お金持ち,ボーディングスクール
(画像=Thinkstock/Getty Images ※画像はイメージです)

近年、中国やロシア等の世界の富裕層の間では、イギリスのパブリック・スクールをはじめとするボーディング・スクールが注目を浴びており、小学校高学年くらいから全寮制の学校に子供を入れるケースが増加している。こういった学校の状況について筆者の独自取材及びリサーチに基づき紹介していこう。

目次

  1. 中国、ロシアからの留学増加
  2. イギリスのボーディング・スクールの魅力とは?
  3. イギリスのパブリック・スクールに子供を入れる場合のハードルとは何か?
  4. 日本の富裕層も子供にグローバル教育を受けさせることに関心がある

中国、ロシアからの留学増加

海外からイギリスのボーディング・スクール(小学校から高校)に留学している生徒は約2.9万人(イギリスISCの最新の統計に基づく)に達するが、そのうち中国および香港からの生徒が約1万2000人、ロシアからの生徒が約1700人、ドイツ約1800人、スペイン約1400人となっている。なお、日本からの生徒は約400人とごく限られている。 とくに近年、中国とロシアからの生徒は増えていて、10年前との対比では中国からの生徒が約3倍、ロシアからの生徒が約2倍に増加しており、生徒の増加傾向に拍車がかかっているようだ。 

なお、中国とロシアから来る生徒の中には、親がイギリスに不動産を購入することを行ったりしているケースも聞かれ、将来的な移住含みで来られているケースも結構あると思われる。

イギリスのボーディング・スクールの魅力とは?

イギリスのボーディング・スクールというと近年ハリー・ポッター等でも紹介されたが、イートン校、ハロー、ウィンチェスターといった有名なパブリック・スクールをはじめとして、多くの学校がイギリス全土にあり、イギリスの主要産業のひとつなっている。こういった学校の魅力とは何であろうか?

これらの学校では、少人数授業を基本として、ディスカッションを重視した授業が行われる。また学業のみならず芸術やスポーツも重視するなど、学生生活に最高の環境を提供し、知的教養や自立心やコミュニケーション能力を、寮生活を送りながら養成するのが特徴だ。

そして、パブリック・スクールはイギリスのエリート階級の養成機関といった側面もあり、デービッド・キャメロン元首相やボリス・ジョンソン外相を含む多くの政治家やリーダーがこのような学校の出身者である。イギリスのボーディングスクールに入ることによって、このようなイギリスのエリート階級のみならず、アジアや中東の富裕層や、将来のリーダーとのネットワークが自然とできるのは魅力的であろう。

また上位のパブリック・スクールに入った場合、全体の約30-40%程度はオックスフォード大学またはケンブリッジ大学に入学し、その他はハーバード大学やスタンフォード大学等のアメリカの名門校に行くケースもある。このように、欧米のトップレベルの大学を目指すことができるのも大きい。

イギリスのパブリック・スクールに子供を入れる場合のハードルとは何か?