「世界で裕福な400人を輩出した大学ランキング」をフォーブス誌が発表し、18人を輩出したペンシルバニア大学が首位に輝いた。同校はドナルド・トランプ氏とその一族、テスラのイーロン・マスクCEOの母校として有名だ。またウォーレン・バフェット氏は2年間学んだ後、地元のネブラスカ大学リンカーン校に編入した。

そのほかGoogle(現Alphabet)創設者のセルゲイ・ブリン氏、サンダー・ピチャイ現CEO、ジョージ・W・ブッシュ第43代副大統領、ビル・クリントン第42代アメリカ合衆国大統領、ヒラリー・クリントン氏などが、トップ10校の卒業生である。ランキングは「フォーブス400」のうち、95%が卒業した大学に基づいて作成されたもの。

「世界で最も裕福400人を輩出した大学トップ10」

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(画像=ペンシルバニア大学サイトより)

1位 ペンシルバニア大学(ビリオネア卒業生数18人)
2位 スタンフォード大学(13人)
2位 イェール大学(13人)
4位 南カリフォルニア大学(11人)
4位 ハーバード大学(11人)
6位 コロンビア大学(8人)
7位 ミシガン大学(7人)
7位 ダートマス大学(7人)
9位 デューク大学(6人)
10位 コーネル大学(5人)

トップ3校で学んだビリオネア クリントン夫妻はイェール卒

ペンシルバニア大学は「最も偉大な政治家のひとり」と称えられるベンジャミン・フランクリン氏が、地元の若者に学問の場を提供する意図で1749年に設立した。

トランプ氏本人だけではなく、息子のドナルド・トランプ・ジュニア氏、娘のイヴァンカ・トランプ氏やティファニー・トランプ氏も卒業している。そのほか著名ヘッジファンドマネージャー、スティーブン・コーエン氏、テスラやスペースXのCEO、イーロン・マスク氏もの母校でもある。ウォーレン・バフェット氏は、ウォートン・スクールファイナンス学科で2年を過ごした。

Google(現Alphabet)の創設者セルゲイ・ブリン氏やサンダー・ピチャイCEOを輩出したのは、2位のスタンフォード大学だ。タイガー・ウッズ氏は米大学体育協会が主催するゴルフコースに籍を置いていた。

WhatsAppの共同設立者ブライアン・アクトン氏とボビー・マーフィー氏は同校で理学を学んだ。両者は2009年Facebookの求人に応募したがふたりそろって不採用となり、WhatsAppを立ち上げたというエピソードがある。

3位のイェール大学には、ジョージ・H・W・ブッシュ第43代副大統領やビル・クリントン第42代アメリカ合衆国大統領、ヒラリー・クリントン氏など、著名な政治家が卒業生として名を並べている。ビジネスパーソンではブラックストーン・グループのステファン・シュウォースマンCEO、FedExの設立者フレッド・スミス氏など。公立大学でトップ10入りしたのはコーネル大学のみだ。

「フォーブス400」のうち63人は高卒 ゲイツ氏は名門大学中退

「やはり高学歴じゃないと大金持ちにはなれないのか」というと、必ずしもそうではない。実際、フォーブス400のうち63人は高卒である。

例えばFacebookのマーク・ザッカーバーグCEOはニューハンプシャー州の高校卒業後ハーバード大学に進学したが、Facebookに専念するために中退。ゲイツ氏も同様、法律家を目指してハーバード生となったが、ITに熱中するあまり中退(Biography.comより)。両者は後にハーバード大学から名誉学位を贈られている。

Facebook共同設立者ダスティン・モスコービッツ氏や、初代CEOを務めたショーン・パーカー氏もハーバード中退者だ。

大学に入学すらせずにビリオネアになった例も少なくない。エジプト系米著名映画プロデューサー、ハイム・サバン氏はFOXファミリー・ワールドワイド会長兼CEOに、ジョン・ポール・デジョリア氏は国際的ヘアケアブランド、ポールミッチェルを設立し大成功を収めている。

そうはいうものの、資産3000万ドル以上の「UHNW」の調査を行う英コンサルティング企業Wealth-Xいわく、ビリオネアの70%は学士号取得者というから、やはり学歴がプラスに働くことは間違いないだろう(CNBC2017年5月22日付記事)。

法律、理学修士取得がビリオネアへの近道?

ビリオネアの近道となる学位や学科はあるのだろうか。

フォーブス400のビリオネアが取得した学科は、35人が法律、29人が理学修士、21人が何らかの博士号、5人が医学という割合だ。

PayPal創設者ピーター・ティール氏やMTVなどを傘下に置く米メディア・コングロマリット、バイアコムのサムナー・レッドストーン会長は法律、バフェット氏やAlphabetのラリー・ペイジCEOは理学修士、同じくAlphabetのエリック・シュミット会長は博士号、「世界一裕福な医師」といわれるパトリック・スン・シオン氏は医学を極めた。

「将来ビリオネアになるための投資資本」は19万ドル?

大学進学を将来ビリオネアになるための投資と捉えた場合、どれぐらの資本が必要なのだろう。

ペンシルバニア大学は経済からファイナンス、会計、リサーチ、不動産、分析、ビジネスマーケテイング、マネージメント関連まで幅広い分野をカバーしているが、全日制のコース費用は年間6.8万ドル、合計19.3万ドル。全日制コースの卒業生の85%以上が内定をもらうというから真面目に働けば元がとれるものの(US NEWS2018年データ)、決して安い投資ではない。それだけに大きな見返りが期待できる投資ともいえる。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)