2017年1月の制度改正で、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の加入対象は大幅に拡大し、利用者もぐんと増えました。iDeCoの運用は長期間にわたるため、収入の変化や結婚をはじめとしたライフイベントの変化などによって、掛金額を変更する必要が生じる可能性も十二分にあり得ます。そこで、ここではiDeCoの掛金額変更の手続きについて説明していきます。

iDeCo(イデコ)の掛金は人によって異なる?

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(写真=Josep Suria/Shutterstock.com)

掛金額変更の手続きについて具体的に見ていく前に、まずiDeCoの掛金の基本事項について確認しましょう。

1. iDeCoの掛金額
iDeCoでは加入者を大きく4つの働き方に分類しています。iDeCoの掛金の限度額はその人がどのような働き方をしているかによって異なってきます。

【掛金の上限額:毎月均等払いの場合】

掛金の上限額
会社員毎月:1万2,000円~2万3,000円
(企業年金の有無などによって変わる)
自営業・フリーランス毎月:6万8,000円
公務員毎月:1万2,000円
専業主婦(夫)毎月:2万3,000円

※iDeCoの月額の最低掛金額は5,000円です

このように、会社員、公務員、自営業、フリーランスでは限度額が異なります。上図を参考に、まずは自分が拠出できる額をしっかり把握しましょう。

2. iDeCoの掛金額の設定
iDeCoではこれまで、毎月掛金を拠出しなければなりませんでした。しかし、2018年1月に制度が改正されたことで、月単位でなく、年単位でも拠出ができるようになりました。拠出期間は12月分の掛金から翌年の11月分の1年間で、事前の届出により、利用者はこの期間の拠出金額を自由に設定できます。

例えば、専業主婦(夫)であれば、毎月の限度額が2万3,000円ですから、年間で27万6,000円まで拠出することができます。そこで毎月の掛金を2万円にして6月と12月だけ3万8,000万円を拠出するといったプランもできるというわけです。このようにiDeCoでは、柔軟な拠出額の設定が可能なのです。

iDeCo(イデコ)の掛金額を変更する方法って?

それでは本題のiDeCoの掛金額変更の手続きを説明しましょう。

1. 掛金額変更は年に1回のみ
iDeCoの掛金額変更は、毎年12月から11月の拠出期間で年1回のみ行うことができます。1年で何度も変更することはできないため、その点は注意が必要となります。

2. 掛金額変更の実際の手続き方法
● 「加入者月別掛金額登録・変更届」を取り寄せる
実際変更する際には、利用している金融機関の確定拠出年金専用コールセンターに連絡して「加入者月別掛金額登録・変更届」を請求します。「加入者月別掛金額登録・変更届」は金融機関を通じて国民年金基金連合会へ提出される書類で、Web上で手続きを完結することはできません。

● 「加入者月別掛金額登録・変更届」に必要事項を記入
「加入者月別掛金額登録・変更届」が手元に届いたら、必要事項を記入していきます。「加入者掛金額変更届」には「納付済」と「掛金額」という2種類の欄があります。「納付済」の欄には納付した掛金額を記入し、「掛金額」の欄には、変更後の金額を記入していきます。

この際、「掛金額」の欄に記入するのは掛金額変更を申し出た月の翌々月からという点に注意しましょう。つまり掛金額の変更を申し出た月の翌月までは「納付済」の欄に記入しなくてはならないのです。翌月の掛金は届書の提出時点では未来日ですが、納付する予定の掛金額を記入するので間違えないようにしましょう。

● 「加入者掛金額変更届」を金融機関に返送
必要事項を記入し終わったら、本人確認書類同封のうえ「加入者掛金額変更届」を金融機関に返送します。金融機関は届いた書類を国民年金基金連合会へ提出し、そこで審査が行われます。無事審査が通れば、翌々月からは変更後の掛金額で拠出を行うことができます。

iDeCo(イデコ)のお金を払えなくなったら金額支払いの停止も

万一、病気や失業などで収入が大きく減り、iDeCoの最低掛金額である月額5,000円の拠出も難しくなってしまった場合には、掛金の拠出を一時的に停止することも可能です。その場合は、利用する金融機関から「加入者資格喪失届」を取り寄せ、必要事項を記入したうえで返送します。拠出を停止している間は「運用指図者」として、掛金の拠出を行わず、それまでに拠出した分の資産だけを運用していくこととなります。

しかし、掛金の拠出を停止したからといって、これまで積み立てた資金を引き出せるわけではないことには注意が必要です。また、所得控除のメリットが受けられなくなるなどのデメリットもあります。そのため掛金の拠出を停止する場合は、その前によく検討することが大切です。

iDeCoの拠出金額は、自分のライフプランと毎月の収支にあわせて確認するのがよいと言えます。払えなくなってからでは遅いのです。

iDeCo(イデコ)の掛金額は自分が拠出できる範囲で

iDeCoは無理のない範囲で拠出するのが大切です。拠出額の変更にも手続きが必要ですから、手続きが増えるのが苦手な人はiDeCoを始める時、少なめの金額で始めて徐々に増やしていくのがよいかもしれません。

将来のための私的年金iDeCo、あなたも効果的に活用しましょう。(提供:iDeCo online


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