「最も信頼度が高い企業ランキング」 が発表され、トップ10入りしたキヤノンとソニーを含め、日本からは合計6社がトップ30に選ばれた。順位に変動なしのキヤノンを除き、いずれの日本企業も順位を上げている。中でもブリヂストンは10ランク、トヨタは7ランク、パナソニックは6ランクと大きく飛躍した。

1位、2位は2017年に続きRolexとLEGO。Googleが2ランクアップで3位となった。最も順位を上げたのはSamsung で44ランクアップ、順位を下げたのはAppleで38ランクダウン。

ランキングは米調査企業レピュテーション・インスティテュートが、2018年1〜2月にわたり消費者23万人を対象に実施した調査に基づいて作成された。世界140社の「商品・サービス」「イノベーション」「職場環境」「ガバナンス」「企業市民性」「リーダーシップ」「業績」の7つの項目を評価基準にしている。

消費者から信頼されている30企業

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(画像=minnebaevpro/Shutterstock.com)

30位(2017年順位 32位) Pirelli(イタリア)  72.2
29位(35位) パナソニック(日本) 72.6
28位(36位) HP(米国) 72.9
27位(34位) トヨタ(日本) 73.1
24位(70位) Samsung (韓国) 73.3
24位(22位) 3M(米国) 73.3
24位(40位) Netflix(米国) 73.3
23位(18位) Amazon(米国) 73.5
22位(28位) Giorgio Armani(イタリア) 73.5
21位(26位) VISA(米国) 73.6

20位(30位) ブリヂストン(日本) 73.7
19位(21位) Philips(オランダ) 73.8
16位(17位) Ferrero(イタリア) 74.0
16位(9位) Rolls-Royce(ドイツ) 74.0
16位(29位) Good Year(米国) 74.0
15位(8位) Intel(米国) 74.3
14位(14位) Levi Strauss(米国) 74.4
13位(16位) 任天堂(日本) 74.5
12位(15位) NIKE(米国)75.0
11位(13位) Michelin(フランス) 75.7

10位(11位) Microsoft(米国) 75.8
9位(12位) BMW Group (ドイツ) 76.1
8位(6位) Bosch (ドイツ) 76.4
7位(10位) Adidas(米国) 76.6
6位(7位) ソニー(日本) 77.3
4位(3位) Walt Disney Company(米国) 77.4
4位(4位) キヤノンCanon(日本) 77.4
3位(5位) Google(米国) 77.7
2位(2位) LEGO(米国) 77.9
1位(1位) Rolex(スイス) 79.3

「本物の企業」のハードルが高くなった?3割の消費者が企業不信

トップ100企業の「ブランド力」 は3ポイント減と、2008年以来初めて大きく落ち込んだ。「コミュニケーション力」は2017年から13ポイント、「理念や行動への責任」は14ポイントも減っている。ブランド力だけで消費者の信頼を買える時代ではなくなってきており、消費者の「本物の企業」を見極める目が、これまでにないレベルで厳しくなっていることが分かる。

また「企業への投資意欲(8.1%減)」、 消費者による「購買意欲(7.9%減)」、特にミレニアル世代にとっては希望の企業で働けるという「労働意欲(6.1%減)」も軒並み低下。消費者のほぼ3人に1人が「企業は陰で正しくない行いをする傾向がある」と疑っている。

米企業の7割、独企業の5割、日企業の4割がランクダウン

ランキングで上位に選ばれた企業は、こうした逆風に屈することなく高い評価を獲得した。Rolexは稀にみる品質、サービスの高さで3年連続 1位をキープ。しかし総合スコアは80ポイント台を下回り、5段階評価は2017年の「非常に優良」から「優良」へ格下げした。

その後を追う2位のLEGO は、企業の透明性と環境への配慮を含めた社会への貢献度が高評価につながった。特に「商品・サービス」「ガバナンス」「企業市民性」の3項目のスコアが70ポイント台と高い。2016、17年と微妙に順位を下げたGoogleは、5位から浮上し再びトップ3入りを果たした。

トップ100企業のうち43%は米国、12%は日本、10%をドイツが占めた。しかし米企業の71%、ドイツ企業の50%、日本企業の42%は順位を落としている。全体では58%の企業の順位が後退し、「非常に優良」の評価を受けた企業はなかった。

最も順位を上げたのはSamsung、順位を下げたのはApple

日本のトップはCanonで4位を維持。Sony、任天堂、ブリジストン、トヨタ、パナソニックと、全トップ30企業が順位を上げるという快挙。

最も順位を上げたのは Samsung(44ランク増)、Dell(28増)、LG Group(22増)、ネスレ(21増)、Netflix(16増)。順位を下げたのはApple(38ランク減)、Daimler(-32減)、J&J(28減)、Estee Lauder(26減)。

他のトップ100企業が総体的に 「商品・サービス」「ガバナンス」「企業市民性」で評価を下げたのとは対照的に、Samsungはこの3項目の評価を最大3ポイント上げている。特に「商品・サービス」では「品質の高さ(前年比4ポイント増)」「消費者の満足度(3ポイント増)」「サポート(3ポイント増)」など、2017年に起きた「Galaxy Note 7s」の発火騒ぎの余韻を感じさせない。むしろ発火騒ぎがプラスに転じたとの見方もある。即座にリコールをかけ事態の収拾に全力を尽くした姿に、誠意を感じた消費者も少なくなかったようだ。

ブラジルからはNatura、Havainas、Embraerの3企業が初のトップ100入りを果たした。

産業分野では「情報」「小売」の順位が各2ランクしたのに対し、「接客(16ランク減)」「輸送・交通(13ランク減)」「航空(2ランク減)」となった。

地域によって消費者の企業に対する影響に差があるのも興味深い。アジア圏のトップ5はGoogle、Walt Disney Company、Rolex、Microsoft、Canonだが、北米ではGoogle、LEGO、Rolex、任天堂、Samsung、EMEA(欧州・中近東・アフリカ)ではBosch、Rolex、Sony、LEGO、Samsungだ。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)