「2017年最も高報酬を得たCEOランキング」が発表され、チャーター・コミュニケーションズのトーマス・ラトリッジ氏(9801万ドル)、CBSコーポレーションのレスリー・ムーンブス氏(6854万ドル)、マディソンスクエア・ガーデン・カンパニーのデヴィッド・オコナー氏(5404万ドル)がトップ3となった。

トップ20入りした21人(20位は2人)はいずれも2800万ドル(31.56億円)以上の高報酬CEOだ。トップ200のうち4分の1(58人)が2000万ドル以上の報酬を得ている。

ランキングはエクゼクティブクラスを対象としたデータ企業エクイラー(Equilar) が、大手企業のエクゼクティブ200人が過去1年で得た報酬額に基づき作成した。

2017年最も高報酬を得たCEO21人

高所得,エクゼクティブ,所得格差
(画像=Thinkstock/GettyImages)

(ランキング内敬称略)

20位 ディオン・ウェイスラー(ヒューレット・パッカード・カンパニー) 2815万ド
20位 スティーブ・ウィン(ウィン・リゾート) 2815万ドル
19位 ジョン・ハーレー(ウイリス・タワーズワトソン) 2819万ドル
18位 レオナルド・シュリーファー(リジェネロン) 2833万ドル
17位 ブライアン・ロバーツ(コムキャスト) 2864万ドル
16位 グレッグ・マッフェイ(リバティメディア) 2983万ドル
15位 ジョッシュ・サパン(AMCネットワーク) 3049万ドル
14位 バージニア・ロメティー(IBM ) 3231万ドル
13位 ジェフリー・ブックス(タイム・ワーナー) 3259万ドル
12位 アレックス・モリーナロリ(ジョンソン・コントロールズ) 3261万ドル
11位 マーガレット・メホイットマン(ヒューレット・パッカード・エンタープライズ) 3294万ドル

10位 ロバート・コティック(アクティビジョン・ブリザード) 3307万ドル
9位 デイビット・ザスラフ(ディスカバリー・コミュニケーションズ) 3719万ドル
8位 サフラ・キャッツ(オラクル) 4094万ドル
7位 ロバート・アイガー(ウォルト・ディズニー)4099万ドル
6位 マーク・V・ハード(オラクル) 4112万ドル
5位 マーク・パーカー(NIKE) 4762万ドル
4位 ファブリツィオ・フレーダ(エスティローダー) 4769万ドル
3位 デヴィッド・オコナー(マディソンスクエア・ガーデン・カンパニー) 5404万ドル
2位 レスリー・ムーンブス(CBSコーポレーション) 6854万ドル
1位 トーマス・ラトリッジ(チャーター・コミュニケーションズ) 9801万ドル

トップの過半数の報酬が増額、自社売上の49倍というCEOも

世界的にエクゼクティブクラスの報酬が上昇傾向にあるといわれているが、ランキングでもトップ21人のうち13人の報酬が前年よりも増している。最も報酬が跳ね上がったのは高報酬CEOランキング上位の常連ラトリッジ氏で、自社売上(197%増)の約2.5倍に値する額(499%増)を得ている。

同様にコティック氏の報酬(358%増)も自社売上(42%増)の約8倍、フレーダ氏の報酬(194%増)などは49倍、パーカー氏の報酬(183%増)も30倍も増えている。

報酬が下がったのはレオナルド・シュリーファー氏(40%減)とロバート・アイガー氏(6%減)の両氏だけだ。自社売上は各18%増、6%増だった。

ITセクターは大幅増額傾向?

トップ20以下にランクインしたIT企業CEOは、マイクロセミのジェームズ・ピーターソン氏(22位、2795万ドル、277%増)、バイアコムのトーマス・ドゥーリー氏(23位、2789万ドル、就任2年以下のため比較データなし)、Yahoo!のマリッサ・メイヤー氏(24位、2741万ドル、41%減)、スクリップス・ネットワーク・インタラクティブのケネス・ロー氏(26位、2675万ドル、234%増)、ローパー・テクノロジーズのブライアン・ジェリーソン氏(27位、2631万ドル、13%増)。

Netflixのリード・ヘイスティングス氏(36位、2319万ドル、39%増)、ペイパルのダニエル・シュルマン氏(70位、1893万ドル、31%増)、Microsoftのサティア・ナデラ氏(85位、1769万ドル、3%減)などは、上位CEOと比べると意外なほど報酬が低い。

トップの報酬は平均的な従業員の271倍?

金融セクターのトップ5はJPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモン氏(25位、2720万ドル、報酬前年比49%増)、ブラックロックのローレンス・フィンク氏(29位、2547万ドル、1%減)、モルガン・スタンレーのジェームス・ゴーマン氏(52位、2119万ドル、4%減)、ゴールドマン・サックスのロイド・ブランクフェイン氏(55位、2020万ドル、11%減)、チャールズ・シュワブのウォルター・ベッティンガー氏(61位、1954万ドル、58%増)。

日本でもお馴染みの国際大手CEOでは、ペプシコのインドラ・ヌーイ氏(30位、2516万ドル、13%増)、エクソンモビールの前レックス・ティラーソン氏(31位、2511万ドル、4%増)、ウォルマートのダグ・マクミロン氏(43位、2184万ドル、13%増)、スターバックスのハワード・シュルツ氏(44位、2181万ドル、9%増)、ジョンソン・エンド・ジョンソンのアレックス・ゴースキー氏(50位、2120万ドル、1%増)などが、2000万ドルの大台に乗った。

欧州政策機関が2016年に実施した調査によると、米国は「エクゼクティブと一般従業員の給与差が最も大きい国のリーダー」で、大手企業のトップは平均的な労働者の271倍に値する報酬を得ていたという。(CNBCより)。 この格差は2015年には286倍であったことから若干の改善は見られているものの、今年のランキングでもトップ17のCEOが2800万ドル以上の報酬を得ている。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)