2017年版の全国「社長の住む街」調査で、1位は「世田谷区」で3万8705人、人口の4.34%が社長であることが分かった。以下、港区、大田区と人口の多い区がランクインした。

市区郡ベースではトップが世田谷区だが、町村(市区郡よりも小さな自治体単位)ベースでは1位となったのは、大使館や外資系企業の多い「港区赤坂」。2位は新宿区西新宿、3位は港区六本木だった。町工場などが多いイメージの江東区亀戸は全体の9位、そして築地移転問題で揺れた江東区豊洲が前回から順位を大幅に上げ27位となっている。

これは東京商工リサーチによるもので、前回調査が2014年であったため(発表は2015年4月)、今回の発表は約3年ぶり。

人口が多い区が上位に入るのは当然だろう。だがこのランキングでは「社長比率」も出ている点が興味深い。

社長数のトップ10はすべて東京都23区 社長比率はどうか?

ランキング,街
(写真=Who is Danny / Shutterstock.com)

社長比率は、「市区郡の人口÷社長数」で割り出しているものだが、この社長率がなかなか興味深い。例えば世田谷区は社長数がトップだが、90万人近い人口を有することもあって4.34%。その3分の1以下の人口で2位となった港区は10.06%と比率は世田谷区の倍以上なのだ。

そこで、こちらではもう少しだけ遊び心を加え、「東京ドーム何個分」の例えの様に、“社長の数”を具体的に感じられるようにしてみた。

世田谷区は社長数やその人口数の多さと共に、東京23区では最も広大な面積を持つ区だ。社長数2位の港区と比べると、その面積は3倍近い。これを平方キロ辺りの人口密度で計算し地図に並べてみると、数字のうえだが23区が見えてくる。

例えば、広い面積の区なら人口も社長の数も多く、世田谷区や大田区などがそれに当たるだろう。しかし、人口密度となると大きく変わってしまう。実は大田区の人口密度は23区中22番目に低く、1 平方キロメートル辺り1万1900人なのだ。

基準値となる1 平方キロメートルといえば、ちょうど「ディズニーランド(0.51 平方キロメートル )+東京ディズニーシー(同)」の広さと同じになるだろう。そこに世田谷区なら社長が668人、大田区なら半分の364人、そして港区なら倍の1237人が暮らすのだ。また東京ディズニーリゾート1日の入園数が8万人ほどなので、2位の港区と3位の大田区とでは「社長と出合える確立」にどれだけ差が出るのかお解りになるだろう。

会社には“営業”という対外的に要となる役職があるが、営業担当者が社長になることも多いという。こうした社長との出会いの数こそが、次の社長を生み出す切っ掛けにもなるかもしれない。

社長の住む街ランキング(市区郡ベース) 社長比率と面積も

順位 市区郡(東京都)/社長数/人口/社長比率/面積(平方キロ)
1 世田谷区/38,705/892,535/4.34%/58.1
2 港区/25,082/249,242/10.06%/20.3
3 大田区/21,981/717,295/3.06%/60.4
4 練馬区/21,108/723,711/2.92%/48.2
5 新宿区/19,601/338,488/5.79%/18.2
6 渋谷区/19,303/222,278/8.68%/15.1
7 杉並区/18,978/558,950/3.40%/34.0
8 江戸川区/17,380/691,514/2.51%/49.9
9 足立区/17,054/681,281/2.50%/53.2
10 目黒区/15,562/273,708/5.69%/14.7

江東区と大田区、8対2の「領土問題」

冒頭でも触れた江東区について見てみよう。両国や浅草などに隣接しながら、スカイツリーのある押上や豊洲など近代的な街も身近だ。北は一軒屋など建売が多く、家内工業を中心とした工場や工房が軒を連ねている。一方“埋立地”である南はといえば、ビックサイトを中心とした大型建造物やタワーマンションなど、北と南とではその様相はかなり違って見えるだろう。

そんな江東区だが、今年に入ると再度とある騒動で注目を浴びた。いわゆる「中央防波堤内側埋立地」を巡る“領土問題”だ。

2020年東京五輪・パラリンピック会場として「海の森水上競技上」予定の東京湾埋め立て地は、その帰属を巡って江東区と大田区は長年互いの主張を激しく争いあっていた。

ところが、今年10月16日に調停案として、埋め立て地の86.2%(約434ヘクタール)を江東区側に、残り13.8%(約69ヘクタール)が大田区側へと示されたのだ。単純計算ではあるが、これにより江東区の面積は40 平方キロから一気に一割増しの44.34平方キロとなる。

さらにこの場所は羽根田空港に近く、2012年には東京ゲートブリッジも開通済だ。現時点で大田区はこの調停案を不服としており、終結を見るのはまだまだ先となりそうだが、2020年以降の「社長の住む街」では、江東区と大田区のランキングに大きな変動が生まれるかもしれない。(ZUU online編集部)

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