始めやすい不動産投資といえばマンション経営ではないでしょうか。地方の人でも不動産投資をしている場合は、東京都心のマンションを所有している人は多いかもしれません。2020年の東京オリンピックに向けて加熱している首都圏の不動産ですが、日本では少子高齢化の不安がぬぐえないのも事実です。

はたして、2020年以降もこの不動産活況は続いているのでしょうか。また、オリンピック後のマンションは今の価格を維持しているのかも気になります。ここでは、東京の人口推移や収益物件の特徴を中心に、賃貸需要について紹介します。

増え続ける23区の人口。賃貸需要は底堅い

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(写真=Sean Pavone/Shutterstock.com)

東京都総務局が総務省の国勢調査をもとに作成した人口推移予測では、東京23区において2010年時点で約894万人だった人口は2015年で約927万人です。さらに、東京オリンピックの開催される2020年で約959万人になると予測されています。2030年ごろまでは増え続ける見込みです。また、東京は都市別の人口ランキングで世界1位にランクされていて、2030年位までは引き続き1位を維持すると見られています。

東京の人口が増えた要因として、交通網が張り巡らされ、東京都内のどこでも車なしで移動できる利便性の良さが考えられます。高齢化社会においては車なしで移動できることは非常に大きなメリットです。さらに、医療機関や福祉施設が都市の開発に合わせ整備されて充実しているなど、暮らしやすい魅力的な都市だといえるでしょう。

人口増加の要因は都市開発の影響だけではありません。以前は人気のあった郊外の戸建から、都心のコンパクトなマンションへと人気が推移し、若い人の生活が郊外での暮らしから都心での生活にシフトされていることも考えられます。このようなライフスタイルの変化も東京一極集中化の要因のひとつとなっているようです。人口が増え、都市が整備されるとさらに人口が増える傾向にあることを考えると、都心の賃貸力は底堅いといえるでしょう。

オリンピック後が分岐点?不動産価格の今後は不透明

では、東京のマンションはオリンピック後に値下がりするのでしょうか?不動産投資は売却をしなければ最終的な利益確定はできませんので、キャピタルゲインを狙っているオーナーは当然東京オリンピックをひとつの区切りとして戦略をたてるでしょう。出口戦略としては東京オリンピックというイベントはベストかもしれません。

それまで上がり続けていた不動産価格もオリンピックを終えるといったん上げ留まる、あるいはそこから下落する可能性も考えられるからです。また、人口の推移予測では2030年位がピークと予想されているように、オリンピック後は人口が徐々に減少していくと予想できます。そのような理由から不動産を手放す人も増える可能性があるでしょう。

東京の収益物件の特徴

「オーナーが売り急ぐ」「人口が減少する」という要因であれば、一般的にはオリンピック後は出口戦略を検討するタイミングといえるでしょう。ただ、東京の収益物件にはその他の地方都市にはない特徴があることも考慮しなければいけません。

首都圏では空いている土地が少ないうえに、オフィスビルが多く、マンションなどの居住施設をこれ以上供給することは難しくなっています。つまり、人口が減少してもライバルとなる不動産が少ないエリアなのです。居住する人や不動産を所有したいという人にとっては物件が少なく、不動産の値崩れのしにくいエリアだといえるでしょう。

働き盛りの若い人のライフスタイルの変化により、都心で暮らす人が増えている状況も考慮したほうが良いでしょう。高度成長期のように郊外に戸建を持つことが一般的だった時代とは違い、多少家賃が高くても都心での生活を好む人が多くなっています。さらに、結婚をしても「子どもがいない」「ひとりしか子どもはいらない」といった夫婦も増加傾向です。そういったライフスタイルの変化により、住む家もコンパクトな傾向にすすんでいるといえます。

そのため、大きめのワンルームマンションや、家族で暮らしても2LDKなどのコンパクトな間取りはオリンピック後も賃貸力は衰えにくいと考えられます。コンパクトな間取りの物件は初期投資もそれほどかからず、投資向きです。都心から離れた郊外や地方にはないメリットといえるでしょう。

賃貸力はさほど目減りしないということは銀行のローンも組みやすいという一面もあります。金融機関は購入者の年収や信用以外に、不動産の収益をもとに融資をする傾向です。オリンピック後でも上述したような状況が続けば、都心の不動産の強みが活かせるでしょう。

オリンピックがひとつの節目になることは考えられますが、東京の人口はオリンピック後も数年は増加することが予想されています。ライフスタイルの変化などで首都圏の収益不動産においては地方の不動産にはない強みがあるため、あせって行動するのではなく、個別の事情を見ながら出口戦略を考えることが重要になるでしょう。(提供:Nowstate

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