不動産投資を行っていると、実にさまざまな“経費”が発生しているのがわかるかと思います。たとえば、保有している不動産に関連する「保険料」や毎月管理組合に納める「管理費」「修繕積立金」、賃貸管理会社に支払う「管理代行手数料」、司法書士や税理士への「報酬」、さらには「減価償却費」などはすべて不動産投資の経費となります。これらの支出をきちんと経費として計上しておくことは欠かせません。

ただ、経費として計上できるかどうか判断が難しい支出もあるのではないでしょうか。たとえば、「不動産投資に関連しているように思えるけど、主にプライベートで支出しているとも言える」といった支出に関しては、瞬時に不動産投資の経費として計上するのではなく、保留している方もいるはずです。実は、そのような経費には注意が必要です。

このような支出は、いわゆる「グレーゾーン経費」と呼ばれています。グレーゾーン経費が多くなると、税務署としても黙っていられません。場合によっては、“節税”のつもりが“脱税”と判断されてしまうケースもあるでしょう。そうならないよう、不動産投資の経費とグレーゾーンについて、きちんと理解しておきましょう。

事業に関連する支出は経費になる?

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(写真=wutzkohphoto/Shutterstock.com)

あらためて、不動産投資に関連する経費について見てみましょう。冒頭でも紹介しているように、不動産投資で経費として認められる支出は、基本的に「不動産投資という事業を行ううえで発生した費用」となります。つまり、不動産投資に関連していない費用については、そもそも経費の対象となりません。それが経費計上をする上での大前提となります。

ただし、不動産投資に関連していそうな支出であったとしても、はっきりと断言できないものもあるでしょう。そのようなグレーゾーンの支出について、明確な指標をもっていないと、本来経費とすべきでないものまで経費として計上してしまい、結果として“脱税”とみなされるおそれがあります。

知らないと危険!経費のグレーゾーンについて学ぼう

では、グレーゾーンの経費に注意するためには、どのような点をチェックしておけばいいのでしょうか。より安全に経費を計上するために、押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。次の通りです。

・そもそも経費とは?

経費の定義としては、国税庁は「必要経費に参入できる金額」を次のように定めています。

(1) 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
(2) その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

「やさしい必要経費の知識」国税庁

この定義からも明らかなように、計上するべき費用は、「収入金額を得るために直接要した費用」であるか、あるいは「販売費、一般管理費その他業務上の費用」であることが前提となります。

・経費に該当する代表的な項目とは

経費の定義をふまえたうえで、経費に該当する代表的な項目の特徴について見ていきましょう。たとえば、火災保険や地震保険、管理費や修繕積立金、管理代行手数料、司法書士や税理士への報酬は、明らかに不動産投資を行ううえで欠かせない支出となります。よって、これらの支出は経費として当然に認められます。

・経費におけるグレーゾーンには注意が必要!

一方で、「新聞図書費」や「接待交際費」、あるいは「通信費」などには注意が必要です。これらの支出には、必ずしも不動産投資に関連しているとは言えないものも含まれています。

たとえば何らかの書籍を購入した場合、それが不動産投資関連のものならまだしも、そうでない場合に経費として計上するのは正しい申告ではありません。同様に、接待交際費や通信費に関しても、不動産投資にどの程度関連しているのか割合を明確にして経費計上する、あるいは関連性の低いものは経費計上しないなど、脱税と判断されないよう適切に申告することが大切です。なお、自分で判断が難しい場合には、税務署に問い合わせたり、税理士に相談したりすると良いでしょう。

メリハリのある経費計上を心がけることが大事

グレーゾーン経費をなるべくなくし、明確な経費計上をしていくためには、メリハリのある対応が求められます。ひとつひとつの支出に対し、事業用なのかプライベートなのかを意識し、日頃からあやふやなまま経費を計上しないよう心がけておきましょう。(提供:マンション経営online


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