について確認しましょう。個人投資家は所得税のルールが適用されるため、決算日がその年の12月31日と決められています。しかし、法人化すれば独自に「事業年度」を設定することができるようになるのです。

決算日を自由に設定できるため、何かと忙しい年度末を避けて閑散期を決算月にするということも可能となります。ほんの些細なことかもしれませんが、所得税法の縛りから解放されるため、不動産効率が加速する可能性があります。

続いて、不動産を売却する場合を考えてみましょう。個人投資家の場合は、譲渡所得という分離課税が適用されるため、保有年数が5年以下の場合は短期譲渡所得税率30%、保有年数が5年を超える場合は長期譲渡所得税率15%が適用されます。

しかし法人の場合は、後述する税率23.4%が適用されます。長期保有物件の場合は個人投資家に軍配が上がりますが、比較的短いスパンで売買をする計画がある場合は税率が有利になる法人の方が、節税効果を上げることができるようになります。

税制面での違い

個人投資家と投資法人の税制面での違いとして、二つを紹介します。

まず一つめは「税率」です。個人投資家に適用される所得税率は最高45%ですが、投資法人に適用される法人税率は最高23.4%です。単純に課税される所得金額が4,000万円を超えた場合で両者を比較してみましょう。

個人投資家の不動産所得金額が4,500万円だった場合の所得税額は1,545万4,000円(=4,500万円×45%-479万6,000円)となります。所得金額4,500万円のうち約34%が税金で持っていかれることになります。

一方、投資法人の法人税額は1,053万円(=4,500万円×23.4%)となります。同じ4,500万円という所得金額でも、法人化することによって約500万円も節税効果を上げることができるようになります。法人実効税率29.74%で計算したとしても1,338万3,000円(=4,500万円×29.74%)となるため、個人投資家の所得税額よりも約207万円安くなります。(法人税の実効税率は2018年3月期までは29.97%となります。)

二つめは「役員報酬」という考え方です。個人投資家でも専従者給与や専従者控除を利用して家族への給与を経費にすることができますが、パートなどを兼業することができない(専従者給与)、青色事業専従者給与に関する届出書を提出しなければならない(専従者給与)、給与にできる金額が最大86万円までという制限がある(専従者控除)など、さまざまな縛りに拘束されています。

しかし法人が支払う役員報酬は法人設立時の定款で定めることができるだけでなく、定期同額給与を採用すれば、役員報酬に関する届出等をすることなく費用(損金)にすることができるようになります。

法人化でどのように投資効率を上げるか

個人投資家が法人化するためには、定款の作成や認証、法務局による設立登記などの手続きが必要になりますが、専門家へ依頼するという方法もあります。投資効率を上げるための手段として、法人化することを検討してみてはいかがでしょうか。

(提供: 不動産投資コンシェルジュ

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