カードローンは、毎月の返済額が限度額に比例して決められている「残高スライドリボルビング方式」という方法で決定する。利息がいくらか元金返済がいくらかということを気にしない人が多い。しかし、カードローンは金利が高いため、思わぬうちに高額の利息を負担していることも珍しくない。高金利のカードローンだからこそ、利息をいくら支払うのか、繰り上げ返済によってどの程度の利息を節約することができるのかということを意識したい。

カードローン利息の計算方法
金利、つまり利息は、以下の式で求められる。
借入金額×実質年率÷365日×借入日数=利息額
仮に金利18.0%のカードローンで30万円の融資を受け、これを30日間で返済した場合と180日間で返済した場合とを比較する。
30万円×18.0%÷365日×30日=4438円
30万円×18.0%÷365日×180日=2万6630円
続けて、金利14.5%のカードローンで同様の返済を行ったとしよう。
30万円×14.5%÷365日×30日=3575円
30万円×14.5%÷365日×180日=2万1452円
金利を求める式はそう複雑ではないため、返済期間と金利が利息額に直結する。
利息のシミュレーション
利息のシミュレーションを行う上で、上記の式だけでは不十分だ。利息の計算式は、厳密には以下のようになる。
借入残高×実質年率÷365日×借入日数=利息額
借入金額は融資を受けた金額そのものだが、借入残高は返済金額のうち元金に充てられるものを差し引いて考えなければいけない。仮に100万円の融資を受け、これを4年間で返済したとする。さきほどの式に単純に当てはめると次の通りだ。
100万円×14.5%÷365日×1460日=58万円
100万円という融資に対して58万円もの利息が発生することになる。では今度は、元金割合(返済金額のうち元金に充てられる金額の割合)を一定として、1年ごとに借入残高を当てはめ直してみよう。
100万円×14.5%=14万5000円
750万円×14.5%=10万8750円
50万円×14.5%=7万2500円
25万円×14.5%=3万6250円
合計利息額は36万2500円となった。実際は借入残高を毎月見直して計算する必要があり、さらにその平均を取ったものが毎月の利息として返済額に加算される。同様の返済プランで元金割合を一定とした場合、毎月の返済額はおよそ2万7580円、総支払利息額は32万円強といったところだ。 ただし、今回例で示した金利と同一のカードローンでも、実際の返済プランは異なる可能性が高い。
それは、カードローンの返済方式の多くが「リボルビング返済方式」であるためだ。先に挙げたような、返済期間が一定の支払いは分割返済方式的な考え方であり、リボルビング返済方式とは本質が異なる。 この差を見誤ると、たとえ低金利のカードローンを契約できたとしても結果的に高額な利息を支払うことになりかねない。
低金利カードローンの落とし穴
カードローンで用いられているリボルビング返済方式の多くは、「残高スライド方式」と言い、現時点の借入残高に対する利息を算出する方式となっている。これに対し分割返済方式では、融資(商品購入)時点で全体の利息計算を行う。先の例でも分かる通り、借入残高の評価を行うタイミングは細かければ細かいほど最終的に支払う総支払利息額は少なくなるため、一見リボルビング返済方式の方が利息は安くなるように思える。実際この感覚は正しい。
しかし、これはあくまでも「返済期間が同一」の場合である。リボルビング返済方式では通常毎月の支払額が一定とされているため、返済額に対して返済期間が長引きやすい。金利の計算でも触れたが、支払利息額には金利そのもののほか、返済期間が直結している。 初めに挙げた例で比較するならば、30万円という融資を14.5%の金利で半年にわたって返済するよりも、18.0%の金利により1か月で返済する方が、最終的な支払利息は圧倒的に小額で済む。1か月と半年との比較ではあまりに例として極端すぎると思われるかもしれないが、毎月の返済額によってはこの差は拡大する可能性がある。
高金利と低金利では当然低金利ローンの方がメリットは大きいが、このとき返済期間について失念してはいけない。リボルビング返済方式を採用しているカードローンは、同時に繰り上げ返済に対応しているものも多いため、支払える範囲内で短期返済を心がけることが大切だ。
金利を下げる方法
契約前にカードローンの金利を吟味することは大切だが、すでに契約しているローンの金利を下げる方法があることをご存知だろうか。いくつか手段があるため、順に解説していく。
もっとも一般的な方法は、優良顧客として信用を得ることだ。これは非常に単純な話で、期間や利用額等に差はあるものの通常カードローンは長期的に利用することで金利が引き下げられる。 延滞もしていない優良顧客であれば、ローンを扱う機関側から金利の引き下げを提案するケースもあるだろう。しかしこの方法は当然時間がかかり、今すぐに実践できるものではない。
次に挙げられるのは、限度額を上げる方法だ。一般に限度額が高ければ高いほど金利は低くなるように各カードローンは設計されているのだが、これには法定上限金利が関係している。利息制限法や貸金業法において融資額あたりの上限金利というものが定められているため、これを超える金利を設定することはできないのだ。だが限度額も通常は信用の度合いによって決まるため、審査次第では希望上限額への引き上げが認められない可能性がある。
そこでこれを半ば強制的に引き起こすのが、おまとめローンだ。複数借入を行っている場合、これを一本化することで上限金利が下がる程度に実質的な融資上限を引き上げるのである。仮に金利18%で50万円の融資を2社から受けていた場合、これを一本化することで融資額は100万円となる。限度額100万円以上の法定上限金利は15%であるため、単純に3%金利を下げることができる。
おまとめローンを利用する際にひとつ注意したいのは、返済期間の延長だ。返済期間が支払利息額に直結することはこれまでに説明した通りだが、おまとめローンを利用することによって月々の支払額が減ってしまうケースが存在する。 あるいは、それをセールスコピーとして謳っているローンも少なくない。当然月々の返済額が減れば返済期間は長くなり、その分総支払利息は増えることになる。現在の返済額で負担が大きすぎると感じているならばこれは有効といえるが、純粋に金利を下げることが目的でおまとめローンを検討する場合は気をつけて欲しい。
おまとめローンを始め、ローンの借り換えを検討する際の懸念は返済期限ばかりではない。例えば現在消費者金融などのノンバンクカードローンから融資を受けており、この金利が100万円未満の上限金利である18%だったとする。これを金利14.5%などの銀行カードローンに見直せば、金利そのものは当然下げられる。
ただ、このとき見直し前のローンについて新たに融資が組まれることを忘れてはいけない。この上乗せ融資によって借入残高が増えることで、結果的に支払う利息が増えてしまう可能性がある。ローンの見直しは返済等の手間が減るため管理は楽になるが、しかし金利を下げる目的でこれを利用する場合は、支払利息について自身で再計算する必要がある。
主なカードローンの金利
会社名 金利
三菱UFJ銀行 年1.8~14.6%
三井住友銀行 年1.5~14.5%
みずほ銀行 年2.0~14.0%(※住宅ローンのご利用で、金利を年0.5%引き下げが可能。引き下げ適用後の金利は年1.5%~13.5%である。)
りそな銀行 年3.5~12.475%
プロミス 年4.5~17.8%
SMBCモビット 年3.0~18.0%
アコム 年3.0~18.0%
アイフル 年4.5~18.0%
上記の金利は、各社の扱うカードローンについて主なものを示した。同じ会社であっても扱っている商品によってはこれが異なるので、あくまでも参考としてほしい。
比較するポイント
カードローンの金利は、大きく銀行カードローンと消費者金融等のノンバンクカードローンとで分かれる。目安は、銀行カードローンの上限金利が年14.5%前後、ノンバンクカードローンの上限金利が年18%といったところだ。しかしここで大切なのは上限金利や下限金利ではなく、自分が融資を受けたい金額に対して適用される金利がいくらなのか、ということである。例えば三菱UFJ銀行とみずほ銀行の2社で100万円の融資を受けた場合、三菱東京UFJ銀行では年11.6%、みずほ銀行では年12.0%の金利が適用されることとなっている。前述の通り金利は基本的に融資額や限度額が上がれば低くなるようになっているが、その割合や金額の区分は各社差がある。一見して上限金利が低いカードローンであっても、融資額次第で選ぶべきカードローンは全く変わってくる。
借りる前に返済計画を立てることが大切
カードローンを検討するにあたってはどうしても金利が重視されがちだが、それは融資額や返済期限といった根本を正しく見極めた上でなければ意味がない。返済計画をおざなりにしてしまい、思いがけず高額な利息を支払うこととなるケースは珍しくない。これからカードローンの利用を考えている方は、努々注意していただきたい。
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