クレジットカードが「通信」「ロック」できる? 変わり種クレカ3選 キャッシュレスが進み、現金を使わないどころかプラスチックのクレジットカードそのものすら出さずとも決済できるようになりつつあるが、実はクレジットカードはまだまだ進化している。ロック機能がついていたり、通信できる機能があったりと、意外にシブいものも計画されている。今後誕生する変わり種を3種紹介しよう。

「ロック機能付き」クレカ――不正利用を防ぐクレジットカード

クレカ,まとめ
(画像=Dmytro Zinkevych/Shutterstock.com)

世界初となる「ロック機能付きクレジットカード」のサービスが2018年中に日本で始まる。発表したのは三井住友カードと米Dynamics社。カード番号の一部は液晶画面になっており、券面にはLEDランプ、液晶画面、番号入力のためのタッチ式ボタンが搭載されている。通常はカード番号が出ておらず、磁気ストライプやICチップの機能はロックされているので、仮にカードを盗まれたり拾われたりしても不正使用はできないのだ。

正規の持ち主がカードを使用するときは、事前にカードへ登録しておいたパスワードを入力すると、液晶画面にカード番号が表示され、磁気ストライプとICチップの機能が起動。店頭決済やネット決済に使えるようになる。なお、このカードの利用にあたりカード加盟店側では新しい機器の導入を必要としない。

不正利用はカード会社にとって頭の痛い問題であるだけに、このような機能のついたクレジットカードはユーザーだけでなく、カード会社にも安心を与えるものとなるだろう。

「指紋認証機能付き」クレカ――スピード決済を実現

指紋認証機能付きのクレジットカード「JCB Biometrics Card」を発表したのはJCB。同社の非接触IC決済サービス「JCB Contactless」の導入店舗において実証実験を行うという。このクレジットカードの発行には、仏IDEMIAと凸版印刷が協力している。

指紋認証というと銀行ATMなどではおなじみだが、このカードには券面右下に指紋センサーが備わっており、カードの持ち主が事前に登録した指をのせて本人認証を行う。それにより、暗証番号を入力することなくスピーディーな決済が可能となるわけだ。なお、指紋データはサーバーなどには保管されずカード内にのみ保存される。

同社をはじめカード会社各社で導入が進む非接触IC決済サービスは、電子マネー感覚で決済できることからクレジットカードによる少額決済手段としての普及が見込まれていたが、暗証番号を入力する必要があることから、手間的には従来のクレジット決済とさほど差がなかった。

店舗によっては、利用者の利便性を考慮して暗証番号入力を不要としたケースもあるが、それではセキュリティ的に問題がある。

その点、この指紋認証機能付きクレジットカードは、セキュリティ面と利便性の両立を狙ったものといえそうだ。利用イメージとしては、指紋センサーに指をのせ、レジのカードリーダーに触れるだけで決済が完了するものと考えられる。

実際の導入時期は未定。ただし、指紋認証はカード内で行われ店舗側が新たな認証端末を導入する必要がないため、導入へのハードルは決して高くない。スピード決済のニーズを考えれば、今後、他社クレジットカードでも導入されることだろう。

「通信機能搭載」「切り替え可能」クレカ――セキュリティ対応が即時に

通信機能を搭載したクレジットカードの構想を発表したのはソフトバンク。構想が浮上しているのは、通信機能と画面を備えた通信機能搭載カード(Wallet Card)。クレジットカードやプリペイドカードなど複数のカードを切り替えて使ったりできる。同社は10月3日、米Dynamics社と包括的な協業を検討していると発表している。

使い方としては、事前にデータの入っていないカードだけを入手しておき、そこにカード情報をダウンロードして使用したり、あるいは、データが漏えいした場合に銀行が口座番号をすぐに変更して反映させたりできるというもの。

さらに、クレジット決済での購入があった際にカード上の画面に購入があったことのメッセージが表示され、身に覚えのない場合は「私(の購入)ではない」ことを報告して不正利用に即座の対処ができるという。

そのほか、画面にクーポンや決済用QRコードなどを表示できるなど、これまでにないクレジットカードの使い方が可能になるようだ。

ソフトバンクはこのほか、パスワード入力時にのみカード番号の全桁が表示され、背面のセキュリティーコードもワンタイム(使い切り)となる「高度なセキュリティー機能搭載カード」や、ボタン操作でクレジットカードとキャッシュカードを切り替えたり、ポイントによる支払いや分割払いを選択できたりする「複数機能搭載カード」などを次世代クレジットカードとして紹介しており、今後の展開が期待される。

これらの次世代クレジットカードについては、現時点では2019年以降のサービス開始を目指しているという。

未来から来たクレカはApple Payを超えられるか?

いずれも“未来から来たクレカ”といった感じであり楽しみに待ちたいところだ。しかし、よく考えるとApple Payでもできそうなことばかりでもあり、クレジットカードでやる意義がどこまであるのか疑問は残る。

とはいえ、話題性十分なのは間違いないところ。実際のサービス開始時にはその利便性を再度よく見極めてみたい。

文・モリソウイチロウ(ライター)/MONEY TIMES

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