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(画像=Thinkstock/Getty Images)

ジェフ・べゾス(Amazon.com共同創設者)、セルゲイ・ブリン(Google共同創業者)、ピーター・ドラッカー(『マネジメント』などを著した経営学者)など成功者と呼ばれる大物たち。そして最近では、プロデビューから歴代最多連勝記録を打ち立て、最年少で七段に昇段した将棋の藤井聡太棋士。彼らに共通しているのが、乳幼児期などに「モンテッソーリ教育」を受けていることだ。こうした成功者にあやかり子供に受けさせたいと、最近、この教育法が注目を集めている。具体的にどのような内容なのか。

目次

  1. モンテッソーリ教育とは
  2. 6歳までに自己教育力を発揮させる
  3. 教育施設「子どもの家」、気になる費用は

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育とは、イタリア人の女性医学博士、マリア・モンテッソーリ(1870~1952)が提唱した教育法だ。当初は知的障害児の治療教育で成果を上げていたが、後に一般の幼児教育に適用範囲を広げて実践し、確立された。人間形成の一番大切な時期は幼児期として、この時期に自主性・協調性・社会性を育むことによって「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間」を育てることを教育の主眼としている。

モンテッソーリ独自の主張が「子供には生まれながらに自ら成長し、発達する力とプログラムが備わっている」というもので、その力を開花させるためには、子供がやってみたいと思うような環境と一方的に教え込むのではない援助を与えなければならない、というのも特徴だ。

現在、世界140カ国にモンテッソーリ実践園が存在しているといわれ、先述のような世界を引っ張る人材を輩出している。国内には『日本モンテッソーリ協会』『日本モンテッソーリ教育綜合研究所』などの団体があり、教師を養成したり教育施設を運営したりしている。日本モンテッソーリ教育綜合研究所は「同教育実施園の数は正確には把握されていない」としながらも、参考として1都1道1府27県の110以上の園をリストアップしている。キリスト教系の園が多い印象だ。

6歳までに自己教育力を発揮させる

日本の公教育は文部科学省の学習指導要領に基づくため、小学校でモンテッソーリ教育を実施することは難しい。このため、0~6歳までの乳幼児期の教育を基本とし、0~3歳、3~6歳の前期と後期に分けて、それぞれの発達段階に応じた教育環境が用意される。

0~3歳の前期は「吸収する精神(無意識)」の時期と呼び、人生の中でもっとも吸収力が強く、その後何年かけても達成できないようなことをいとも簡単に獲得し、人間社会に「適応」していく時期。この時期に子供の自己教育力を発揮させる環境として主に以下の7つの教育環境が用意されている。

・粗大運動の活動…はいはいから歩行までの運動(体育ではない)をさせる
・微細運動の活動…握る、落とす、たたくなど手や指を使った運動をさせる
・日常生活の練習…粗大運動と微細運動の複合で服を着たり植物の世話をしたりする
・言語教育…発達段階に合わせたきめ細かなステップで豊かな語彙を養う
・感覚教育…感覚教具に触れて感覚の洗練を促し、知性を覚醒させる
・音楽…歌ったり踊ったりして表現することを楽しませる
・美術…自由に表現させ、目と手の協応動作の獲得を促す

3~6歳の後期は「意識の芽生えの時期」。前期に無意識に獲得したことを意識して整理させるのが目的で、主に以下の教育分野を用意している。

・日常生活の練習…ハサミで切る、コップに水を注ぐ、洗濯をするなど実生活で欠かせない行動について、自分の体を意思どおりにコントロールする能力を身につけさせる
・感覚教育…発達して敏感になった感覚器官を、教具を使って「対にする」「段階づける」「分類する」という操作を通じて洗練させる。情報収集能力が向上し、ものを「観察する能力」と「考える方法」が身につき、知的教育分野の基礎となる能力となる
・言語教育…絵カードや単語並べなど手や腕を使って語彙を豊かにし、文法を獲得させる
・算数教育…手で扱える具体物を教具にした指導から、暗算という抽象の段階まで無理なく導く
・文化教育…歴史や地理、地学や動植物など、子供の興味の種をたくさんまく

教育施設「子どもの家」、気になる費用は