運用を行う際は、毎月の積立額や運用に回せる一時金の額、運用期間や目標額などを決めていきますが、どのような投資先で運用するかを考えることも重要になります。

現金・株式・債券・不動産・コモディティなど、世の中には多くの投資資産が存在します。それぞれリスクやリターンに違いがあるのはもちろん、複数の投資資産を組み合わせて運用する場合には、その組み合わせの内容や割合によっても、将来期待できるリターンや想定されるリスクが変わってきます。

このように、運用を考えるうえでどのような資産(アセットクラス)にどのような割合で配分をしていくかを決めていくことが「アセットアロケーション(資産配分)」になります。本稿ではこのアセットアロケーションの基本的な考え方と、運用を行う上でどのように活用していけば良いのかをお伝えしていきます。

アセットアロケーションの基本的な考え方

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(写真=Photon photo/Shutterstock.com)

「同じカゴに卵を……」という言葉はさまざまな場面で耳にすると思います。この考え方がアセットアロケーションの基本となります。例えば国内株式だけで運用をした場合、国内の景気や企業の業績が良い状態が続けば運用実績・リターンも良くなりますが、何らかの理由で暴落してしまった場合には損失を被るケースも出てきます。

このような事態をできるだけ回避するために、一般的に株式と逆の動きをする債券を資産の一部に組み込むことで、株式の下落時にも債券が下支えとなり資産全体の損失を少なくすることも可能となります。

さらに株式・債券を国内・国外、国外の株式・債券を先進国・新興国、などに細分化することで、いくつもの「卵」を持つことができ、運用を行っていく中でそのうちの一つにキズがついてしまったとしても、資産全体で見ると大きなダメージを受けることなく、そのキズが癒えるのを待ちながら運用を継続していくことも可能となります。

このように手元の資金をさまざまな資産に振り分け、できるだけ効率的に運用していくことを目指すのがアセットアロケーションの考え方となります。

アセットアロケーションは人によって異なる

ではどのように資産を振り分けていけば良いのでしょうか。アセットアロケーションを考える際には、次の3つの項目について検討していく必要があります。

  1. 目標額・目標リターン
    手元の資産をどのくらい殖やしたいか、そのためにはどのくらいの利回りで運用をしていけば良いのか、目標額と目標リターン(期待リターン)を決めていきます。

  2. リスク許容度
    こちらはリターンと表裏一体のものですが、どれくらいの下落であれば耐えられるか?ということも事前に想定しておく必要があります。

  3. 運用期間
    例えば退職予定年齢まであと何年あるか、何歳まで運用を行う予定か、運用に充てられる期間を想定・検討します。

この3つについて別々に考えるのではなく、リスクをどれくらいとれるのか、その場合のリターンはどれくらい期待できるのか、損失が出た場合にそれを取り戻す時間や手段はどれくらいあるのか、というように、それぞれを関連付けて考えていくことが必要となります。

また、年齢によって運用できる期間が変わってきますし、それによって取れるリスクの大きさも変わってきます。リスクに対する許容度や考え方も人それぞれですので、まずは上の3つの項目について検討をして、オリジナルのアセットアロケーションを決めていくことが大切となります。それを決めた後に、例えば株式であればインデックスファンド、債券であれば米国債ファンド、といった個別の銘柄を選定して「ポートフォリオ」を作成していきます。

アセットアロケーションも定期的な見直しを

自身が決めたアセットアロケーションも、運用を続けていくうちに当初決めた配分が変化していきます。配分が増えたということはタマゴが成長しているということですので、そのタマゴをヒヨコに孵して(売却して)利益を確定し、まだ成長していない資産のタマゴを追加で育て(購入して)、元の配分に戻していく(リバランス)作業も必要となります。

また、一般的に年数が経つにつれてリスクの許容度も下がっていきます。例えば当初よりも徐々に株式の比率を下げていくという作業も必要となってきます。定期的に資産状況・経済状況等を確認し、アセットアロケーションも定期的に見直していくことも必要となります。

冒頭に述べたように、投資資産によってリターン・リスクに違いがありますが、まずはそれぞれの期待リターン・想定リスクを把握する必要があります。ご自身で把握することが難しい場合には専門家に相談して資産配分を決めるのも方法の一つでしょう。(提供:プレミアサロン

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