某大手ネットアパレル通販の社長による宇宙旅行計画の発表や、小型ロケットの打ち上げなどのニュースが2018年夏から初秋にかけて盛り上がったことで、宇宙関連銘柄が動きをみせた。

上記の宇宙開発に限らず、ブロックチェーンやFinTech、ビッグデータなど、最新の話題が世間を賑わせた際、関連銘柄が値動きすることがある。このように時事的なテーマに関連して値動きする銘柄は「テーマ株」と呼ばれる。本稿では、テーマ株への投資と個人の資産運用との相性について考えてみる。

テーマ株の特徴とは?

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(写真=Andrey Armyagov/Shutterstock.com)

株価の値動きの幅のことを「ボラティリティ(変動率)」と呼ぶが、テーマ株の特徴は、このボラティリティの大きさにある。

テーマ株が値上がりするのは、これまで専門家の間でのみ注目を集めていたような発明や事柄などが、新聞やニュースなどで報道され、にわかに多くの人々から注目を浴び、関連銘柄として大きく取り上げられる時である。一度大きく値上がりをすることでさらに注目を集め、株価がつり上がっていく。加えて、テーマとなる銘柄が大きく値動きした際、そこに関連しそうな別の銘柄まで値上がりするケースもある。

テーマ株は、極端な言い方をすれば「芸能人」のようなものだ。これまで鳴かず飛ばずだったタレントの卵が、一夜空けた途端に大スターになる可能性を秘めている。世間の話題をさらうことで、その人気はうなぎのぼりに上昇してゆく。一方で、あっという間に人々から忘れ去られ、見向きもされなくなる可能性もある。テーマ株はこのような危うさをはらんでいるが、ある意味では「夢がある」とも言えるだろう。

テーマ株のメリット、デメリット

テーマ株はメリット・デメリットがはっきりしている。一言でいうと「急騰しやすく、急落しやすい」ということであり、つまり「大儲けしやすく、大損しやすい」ということである。

テーマ株の中には、株価の勢いをそのまま維持し続けたり、過剰な期待が落ち着いて一度値下がりした後、注目を浴びていたテーマそれ自体がビジネスとして成長し、現実に沿った形で安定感のある値上がりを始めたりする銘柄もある。

しかし、注目を集めたテーマ株のすべてが、必ずしも順調に値上がりを続けるとは限らない。市場の注目によって、実力以上に値上がりした株価はいずれ調整局面を迎えるからだ。

個人の資産運用にテーマ株は向いているのか?

テーマ株への投資は、個人の資産運用に向いているのだろうか? 個人の資産運用は、基本的には長期の資産形成を目的にしていることが多い。そう考えると、値動きの幅が大きいテーマ株は相反するもののように思えるかもしれない。

しかし、考えようによっては、一時的にでも世間の話題をさらうということは、そのビジネスには長期にわたって人々を引きつける魅力が潜んでいる可能性が少なくない。例えば、人工知能やFinTechのように、将来的に社会のインフラになる可能性を秘めたものであれば、長期的な視点で資金を投じることも一案である。

この場合、短期的に一括投資をするのではなく、少額からコツコツ積み増していくのがポイントとなる。長期的に成長していくビジネスであれば、目先の値動きが激しくとも、将来的には資金が大きく育って成果を得られる可能性もあるだろう。

遊び心をポートフォリオに組み込む

テーマ株はメリットとデメリットが明確で、リスクもリターンも大きな投資である。一見、堅実な運用方針とは異なるものと思われがちだが、実は潜在的な可能性を秘めたビジネスに投資できるチャンスも潜んでいる。

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)などで堅実な資産形成を目指す一方、余力の範囲内で「将来の夢」を買う。そんな「遊び心」をポートフォリオに組み込んでみるのも、個人の資産運用の一つのあり方だろう。(提供:確定拠出年金スタートクラブ


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