複数の人が入居する賃貸マンションにおいて、入居者間や入居者とのトラブル発生は、避けて通れない問題です。ただし、よくあるトラブルにはそれぞれ有効な対策があります。オーナーになる以上、事前に準備しておくことが望ましいでしょう。

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(写真=Grand Warszawski/Shutterstock.com)

連帯保証人から支払い拒否された場合、家賃滞納者は退去させられるのか

家賃滞納が続く入居者との賃貸借契約を、一方的に解除するには複数の条件があります。催告を行ったにもかかわらず期間内に支払わなかったうえに、信頼関係を破壊するほどの状況が起きないと、契約解除は難しいでしょう。オーナーの立場から考えると、かなりハードルは高く、不条理を感じるほどかもしれません。

連帯保証人がいる場合でも、滞納額が膨れ上がった後だと「どうしてもっと早くに言ってくれなかったのか。こんな金額は払えない」と、支払いを拒否されることがあります。本当に信じられないような話ですが、裁判を起こしても全額回収できないどころか、1円すら回収できないことがあります。家賃滞納のトラブルは、早め早めの対応が重要になります。

喫煙、騒音、ペットなど迷惑行為への対応

喫煙者に対する世間の視線は厳しくなりました。室内を汚さないように、または家族に迷惑をかけないようにベランダでタバコを吸ったら、隣人から「灰が飛んでくる」と苦情を言われる時代です。楽器を弾いたり、大きな音で音楽を聴いたりすることで発生する騒音問題や、ペットの鳴き声がうるさい・においが気になるなどの問題も、しばしば発生しがちなトラブルです。

オーナーや管理会社が注意したら、迷惑行為者から「逆ギレ」されることも珍しくありません。かといって、注意しなければ「他の入居者への配慮が足りない」と文句を言われるご時世です。オーナーにとっては、自分が起こしたトラブルではないにもかかわらず、非常に苦しい立場に置かれてしまうこともあります。

こうしたトラブルが起きた時、何よりも大切なのは事実と証拠です。正確な事実を把握することから始めて、最善と思われる対処法を選択しましょう。

転ばぬ先の杖として、迷惑行為となりかねないことは、契約書に禁止事項として記載しておくことも大事です。その場合、できるだけ具体的に書き込んでおくことをおすすめします。状況次第では、賃貸借契約を解除することも可能です。入居者には、ある一定の心理的ハードルとなるでしょう。それは予防効果をもたらします。

管理会社に不満、変えたくなった

オーナーの立場から言えば、「管理会社の管理がずさん」「客付け能力に欠けている」「その努力を怠っている」という管理会社は変えたくなるでしょう。法律上、管理会社の変更自体は何の問題もありません。ただ、契約書の規定は必ず確認するようにしましょう。タイミングを間違えると、違約金を請求される場合があります。

忘れてはならないのは、管理会社に対するオーナーの不満は、入居者にはほとんど関係がないという点です。管理会社を変更すれば、家賃の振込先や緊急時の連絡先も変わります。したがって変更時は、入居者全員に対して、事前に丁寧かつ、きっちりと説明しなければなりません。

さらに、新旧管理会社の引き継ぎには、最低でも1ヵ月ほどの期間が必要です。それと同時に、入居者への周知は徹底する必要があります。

緊急時立ち入りの是非

入居者の家族や友人、勤務先などから「連絡がつかない」「無断欠勤をしている」などの理由で、部屋の内部の確認を依頼されることがあるかもしれません。入居者はなんらかの理由、特に健康上の問題などで、動けなくなっている可能性があります。あるいは、事故で閉じ込められているかもしれません。

この場合、何よりも人命救助を最優先し、迷わず立ち入るべきでしょう。あまり考えたくないことですが、事件や事故が室内で起こっていて、場合によっては、警察官の立ち入り同行を求める必要があるかもしれません。

中には、「無断で入ったことを理由に損害賠償を請求されたら困る」と考えるオーナーもいるでしょう。しかしながら本当に大事なことは、誠実に入居者に向き合い、「事実」を確認することなのです。不安に思うのではなく、正々堂々と事実を確認しに行きましょう。連絡がつかないということは、「夜逃げ」した可能性も考えられます。

マンション経営で起こりうるトラブルについて、どのトラブルにおいても、早め早めに手を打っていくことが、最善の解決策になります。オーナーと入居者の双方が不幸にならないために、何をすべきなのかを考えれば、あなたが取るべき行動は見えてくるのではないでしょうか。(提供:不動産投資コンシェルジュ


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