残念ながら、家賃滞納者を抱える賃貸アパート・賃貸マンションは少なくないといわれています。不動産投資家の中には、管理を不動産管理会社に依頼せず、大家として自ら滞納者への対応に時間や労力を割いている人もいるかもしれません。家賃滞納の理由はさまざまです。なかには、うっかりと滞納する人もますが、本当に金策に窮している人もいます。そのため、督促をするのは精神的にもつらい作業です。どうすれば、スマートに督促できるのでしょうか。

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(写真=LuckyImages/Shutterstock.com)

2ヵ月以上の滞納は回収できない恐れも

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会による賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観」(2016年10月~2017年3月)によると、家賃支払期日の月初め時点での全国滞納率は6.6%、支払期日前の月末の1ヵ月の滞納率は2.9%でした。

つまり3.7%が口座の残高不足、もしくは引き落としのタイミングを忘れていたなどの「うっかり滞納者」だと示唆されます。逆に、月末で2ヵ月以上の滞納は1.3%に上っています。

首都圏を中心に約7,200の物件を管理している某不動産会社は、月初には約10%の滞納者がいるそうでうが、月末にかけてほとんど滞納状況が解消し、2ヵ月以上の滞納者は1%程度までに減るそうです。こういう入居者は収入の目処がたたず、訴訟を起こしても回収不能になるリスクがあります。

3ヵ月から半年くらいの滞納があれば、明け渡し訴訟もやむをえないでしょう。しかし、実際に訴訟になれば「早めに退去してくれるなら滞納家賃は免除するから、早く引っ越して」という内容で和解することが多いようです。退去してくれたら一件落着ですが、滞納家賃は回収できません。加えて、そこに至るまでに費やすエネルギーはかなりのものになります。

督促はマンパワーがかかる

先述の不動産会社の場合、約10%の滞納者がいるそうですが、具体的には約700人が滞納していることになります。家賃回収は通常、未入金が発生したら電話で入金を督促し、書面を送付し、それでも反応がなければ、本人を訪問する流れになりますが、700人全員に督促の電話をかけることですら、大きな負担になるので、負担が軽減できて滞納問題が解消できる対策が必要でした。

そうした負担を軽減するために、その不動産会社では「SMS(ショートメッセージサービス)」とよばれる携帯電話で短いメッセージを送信できるサービスを活用することにしました。入居者の携帯電話の番号さえ分かっていれば、70文字以内でメールを送れるので、確実に1次督促ができます。送信作業はパソコンから一斉にできるようシステムを整えることも可能なので、手間も少なくてすみます。

契約書に督促料を明記すると効果あり

ただ、滞納者も最初から滞納する意思があったわけではなく、離職や事業失敗などで経済状況が悪化し、やむを得ず滞納してしまうケースもあるでしょう。万一入居者が滞納者したとしても、重篤化させないような工夫が必要となります。

たとえば、賃貸借契約を結ぶ最初の段階で、契約書に「賃料に延滞があれば、支払期日の翌日から支払日までの間、延滞金として年率14.6%の遅延損害金を支払うものとする」という一文を契約書に入れているケースもあります。

さらに、「請求手数料として、電話によるものは1回につき1,000円、文書によるものは1回につき3,000円、訪問面談によるものは1回につき5,000円、費用を支払うものとする」との一文を入れて、納得の上でサインしてもらえば大きな抑止力になります。家賃回収を保証する一文ではないものの、このように抑止力になる方法を検討するために、情報収集をするべくセミナーに参加をして、学んだ知識を実践している不動産投資家もいるようです。不動産会社も家賃回収に務めるべく、さまざまな工夫を凝らしています。

内容証明による素早い対応が効果的

大きなトラブルになって初めて内容証明郵便で督促する不動産経営者もいますが、内容証明郵便は裁判上の請求ではなく、家賃回収のための最終手段でもありません。むしろ早めに送付すると効果的です。

滞納者への対応は時間も労力もかかる面倒な作業です。できるだけ労力を割かずにすむよう、ご紹介したような方法を検討してみてはどうでしょうか。誰にでもすぐできるやり方です。一度仕組みを作れば、スマートに督促できるかもしれません。(提供:不動産投資コンシェルジュ


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