マンションを購入時は、目に見える「建物や部屋の状態」にとらわれがちですが、目に見えない「管理の部分」も大事です。特に、最近はマンション住人が集まってつくられる管理組合が弱体化して、管理の質が低下している物件も増えています。この記事では、中古マンションにおいて「どのような原因で管理組合が弱体化するのか」「購入前にチェックする方法はないか」について解説します。

築古のマンションほど管理組合弱体化のリスク

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マンションの管理組合が不安定になる大きな原因は、「住人の高齢化」です。例えば、築30年経っている中古マンションでは、新築時に40歳で入居した住人が70歳になっています。もちろん、途中で住人の一部入れ替えはありますが、そのまま住み続ける方も大勢いる傾向です。

2013年度の国土交通省の「住宅・土地統計調査」によると1970年以前に建築されたマンションでは高齢者の割合が52%、1971~1980年が48%、1981~1990年では37%です。「築年数の経過したマンションほど高齢者の割合が高い」ことがわかります。

住人の高齢化が進むと、かつてはマンションの管理や地域活動に参加されていた人たちも、体力の衰えや病気などを理由に対応が困難になりがちです。例えば、管理組合の役員就任を引き受けない理由のうち、全体の30.4%が「高齢のため」という回答になっています。体力的な問題などもあるのでしかたのないことですが、「高齢者の割合の高いマンションでは役員のなり手がほとんどいない」という事態にもなりかねません。

築古マンションでは建て替えの検討も課題

管理組合の不安定な体制は、外部の人たちに見えにくいものです。日常の清掃や点検などの業務はほとんどの場合、管理会社が主体になって行っているので「管理組合の不安定=管理の質の低下」には直結しません。管理組合の真価が問われるのは、十数年あるいは数十年に一度、全面的なメンテナンスを行う大規模修繕のときです。

「事前の計画通りの修繕内容で本当にいいのか」「修繕積立金のストックで十分まかなえるのか」をチェックし、問題があれば住人同士で乗り越えていく必要があります。さらに、築古マンションであれば近い将来、建て替えの検討も課題になってくるでしょう。管理組合の一体感がないと住人同士の意見が折り合わず、長い期間を浪費していきます。その間により一層高齢化が進んだり、空室が増えたりすることでマンションの管理そのものが立ち行かなくなる可能性もあるのです。

購入前に管理組合をしっかりチェックする方法は?

中古マンションを購入するとき、具体的にどんな方法で「管理組合の安定・不安定」を確認すればいいでしょうか。区分所有法第33条2項では、購入希望者が管理組合の情報閲覧を求めたときは、これを拒んではならないと定められています。閲覧可能な情報はさまざまですが、管理規約をはじめ、修繕積立金や管理費の支払い状況、実施した修繕の報告、管理組合の議事録などが該当するでしょう。

こういった情報をチェックして、管理組合の内情や課題を洗い出すのも一案です。ただし、個人情報が含まれるため、情報提供に慎重なマンションもあるので注意しておきましょう。もっと手軽な方法では、ファミリータイプであれば、マンション内のイベント状況を聞くのも有効です。住人同士の活動が盛んであれば、管理組合もきちんと行われている可能性が高いといえます。

管理組合の理事に外部役員が入っているかを確認するのもよいでしょう。理事のなり手がいなくてもマンション管理の専門家がそれをカバーしていれば、安定した運営がされやすいと考えられます。管理組合について購入前は、ブラックボックスになっていることが多い傾向です。しかし、手間がかかったとしても「将来、購入してよかった」と思えるよう情報を自ら求めていきましょう。(提供:Renosy Journal

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