相続税対策のため、所有している土地に賃貸アパートやマンションを建てる人が増えています。2014年に行われた8%への消費増税で、日本国内の住宅建設は急減しましたが、2016年以降、急速に持ち直して、賃貸住宅の「建設バブル」の様相を呈しています。

2017年1月には、内閣府が「潜在需要を2016年以降は上回り、供給過剰になる可能性が高い」として、現在の状況に警鐘を鳴らしています。また、建設された賃貸住宅の多くが、単身者向けのワンルームタイプとなっているようです。そこで今回は、どうしてそのような状況になっているのか、その理由について考えてみます。

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(写真=Brian A Jackson/Shutterstock.com)

単身者用(1K)が多いのは投資効率がいいから

ワンルームマンションとは、寝室・キッチン・ユニットバスなどで構成される、最小限度の間取りの部屋を指します。20平方メートルを切るものもありますが、20平方メートル程度の広さが主流です。一般的に、キッチンと部屋の間に間仕切りがあると、「1K」と呼ばれます

これに対して、2人以上やファミリーで住むタイプは、2DKや2LDK、3DKや3LDKなどになります。主なものは65平方メートル以上になってきます。

不動産投資は、投下資本に対して、いかに多くのリターンを得るかというものですから、投資効率が求められるのは当然のことです。賃貸住宅を建設するなら、ワンルームや1Kの方がよいということになります。

単身者は入れ替わりやすく、効率がよい

ワンルームの入居者には学生や新社会人が多く、卒業や転勤、結婚を機に、転居するケースがとても多くなります。頻繁に住人が入れ替わるため、立地などの条件が良ければ、需要が絶えることはありません。

こういう特性が、オーナーにとって有利に働くことがあります。入居者が退去し、新たな入居者が入るタイミングは、新しい家賃が設定しやすいからです。もちろん、リノベーションやリフォームの際に新設備を導入するなど、付加価値をつける努力も欠かせません。とはいえ、家賃収入アップを図ることに関しては、他の物件に比べると容易だと言えます。

入居者が入れ替わるたびに、客付けする不動産会社には仲介手数料が入り、提携している仲介・管理会社にとっても良い物件なのです。立地条件に恵まれていて、学生や新社会人が入りやすいワンルームマンションは、投資対象として狙い目ということです。

不動産投資には需要予測に基づいた行動が必要

大切なことは、子孫に資産を残す相続税対策のためだけに、ワンルームや1Kのアパートやマンションを建てたり、買ったりしてはいけないということです。

かつて、働き口を求める若者が、地方から大都市に大勢押し寄せるという時代がありました。しかし、少子高齢化が急速に進み、国内の世帯数の減少が見込まれている今、住居の供給が膨らみ続けている現状には「必ず限界が来る」との指摘があります。

先述した通り、ワンルームの入居者は若者が中心です。20~30代がボリュームゾーンということになります。しかし、人口減少に向かっている日本では、需要がしぼんでしまうことは、容易に予想できます。

ただし、海外からの訪日する外国人は年々増えており、単身世帯の高齢者人口も増えています。ワンルームや1Kといった間取りの賃貸住宅は、若者からこのような層がメインユーザーになっていく可能性があります。ターゲットを明確にして、ニーズを捉えた賃貸経営を行うことができれば、不動産投資においてワンルームや1Kは、非常に投資効率の高い間取りといえるでしょう。(提供:不動産投資コンシェルジュ


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