物件を紹介されたときに自分なりの選定基準を持っていた方が早く判断することができます。また、判断ミスも少なくなりますが、意外とこの選定基準をしっかり持っていない方が多い傾向です。物件の分析手法は多くの方法があり、正解はありません。そこで、今回は物件の押さえておきたい選定基準について5つのポイントを解説します。

不動産選定のポイント1:CF(キャッシュフロー)率

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(写真=Rasdi Abdul Rahman/Shutterstock.com)

1つ目のポイントはCF率です。手残りCF(キャッシュフロー)と物件価格の割合を参考にしてみましょう。これをCF率と言いますが、「税引き前CF÷物件価格(諸費用除く)」で算定する方が多い傾向です。税引き前CFではなく、税引き後CFで見積もる方もいるので、保守的に見積もりを立てたい方は税引き後CFで見積もることも良いでしょう。

この指標にはさまざまな要素が含まれています。物件の利回りが高くても、金利が高く、融資期間の短い融資を組んでしまうと、CF率は高くならないこともあるのです。逆に物件の表面利回りは通常より少し高い程度でも、金利が低く、融資期間の長い融資を組むことができればCFは高くなります。2018年時点の水準であれば、約1.5%以上であれば、高めのCF率といえるでしょう。

不動産選定のポイント2:出口戦略

2つ目は出口戦略です。まずは、「長期保有するのか」「売却するのか」を購入時にある程度決めておきましょう。売却するのであれば、何年後に表面利回り何%で売却するというシミュレーションします。例えば、表面利回り7%、築25年のRC物件を10年後に表面利回り8%で売却した場合は、残債と売却金額は計算可能です。そのため、売却によって「どの程度手元に残るか」を試算することができます。

その結果、インカムゲインと売却によるキャピタルゲインの合算が、購入時に出資した金額よりも多ければ、投資としては成功です。そのシミュレーションをするために、出口戦略を購入時に考えておくようにしましょう。

不動産選定のポイント3:修繕履歴

ポイントの3つ目は修繕履歴です。区分所有マンションであれば、管理組合がしっかり大規模修繕計画も立てていますし、修繕積立金が積み立てられています。そのため、大規模修繕に関して急に大きな出費があるということは少ない傾向です。しかし、1棟を購入した場合は、積み立てられている金額はありませんので、大規模修繕はオーナーにとって大きなリスクになります。そういった意味で修繕履歴を調べておくことが必要です。

仮に築25年の物件で、1回も大規模修繕が行われていない場合には、購入直後に大きな出費が発生するリスクが高く、そのリスクも加味して、購入を検討する必要があります。逆に直近で大規模修繕をすでに行っているのであれば、購入直後に大きな出費が発生するリスクは低いでしょう。

不動産選定のポイント4:積算評価

4つ目のポイントは積算評価です。多くの銀行は積算評価で物件評価を行っています。したがって、積算評価の高い物件を所有しているということは、銀行からの評価も高くなる傾向があり、その後の借り入れをしやすいということがメリットです。また、売却する際にも積算評価が高い物件は、融資がつきやすいため、流動性が高いというメリットもあります。

積算評価は、(相続税路線価×土地面積)+(建物構造別単価×建物延べ床面積)×(耐用年数-経過年数)÷耐用年数)で算出可能です。積算評価が高いということは、相続税路線価よりも実勢価格が安いということを意味するため、基本的には立地があまり良くないケースが多いでしょう。また、積算評価が高い物件は、固定資産税・都市計画税が高くなります。

そんなデメリットもある積算評価ですが、規模拡大時は大事にしていかなければならない指標です。積算評価の物件価格に占める割合を選定基準にしてみましょう。

不動産選定のポイント5:賃貸需要

最後のポイントは賃貸需要です。どんなに高いCF率が出ていても、物件が埋まらないままでは絵にかいた餅になります。「物件購入後にしっかり入居付けすることができるエリアなのか?」「物件タイプなのか?」を周辺の管理会社にヒアリングして確認するようにしましょう。その結果、入居付けをすることが難しく、結果的に収入が支出を上回ってしまうことが予想される場合は、購入を控えるという選択も大切です。

また、人口動態でそのエリアの人口推移も調べて、「人口が大きく減少しないか」もチェックするようにしましょう。以上が、物件選定時に押さえておきたい5つのポイントです。しっかりとポイントを押さえたうえで、不動産選定を成功させましょう。(提供:Nowstate

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