「知らないうちに無駄づかいする」「借金を返すために借金をする」「空いている時間をぼんやり過ごす」——慢性的にお金がないと感じている人に限って、自覚のないままお金がなくなる、貯まらない生活を送っていることが多い。

「お金がない時にしてはいけない8つのこと」を、キャピタル・インベストメント・アドバイザーズのシニア・アドバイザー、マット・レイナー氏など専門家のアドバイスとともにまとめてみた。冷静に考えると常識の範囲ではあるものの、「盲点となっている金欠習慣」を見直すことで、負のサイクルから抜けだす突破口が見えてくるのではないだろうか。

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(画像=Shutterstock/Syda Productions)

1.「負債の返済のためにさらに借金する」今払えないものは先にも払えない

「家賃や光熱費、クレジットカード、車のローンの支払い期限が迫っている」からといって、さらに借金をかさねてしまう—ありがちなパターンだが、当然ながら負債が雪だるま式に膨らんでいく。今支払うべきのものを支払えないのであれば、この先払える可能性は低い。

さらなる借金を重ねる代わりに、まずは借入先の銀行や企業、あるいは専門家に相談し、「負債を増やさない対策」を講じるべきだ。

2.「支払いを滞納する」返済が遅れれば遅れるほど借金は増える

クレジットカードや融資の返済遅延損害金は非常に高い。延滞期間が長引けば長引くほど、金利で返済額が大きくなる。延滞の記録が残り、信用が落ちるという損失も懸念される。

そうなる前にやはり借入先の銀行や企業に支払い期限や返済額を相談することで、最悪の事態を防ぐことができるのではないか。

3.「気付かないうちに無駄づかいする」ちりも積もれば山となる?

お金がない時には特に気をつけて節約する—当たり前のことだが、改めて見直してみると気付かなかった「無駄づかい」に気付く。例えば「ケーブルTVやオンデマンドなど、動画配信サービスは本当に必要なのか」「ジムに通い続けなければ生活に支障をきたすのか」「出勤前の日課である一杯のコーヒーがなければ働けないのか」。

たかが一杯300円のコーヒーといえども25日で7500円、1年間で9万円だ。電気のつけっぱなしや水のだしっぱなしに気をつけるだけで、年間何万円も節約できるといわれている。見えない無駄遣いを意識することは、思っている以上に節約につながる。

4.「自由な時間を無断に過ごす」ぼんやりしているなら例え少額でも稼ぐ

お金の心配がある時にぼんやりと時間を過ごしていると、ついつい浪費に走ってしまったり、気分がふさぎがちになる。空いている時間があるのならば、その時間を利用してお金を稼がないという手はない。

パートタイムや短期バイトで稼ぐ金額が例えわずかでも、生活費や返済の足しになることは間違いないはずだ。

5.「ギャンブルに走る」一攫千金の可能性は極めて低い?

負債に苦しむあまり、「今このギャンブルで大勝ちしたらすべてが解決する」と手元に残っていたお金をすべて賭けごとに浪費してしまう人もいる。負債の額は様々であれ、「賭けごとに勝ったお金で全額負債を返済した」という話は滅多に耳にしない。つまり実現する可能性が極めて低いということだ。

負けるとさらにむきになって勝負を続け、気がつけば元の何倍にも借金が膨れあがっていたということになりかねない。勝ったら勝った散財し、負債の返済には一銭も残っていないかも知れない。

6.「貯蓄・返済計画を立てない」必要に応じて専門家に相談する

「どうせ貯めるお金も返すお金もないから」とその日暮らしでしのいでいると、いつまでたっても現状から抜けだせないだろう。

なぜお金がないのか、どうすれば貯蓄できるのか、どうすれば負債を減らせるのか—自らが置かれた状況をきちんと把握し、対応策を立てて実行に移すことで、時間はかかるが突破口は見えてくるのではないだろうか。

貯蓄したいのならただ漠然と貯めようとするのではなく、励みとなるゴールを設定する。あるいはファイナンシャルアドバイザーなど専門家のアドバイスを受けながら、人生設計を立てるのも賢明な手段だ。

負債をなくしたいのなら自分の力だけで返済できるのか、弁護士など専門家の助けを借りる必要があるのかを見極めることも重要である。

7.「生活スタイルを変えない」お金を使う生活習慣から抜けだす

「今お金がない」ということは、これまでお金がなくなる生活を送っていたということだ。長年続けてきた習慣から抜けださない限り、経済状況が改善される望みは薄い。

「浪費していた」「収入に見合わない生活をしていた」と自覚しているのであれば、今すぐ無駄のない、収入に見合った生活に切り替える。「どうしてお金がないのか分からない」というのであれば、まずは家計簿をつけて支出を見直すことから始めてみよう。大まかなお金の動きを把握するだけで、何をどう改善すればよいのかが見えてくるはずだ。

例えば毎週のように飲みにでかけていたのを隔週に減らす、年に4回の旅行を半分に減らす、部屋数が余っているのなら小さな家に引っ越す、2台所有している車のうちほとんど使っていない方の1台を思いきって処分する。最初は抵抗を感じるだろうが、慣れてしまえば「もっと早くそうすべきだった」と考えも変わるだろう。

8.「まったく貯蓄しない」経済的な余裕がないを言い訳にしない

「お金がないのに貯蓄ができるはずがない」という考えが、長期的に見た場合マイナスにしか作用しないことは多くの専門家が指摘している。特に負債をかかえているのであれば、「貯蓄に回せるお金がない」のも当然のように思えるが、果たして本当にそうだろうか。

例え負債を返済中でも必要な助けを得て計画的な返済をしていれば、いずれほんの少額でも貯蓄に回すゆとりが見つかるかも知れない。あるいは今は本当にその余裕がなくても、長期間にわたり「貯蓄は無理だ」と思い続けた結果、「いつまでたっても貯蓄できない習慣」が身についてしまいかねない。

経済的に苦しい生活をしていても節約できる点を見つけることで、少しづつ貯蓄の習慣をつけていく。最も良くないのは貯蓄しないことではなく、貯蓄しようとしないことだ。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)