マンション経営に興味のある人は、実際、どれくらい儲かるのか興味があるでしょう。利回りも重要ですが、実際に投資をする人は、税金やローンを払った後の手取りの金額に関心があるのではないでしょうか。

そこでローン返済や税金を考慮したマンション投資のキャッシュフローについて解説します。マンション経営にあたり、重要な考え方ですので、ぜひ参考にしてください。

一般的に収益とは何を指すか

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(写真=ScofieldZa/Shutterstock.com)

収益とは収入から費用を差し引いたものです。マンション経営の場合、収益は一般的にNOI(営業純利益、Net Operating Incomeの略)と呼ばれています。

NOIは賃料収入から土地建物の固定資産税、建物の保険料、管理委託料、建物維持費用、修繕費、入居者募集費用などの経常的な費用を差し引いたものです。NOIの費用に会計上の減価償却費は含まれません。

減価償却とは、建物の取得原価を各会計期間に費用配分するために機械的に計算される会計上の費用です。実際に支出される費用ではありません。

NOIは年間の収支で計算されます。投資額に対する年間NOIの割合をNOI利回りと呼びます。NOI利回りは、都内の一棟マンションであれば、4%程度となっています。

修繕費や入居者募集費用が発生しない年もありますが、シミュレーション上は長期に慣らして換算します。長期に慣らした修繕費等を含めると、NOIの費用は、賃料収入に対して20~30%程度です。

税金を見積もる

一方で、税金を計算する上での利益(不動産所得)は、NOIと一致するものではありません。会計上の「利益」は、費用に減価償却費や借入金の返済利息、不動産関連の書籍代などを加算したものまれます。NOIから減価償却費等を控除したものが不動産所得になります。

ここで、借入金の返済利息は費用になりますが、借入金の元本返済額は費用にはならないということに注意が必要です。

個人がマンション経営をする場合、所得に対して所得税が発生します。不動産所得以外に給与所得等の他の所得があれば、確定申告によって合算した総所得に所得税がかかります。例えば、給与所得等と合算した所得が900万円超1,800万円以下であれば、税率は33%になります。

会計上の費用の中で最も大きい費用は減価償却費です。築浅物件の場合、減価償却費は賃料収入の50%程度です。仮にNOIの費用が30%だった場合、減価償却費を合わせると会計上の費用は80%となります。

このとき、会計上は賃料収入の20%が利益となり、その不動産所得に対して税金がかかります。仮に税率が33%であれば賃料収入の6.6%(=20%×33%)が税金ということになります。よって、税引後の利益は賃料収入の13.4%(=20%-6.6%)ということになります。

ローン返済額を考慮する

最後にローン返済額について見ていきます。引き続き、上記の税引後の利益を13.4%と仮定して考えてみましょう。

税引後の利益が13.4%としても、これしかお金が残っていないわけではありません。会計上の利益である減価償却費は、実際にキャッシュの増減を伴わない費用です。上の例で言うと、賃料収入に対して50%の現金が残っています。つまり、借入金の返済前は賃料収入の63.4%(=13.4%+50%)がキャッシュとして残っていることになります。

借入金の元本は、この63.4%の中から返済します。一般的に、借入金の適正な返済比率は賃料収入の50%程度です。ちょうど減価償却費の割合と同程度です。借入金の元本返済額を控除すると、手残りのキャッシュフローは賃料収入の13.4%(=63.4%-50%)になります。

所得税の税率は所得によって変わりますが、マンション経営におけるローン返済後の手残りのキャッシュフローとしては、賃料収入のおおむねね1~2割程度です。ただし、借りすぎて返済比率が高くなれば手残りはもっと少なくなります。

返済比率を抑えるためにも、借りすぎには注意をしましょう。(提供:Nowstate

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