場合によっては、損失の最小化のため他の選択肢も検討する

メリットもあるドルコスト平均法だが、前述のように価格の変動によって明らかに一括購入より不利になる、または利益が出ない場合がある。まとまった期間積立投資を継続し、相場がある程度読めるようになってきた、または投資の感覚に慣れてきたならば、場合によっては他の方法への切り替えを検討するのもよいだろう。

このままでは損失が拡大する一方だ、ドルコスト平均法のままではどうしても利益が出ないと判断した場合、思い切ってドルコスト平均法のぬるま湯から抜け出して、相場を見ながら一括購入に切り替えるバリュー平均法(一定額を積み立てるのではなく、相場の状況に応じて購入額を変動させながら積み立てる手法)を取り入れる、別の金融商品に乗り換えるなどの方法を検討すべきだろう。

もっとも、ドルコスト平均法は長期間継続することで価格変動リスクを低減できる仕組みなので、価格の回復を信じてその後も10年、20年という長期にわたって地道に積立を継続するのも選択の一つだ。

積立開始以来、価格が右肩下がりで回復する兆しがない、当初上昇を続けた価格がある時から下落の一途にある、こんな傾向が見られたら損切りするのも資産を守るためには必要な措置だろう。積立開始以来、ずっと右肩上がりを続けているような場合も、損失こそ出なくても、高値で購入することになり口数があまり増えない上に、やがて価格が下落するリスクもある。いくら右肩上がりでも投資金額が小さければリターンも小さいので、いっそのこと一括購入したほうが有利である、こうした判断を冷静に下せる素養ができていたら、あとは本人の決断次第だ。

リスク軽減のため、ドルコスト平均法でも時間と投資先の分散は大原則

リスクを軽減できるからという理由でドルコスト平均法の積立投資1本に絞り込むことは、集中投資することと同じであり投資リスクが大きくなる。多くの銘柄が組み込まれている積立投資信託であっても、積立による時間分散だけで安心せず、投資先の分散によるリスク軽減も資産運用の鉄則であることを忘れないでほしい。

例えば、株式・債券・投資信託・現預金・不動産などの異質の資産を複数保有する、同じ株式や債券でも値動きの違う銘柄や異業種の株式を複数保有する、世界中の地域に分散投資する、さらに時間分散することでリスク分散することは、投資運用において最優先課題であると心得たい。

インデックスファンドは、おのずと分散投資できる投資信託 

投資初心者でポートフォリオを構築するほどの商品知識がないという場合は、投資信託の中でもインデックスファンドを選択すると必要最小限の分散投資を実現できる。

インデックスファンドとは、日経平均(日経225)、TOPIX(東証株価指数)、NYダウ(米国)などの株価指数や、NOMURA‐BPIなどの債券指数のインデックスとほぼ同じ銘柄群を組み込み、インデックスの構成比率を変えて運用する投資信託のことである。銘柄や業種を限定することなく市場全体を対象とした投資を間接的に行うことができる。

インデックスファンド一番の特長として、インデックスの値動きに連動した運用実績となるため、運用コストが他の投資信託に比べて抑えられる点が挙げられる。そのため、信託報酬は何パーセントか、ノーロード(売買手数料が無料)のインデックスファンドであるか、換金時に信託財産留保額が発生するかなどを比較して、より手数料の安いインデックスファンドを選びたい。

個別銘柄同様に、市場の値動きにも浮き沈みがある。そのため、インデックスファンドについても積立コースを選択し、ドルコスト平均法のメリットを生かして長期間の積立投資をすることで堅実に利益を出すことを狙うのもよいだろう。(ZUU online編集部)

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